どらごんさんの作品

性奴系図外伝(藤田浩二篇)(改定判)


第10章  姉と弟 (後編)



しばらくの沈黙が流れた。
「さあ、どうするね」
慶蔵が嬲るように聞いた。
「分かりました」
圭子の弟がうなだれた。



その言葉を聴いて、姉弟相姦というタブーを犯すことに圭子は慄いた。
ただ、リード紐を慶蔵に持たれており、慶蔵の言うことには逆らうことができない。
圭子は恐ろしさに慄くと同時に、被虐の泉に肉体を浸していた。

「早くキスしたらどうなのよ」
明美が圭子に言った。
明美が圭子の頭を後ろから軽く押していき、圭子の弟の顔まで持っていった。
弟も今や正体を現したヤクザたちに羽交い絞めにされて動けない。
姉弟は諦めて唇を重ねた。
周囲がどよめいた。
舌を絡ませるように言われ、姉弟は舌をからませた。
圭子はさすがに目に涙を溜めていた。
ただ、調教されつくした圭子はすぐに被虐の陶酔の世界へと堕ちていった。
積極的にいやがる弟の舌を吸った。
最初はいやがっていた弟も男としての正常な反応をした。

弟は服を脱がされた。
弟の肉棒はすでに硬く屹立していた。
「ほう、君も結構やる気じゃないかね。こんなにビンビンじゃないか」
慶蔵がからかう。
「圭子、舐めてあげなさい」
圭子は羽交い絞めにされて動けない弟の前に跪き、弟の肉棒を口に含んだ。
「姉さん、止めてくれ」
弟が悲痛な叫びを上げたが、慶蔵邸での生活で鍛えられた口接のテクニックを、
圭子は無意識のうちに披露する。
「そろそろいいんじゃないかしら。圭子も弟さんの肉棒を欲しがっているみたいだしね」
明美が圭子の蜜壷に指を入れて様子を見て、十分に湿っている状態を確認した。
「圭子、ここに手をつきなさい」
圭子は両手を机につき、尻を弟に向けるようにさせられた。
ヤクザたちに両腕を押さえられた弟は、背中や腰を押され、姉の尻へと押し出されていく。
「圭子、もっと広げなさい」
肉棒を受け入れられるように、明美が圭子の後ろからすでにたっぷりと蜜を含んだ秘裂を指で開いた。
用務員が弟の肉棒を掴み、姉の蜜壷へと誘導していく。
「ぐっ」
肉棒の先端が圭子の柔肌に触れるか触れないかの刹那に、
弟は足を踏ん張って抵抗を示したが、多勢に無勢である。
肉棒が圭子の中に押し込まれていく。
「おっ、入っていく」
ヤクザの一人が素っ頓狂な声を上げた。
弟はおぞましさを感じたのか、「こんなのはいやだよう」と涙を流し始めた。
圭子もおぞましさに軽い悲鳴を上げた。
「ほんとに仲のよい姉と弟ですわね。こんなにくっついちゃって」
明美がからかうような声をだす。
「圭子、気持ちいいんでしょ。もっと、腰を動かしなさい」
明美が圭子の頭を平手で叩いた。
圭子が腰を動かすと、弟も男の本能に勝てないのか、腰を動かして応えた。
周囲から「おー」と歓声が上がった。

「君は、『分かりました』と言っておきながら、全然積極的ではないじゃないか」
慶蔵が圭子の弟に怒鳴り声を上げた。
弟は姉と敷布団の上で抱き合うことを命じられた。
姉と弟はお互いを見詰め合う形で座った。
慶蔵、浩二や暴力団幹部たちは敷布団を中心にして、周囲を囲むように座った。
蛭倉が浩二から命じられて、ビールやおつまみを回りに配った。
「早く楽しませなさい。しかたない。圭子、お前から動きなさい」
慶蔵が手で圭子の足を叩いた。
「しかたないわ」
圭子は弟に囁き、自分から弟の唇を吸った。
お互いに舌を絡め合った。
「下になって」
圭子は弟に囁いた。
弟が仰向けに横たわると、圭子はその上に跨り、自ら弟のモノを掴んで、自分の割れ目へと導いた。
弟のモノが割れ目に触れたとき、圭子は一瞬躊躇した。
「何をしているのよ、圭子。旦那様も社長様も待っているでしょう。
早く弟のモノで淫らに喘ぐ姿をお見せしなさい」
明美が鞭で圭子の背中を打った。
圭子は弟のモノを受け入れていく感覚を得ながら、腰を深く沈めた。
そして腰をいやらしく動かしていく。
それとともに甘い吐息が漏れていく。
周囲の男たちはぎらついた目で圭子の動きを見ている。



悟が圭子に会うのは久しぶりである。
前に会ったときは自分の結婚式の時であった。
あのときはオブジェに改造された圭子を見ただけであった。
浩二から今回の広島支店開設パーティには圭子をオブジェとして使うと聞かされていた。
それを聞かされたとき、悟の理性は悟の表情に一瞬の曇りを与えたが、悟の股間は理性に
反して硬くなっていた。
今回の支店開設パーティには、悟も管理部門の担当役員として出席することが求められていた。
悟は、胸が少しドキドキするのを感じていた。
なぜだろうと悟は訝しく思った。
ただ一方で圭子と会うのが怖い気もした。
結局、悟は仕事を口実に遅れていくことにしたのである。
山野建設は業績が急拡大したことになり、新規採用を活発化させていた。
それに伴い、すでに手狭となった本社の移転が役員会にて決定されており、
悟は移転プロジェクトの責任者として、その仕事に没頭していたのである。
支店開設パーティの実際の段取りは、自分の役員昇格後に中途で採用した
後任の総務部長に任せておけばいいと思った。
悟は、広島支店へと向かうタクシーの中で、自分の結婚式後に圭子に起こったであろう変化を想像した。
もはや完全にモノと化したのであろうか。
タクシーは中心街をはずれ、郊外へと走っていく。
浩二に言われるままに支店のビルを契約した悟は、こんな郊外になぜ支店開設をという驚きが改めて
心の中に起こり、
ビルの賃貸契約を結ぶ前に、自らあるいは総務部員の誰かを現地視察に出張させるべきだったと後悔した。
古ぼけたビルの前でタクシーを下りた。
「すみませんでした、遅れまして」
悟が会場に飛び込んだ。
「おー、川上君。惜しかったね。もう十五分ほど早ければ、面白いショーを楽しめたのに」
浩二が悟に片手を上げた。
大広間の真ん中では、布団の上で、圭子と圭子の弟が裸で抱き合って泣いていた。
圭子がふと顔を上げ、悟と目が合った。
圭子は悟に微笑みかけた。悟も微笑を返す。
圭子の表情は涙に濡れて美しく輝いてみえた。





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