どらごんさんの作品

性奴系図外伝(藤田浩二篇)(改定判)


第3章  荒野での再会



出勤した悟は社長の浩二に手短に報告した。
にやにや笑いを浮かべる浩二の前で、場合によっては圭子をコンパニオンとして使うことは
止めた方がいいということを暗に匂わせた。
「はい、えー、山野グループ会長との関係があるようですので、慎重に考えたほうが」
悟としては、圭子を宴会で晒し者にすることに耐えられなかったのであるが、
そのことはあえて口に出さなかった。
「分かった、よく考えてみてくれたまえ。君もとうとう男になったことだしな」
浩二はさもおかしそうに笑って、悟の肩をぽんと叩いた。
「あ、そうそう。さっき慶蔵さんから電話があったよ。君も相当気に入られたみたいだね。
今度の週末に慶蔵さんのお宅でパーティーをやるから、ぜひ君をまた呼びたいって言ってたよ」
山野グループ総帥が傘下企業の総務部長を自邸に何度も招くことにいぶかしさを覚えたが、
また圭子に会えるかもしれないと思うと、心が弾んだ。

デスクで書類を決裁するスピードも軽やかに上がっていく。
「部長、何か楽しそうですね」
中井鶴代が声をかけてきた。
鶴代は地元の高校を卒業して悟より数年先に入社しており、悟が入社したばかりの頃、
いろいろと教えてもらっていたことがある。
「いや、なんでもないですよ、中井さん」
悟は鶴代に微笑むと受話器を上げ、他部署の人間に業務上の電話をした。

週末になった。
悟は、緊張しながらも、圭子にまた会えるかもしれないという期待をもって、山野邸の門鈴を押した。
「おお、よく来たね。こないだはすぐに失礼して申し訳なかった」
慶蔵が太ったおなかを揺すって笑いかけてきた。
社長の浩二もすでに来ていて、悟に向かって片手を上げた。
慶蔵は悟の肩に軽く手を置き、秘書の倉沢知香、娘の瑠美と美紀、運転手の佐藤敬吾を次々と紹介した。
招待客が大勢いるパーティを想像していた悟は、どうやら今日のパーティが極めて
私的なものであることを知った。
(どういうつもりで山野会長が自分ごときを招待したのだろうか…………)
パーティは宏大な山野邸の中庭での立食形式だった。
あまり社交的な性格ではない悟は、こういうパーティは苦手である。
「へえ、お兄ちゃんって総務部長なんだ、えらいんですね、ふーん」
高校二年生の瑠美がいたずらっぽく笑った。
浩二が悟の肩をぽんと叩いて瑠美に話しかける。
「川上君が総務部長になってから、社内規程も整備されたり、会社内もだいぶきちんとしてきてね」
どちらかというかと歴史の浅い企業に特有のどんぶり勘定的経営がまかり通っていた藤川建設時代と
異なり、山野グループの一企業になった以上、グループ企業としてふさわしい品格を身につける必要があった。
そのためにはしっかりした法令順守体制を整える必要があり、悟以外にそれができる人間が
社内にいなかったのである。
「どこの会社もコンプライアンスって大変らしいですね。
法律に違反したら、どんな大企業でも今の時代は危ないから」
ただの金持ちの我儘娘に見える外見をもった瑠美であったが、山野家の長女らしくクラスメートの美里や
絵美なんかよりは世の中の動きにはるかに詳しいらしい。
悟は、浩二と瑠美のやりとりを恐縮しながら拝聴していた。
時折、圭子の姿がないかときょろきょろしながら、料理を取りに行く振りをしてあちこちの庭のあちこちを
歩き回った。
たとえ一目でも会いたい。
圭子は今のこの時間どうしているのであろうか。
「川上君、うちの庭がそんなに珍しいのかい」
秘書の知香と一緒にいた慶蔵がからかうような口調で悟に声をかけた。
悟にとり慶蔵は雲の上の人である。
圭子を性奴隷としていることに怒りを感じていた悟であったが、サラリーマンの悲しい性で、
グループ総帥の威厳に気圧されている。
慶蔵の横にいる知香は、「川上君は非常な有望株でね」と慶蔵が持ち上げるにもかかわらず、
悟のことにはほとんど関心を示さなかった。
ざわめきがした。
悟が目を細めて見ると、なんと裸の人間がスポーウェアを来た女性の後ろを歩いている。
「圭子さんだ」
悟は驚きのあまり声が出なかった。
二人が近づいてくるに従い、それが家政婦だという明美と圭子だということに気づいた。
悟は立ち尽くした。



