再会

再会・シーン5『既視感』



 この国のとある地方都市での出来事。
 月曜日をブルーな気分で迎えるという人は多い。同じ事の繰り返しの始まりだから。
 いつもと変わらぬ朝を向かえ男は家を出た。満員電車に揺られ目的地を目指す。
普段は気にも留めていなかったが、今日はいつもと違っている事があった。
どおやら隣の乗客の様子が変であると。
 男が何気に下を向くと、斜め前にいた小柄な中年男の動作が不自然であることに気が付く。
中年男の手の先が、前にいた小柄な女性の双丘の上で卑猥に蠢いていた。
学生風の女は、俯き硬直していた。
『はっはぁん、これは痴漢だな。』初めて見たので興味本位も手伝い、暫くの間その光景を眺めていた。
中年の行為は次第にエスカレートし、揺れに合わせながら自身の熱く滾った部分を押し付け始めた。
『器用な事するねえ、だが、お楽しみはこれまでだ。』電車が駅に着くと同時に、
意を決した男は女性の腕を取り、半ば強引に電車を降りた。
 男はホームに降りると、掴んだ手を離し振り返った。
「あんた、大丈夫だったかい?」
男の目の前には、小柄な女性が頭を下げていた。
「ありがとうございます」
彼女が頭を上げると、その肩まで伸びた黒髪と、
服の上からでも想像に容易い小柄ながらも強調された胸に男はデジャヴュを感じた。
記憶を辿るが思い出せない。男はプランを切り替え、間を埋めるように言葉を続けた。
「とんだ災難だったね。早く忘れることよ。見た感じ歳も近そうだけど、あなたも俺と同じ学生かい?」
礼だけ言って立ち去ろうと思っていた女は、そのタイミングを失った。
「はい。OO大の三年です」
「へえ、じゃあ俺とタメだ。と言っても、俺は一年だけどね。名は、ユウってんだ。よろしく」
男は好青年気取りで手を差し伸べた。男の意に反し、女は戸惑い再び頭を下げた。
「マリです。今日は本当に有難うございました」
居心地の悪い空気の中に、助け舟の電車が入ってきてくれたことで、双方はホッとした。
こうして二人は、ぎこちない空気のまま別れた。
 その日のユウは気分が良かった。
一人の女性を痴漢から救ったからなのか?否、虫の候補を見つけたからである。
今日偶然にも知り合ったマリという名の女。
彼は天性の嗅覚で彼女の素質を嗅ぎ分けた気になり、リストに加え、次のチャンスを待った。
 退屈な日々を送るユウには、日課があった。その夜も、貰ったDVDを見ながら食事をしていた。
 画面には、紙袋を被った全裸の小柄な女が両手を上げて立っていた。
紙袋には虫と大きく書かれ、首にはセーラー服の赤いリボンが結ばれている。
彼女が呼吸をする度に、紙袋は隆起する。
 数人の男女が虫を取り囲み、暴行を加え始めた。
「うぐっ」
虫が腹を殴られ蹲ると、今度は背中に蹴りが入る。蹴られ倒れると、無理矢理起こされ
「どお、気持ちいいんでしょ虫2号」
豊満な果実の先の蕾を女が弄る。
「はい。気持ちいいです。もっと、もっとしてください」
痛みから逃れようと腰を引くと、すかさずその白い双臀に幾枚もの紅い紅葉が張り付く。
「おい虫2号、四つん這いになってケツを突き出せよ」
誰かが命令すると、虫2号は黙ってその赤く腫れた双臀を突き出す。
「じゃあ、俺イ〜チ番」
男子生徒の靴後が虫に刻印される。堪らず虫が体勢を崩すと、怒号と共に体を踏みにじられていた。
「ほら、さっさと四つん這いになりなさいよ。次はあたしの番なんだから」
女子生徒に急かされた虫2号は、よろめきながらも四つん這いになる。
「あれぇ?なにコイツぅ、こんなんでマ○コ濡らしてる〜。変態!」
突き出された虫2号の下腹部に、女子生徒の爪先が鞭の様に一閃する。
「ギャっ」
虫2号はその場でもんどりうってのた打ち回る。
その光景を気にも止めずに女子生徒は虫2号の頭を踏みつけ、
「変態なら変態らしく、宣言しなさいよ。椎名さん」
唾を吐きかける。
 カメラは虫2号の局部をアップに映し出すと、
「○―○組、椎名エリは、皆から踏まれてマ○コ濡らして喜ぶ変態女です。」
破れた紙袋の端から泣き腫らした瞳を潤ませ、何度も卑猥な宣言を虫2号は繰り返していた。
 ユウは、画面に映る少女と今日知り合った女をダブらせながら、邪悪な構想を頭の中に巡らせていた。


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