圭子は股間を貫いているリングに通されたリード紐を引っ張られながら、中庭の一団に近づいていく。
慶蔵の私的なパーティにこのようにさらし者になることにはある程度慣れてきた。
奴隷に徹してしまえばいいのだ。
奴隷に徹してさえいれば元社長夫人という過去から切り離され、
純粋に露出による快楽を楽しむことができるのである。
ふと一団の中に悟の顔を見つけた。
(ええっ…………。なんでなの)
とたんに圭子の顔がこわばり、身体が硬直した。
歩くスピードが落ち、リード紐を引っ張られ、花核をちぎられるような痛みを感じて我に返る。
どうして悟がここにいるのか。
顔面が恥ずかしさで紅潮していくのが分かった。
見られたくなかった。このようなみじめな姿を。



完全に牝犬と化したようにみえる圭子の姿に、悟は呆然としていた。
(ああ、あの社長夫人が今や犬畜生として扱われている。そんなバカな)
圭子は牝犬として振る舞い、陰部や乳房をあちこちいいように触られ、よだれまで垂らしている。
そして、その哀れな姿を秘書の知香や慶蔵の娘達に笑われているのである。
悲惨としかいいようがなかった。
浩二は魂の抜けたようになっている悟に近寄り、耳元にささやいた。
「あれが圭子の本性なんだよ。君も私も昔は騙されていたってわけさ。見なさい。
どう見てもただの牝犬にしか見えないだろう。わかったかい、私が圭子をコンパニオンに使うという意味が。
これから慶蔵さんが圭子にいろいろな芸をさせると思うので、
君もよく観察して今度の宴会で圭子にどういう面白い芸をやらせるか考えておいてよ」
悟は顔面を硬直させたままである。



悟に恥ずかしい姿を見られているという状況に、羞恥のあまり圭子は頭が真っ白になっていた。
どのような心理状態でも、今までの調教の悲しさで、圭子は牝犬として完璧に振る舞える技を身につけていた。
ただ、悟が招待客として招かれているというのは思いがけないことであった。
なるべく視界に悟を入れないように、慶蔵が持つリード紐に引っ張られながらも牝犬に徹しようと思った。



「今度は君がこの紐を持ちなさい」
悟は慶蔵に呼ばれた。
圭子に近づいていく。心臓がどきどきして破裂しそうだ。
慶蔵からリード紐を持たされた悟は戸惑った。
「何してるんだね、川上君。慶蔵さんの前だぞ、しっかりしなさい」
浩二に叱咤された悟は、気を取り直してリード紐を手にした。
「圭子を散歩させてみなさい」
慶蔵に促され、紐を持ったままやむなく歩を進めてみた。
時々、悟は大きく息を吐いた。
そんな悟の様子を瑠美が笑っている



悟が自分のすぐ近くにいる。
奴隷として扱われている自分を悟は初めて人間として愛してくれたのである。
だが、悟と抱き合って再会の喜びを表現できない。
悟が握る紐に合わせて、四足で歩くだけである。
恋人同士としてではなく、飼い主と家畜として。
なんと残酷なことであろうか。
だが、山野家の人々は全く情けを知らないかのごとくである。
「全く圭子って恥ずかしいマゾ犬ですわ。藤田社長様、川上部長様、ご覧下さい」
明美が勝ち誇ったかのように圭子にちんちんのポーズを取らせた。
「ほら、圭子は恥ずかしいみじめな姿を見られて、このように濡らしているのですわ。
なんという恥さらしな奴隷なんでしょうか」
「全く明美さんの言うとおりだね。
圭子が社長夫人だった頃は、我々も圭子の正体に気づかなくて、貴婦人のように思っていたんだが」
浩二が軽蔑したように鼻をならしている。
悟も浩二に同意を求められ、あいまいに返事をしていた。
「あらら、また蜜がとろりと出てきましたわ」
明美の声に、浩二と知香が指を指して笑った。
「まあ、やらしいわ」
知香が不潔なものを見るかのように顔をそむけつつ、目だけは圭子の陰部に合わせていた。
圭子の蜜が地面にぽたりと落ちた。
「圭子はね、いろんな恥ずかしい芸を仕込まれてきたんだよ」
瑠美が悟の側に寄り添って話しかける。
「お兄ちゃん、これから圭子にいろんな芸をやらせるから、見ててね」
瑠美は悟の目を覗き込むように微笑んだ。圭子は軽い嫉妬の気持ちを覚えた。
明美が圭子の耳に吹き込む。
圭子は、顔を真っ赤にして口を開いた。
「藤田社長様、川上部長様、ようこそ山野邸にいらっしゃいました。
それでは、私、旦那様に飼われている奴隷である圭子が芸をやりますので、どうかお楽しみ下さい」
圭子は「川上部長様」と言うべきところで、緊張のあまり舌がもつれた。
「それではめんどり芸を皆様に披露いたします」
明美がバスケットに入った卵を慶蔵、浩二や知香にひとつずつ渡す。
悟にも渡そうとしたが、悟はどうしていいか分からないのか、首を横に振った。
その様子に浩二は苦笑した。
「それでは、まず藤田社長様。卵を押し込んで下さい」
「ほう、圭子の女の部分が丸見えだね。目のやり場に困るよ」
浩二は喜悦に満ちた表情で、卵を圭子の胎内に押し込んだ。
「コケコッコー、コケ、コケ、コケコッコー」
膣や肛門に挿入された卵を圭子は、鳥の鳴きまねをしながら、次々と産卵していく。
知香がおかしさのあまり目に涙をためて、腹を抱えていた。
圭子はめんどり芸のあと、明美にしつけられた淫芸を次々と披露する。
圭子はもはや人間ではなかった。
単に自分の身体を使って卑猥な見世物をするいやらしい性奴隷、いや牝家畜であった。
圭子は周囲の卑猥な光を放っている視線を感じ、自分の体がいやらしく共鳴していくのを感じていた。
蜜が秘壷の底からどんどん分泌されてくる。



悟は一連の淫芸のオンパレードに眩暈がしていた。
ざわめきが起こった。
圭子と同年輩に思える女中が全裸の少年を引いてきている。
(あれ…………、あの人は)
女中はかつて藤川家に家政婦として仕えていた江島雅代であった。
そして、雅代に引かれてきた全裸の少年を見て、悟は思わずあっと言ってしまった。
圭子の息子の一郎である。
「一郎おぼっちゃんまで…………なんと哀れな」
運転手時代に何度か見かけたことのある一郎の哀れな姿を見て、悟は絶句した。
「これから何をやるんです?」
一郎が登場したことで、さすがの浩二も慶蔵の意図が分からずに戸惑いを見せていた。
「面白いことだよ。まあ、見ているといい」
慶蔵が鷹揚に笑って、葉巻をくゆらしている。
全裸の一郎は芝生の上に仰向けで寝かされた。
明美が一郎の肉棒を掴んで刺激を加え、オベリスクのように硬く屹立させた。
悟はあまりのおぞましさに一郎から視線をはずした。
「さあて、これで準備ができましたわね」
明美が固くなった肉棒から手を離した。
敬吾と雅代が、圭子の両脇を掴んで、足を引きずるようにして、一郎の前まで立たせた。
(何をやらせるつもりなんだ? )
悟は悪い想像を覚えたが、封印した。



「い、いやっ、いやよ」
圭子は思わず抵抗した。
山野家の夕食などでもう何度もやらされた一郎との交尾ショーだが、さすがに悟の前ではいやだった。
決定的に悟に軽蔑されてしまうだろう。
圭子は足を突っ張って抵抗した。
明美が目を血走らせて狂ったように圭子の形の良い美尻に鞭打ちを加えた。
「圭子、いつものようにやりなさい」
慶蔵が厳しい視線で命令すると、性奴としてしつられた圭子の抵抗しようという気持ちが萎えてしまった。
「ああ、悟さんの前で生き恥をさらしたくない」
圭子の足は恐ろしさに萎えていた。
敬吾と雅代は圭子の両肩を押さえつつ、圭子の割れ目を一郎のオベリスクにゆっくりと押し当てていく。
周囲はこの背徳の行いを固唾を呑んで見守っている。
「いやっ、いやあ」
圭子は顔を左右に振ったが、かまわずに一郎の肉棒が圭子の中を貫いていく。
瑠美と美紀が大きな歓声を上げた。
一郎が下から腰を激しく動かし始め、圭子は女としての反応を見せ始める。



悟はこの光景に吐き気を感じていた。
傍らの浩二も顔面を蒼白にしていた。
一郎が汚濁に満ちた液を放射し、圭子が悲しげな喘ぎ声をひときわ長く上げた。
悟は肩を叩かれた。
「お兄ちゃん、なんか気分が悪そうね。気分転換に私の部屋で勉強を教えてくれないかな」
瑠美の瞳が悟を覗き込んでいた。
「じゃあね、圭子。面白かったよ」
瑠美はマットに臥している圭子の栗毛色の頭をぽんと叩いた。


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