再検査

再検査3


 古くなった蛍光灯のジーン、ジーンと鳴る音が部屋の中に響いている。
冷房のモーター音も、どこからか響いている。
冷房は少々効きすぎていて、少女は寒くて腕を何度もさすっていた。
 やがて、若い看護士は少女に言った。
「平嶋さん、ベッドから降りてくれる?」
「あ、はい」
 少女は言われたとおりベッドから降りた。
 少し頬が赤くなっている。少女は、検査がそろそろ始まるということを予感していた。
「まずは、身長と体重を先にはかろうね」
「はい」
 少女は言われたとおり、身長の測定器に上がろうとした。
「あ、ちょっと待って」
 看護士は、少女を一旦制止した。
 少女は後ろを振り返った。そして何も言わずに、看護士の言葉を待った。
「今のうちに??????服、脱いでいようね」
 看護士は口元に笑みを浮かべて言った。
 少女は一瞬びくっと体を震わせた。そして、驚きの目で看護士を見つめた。
 少女はしばらく、若い看護士の顔をじっと見つめていた。まるで、何かを言いたそうな表情だった。
 しかし、少女はやがてうつむいた。そして、静かに言った。
「分かりました」
 若い看護士に背を向けると、少女はスカーフの結び目をほどき、セーラー服の襟からするっと抜いた。
 本当は、恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
脱衣は検査をする時にしてほしいと、看護士にお願いしようとも思った。
 だが、少女はすぐに冷静になった。
今脱いでも後で脱いでも、それほど大差はない。
変に抗ってしまうと、かえって恥ずかしい気持ちが増してしまう。
だから、ここは素直に言うことを聞いた方がいい。
少女はそんなふうに思ったのだ。
 上着を脱ぎ去ろうと、少女は左脇のファスナーを引き上げる
その背中に、看護士が声をかけた。
「平嶋さん??????パンティ一枚の格好になろうね」
 少女はまたびくっとした。


 下着一枚だけになるというのは、さすがに予想していなかった。せいぜい、上半身裸ですまされると思っていた。
 少女は、看護士の方を振り向かなかった。振り向くと、余計に辛くなるような気がした。
 若い看護士がなだめるように言った。
「ごめんね、恥ずかしいのは分かるけど、検査のためだから我慢しようね。??????スカートも、靴下も、ブラジャーも取ってね」
 少女は自分に言い聞かせた。そうだ、これは検査のためなのだ。少しくらい恥ずかしいのは我慢すると、さっき自分で言ったばかりではないか。
 少女は看護士に背を向けたまま、少し震えた声で言った。
「はい??????分かりました」


 すでにファスナーを引き上げた上着は、少女の上半身から簡単に引き離された。
 白いブラジャーに包まれた膨らみは、まださほど豊かではない。
細身な少女の体つきそのままに、何だか頼りなかった。
 次に、少女は膝を曲げて、靴下を一枚ずつ取り去った。
続けて、スカートも脱ぎにかかる。
止め金を外すと、スカートは足元にぱさっと落ちた。
少女はかがんで、スカートを拾い上げた。
 これで、少女は下着だけの格好になった。
 衣服を一枚一枚脱ぎ去っていくごとに、少女の頬はますます紅潮していくようだった。
とりわけ、ショーツを見られてしまっているという事実が、少女の羞恥心を増幅させた。
「うん、ブラジャーも脱いでね」
 若い看護士の言葉が、少女の羞恥心に追い打ちをかける。
 少女は唇をかんだ。人前で衣服を脱ぐというのは、やはり辛い作業だった。
 だが、少女は素直に「はい」と返事した。
 少女はさっきから、女医や看護士の指示に対して、律儀にも「はい」と必ず返事をしていた。
端から見れば、礼儀正しい子だとか、少し真面目すぎる子だとか思われるだろう。
確かに、少女はそんな性格の持ち主でもある。
 しかし少女のその態度は、礼儀を考えて、というよりは、返事をしっかりすることで、
どうにか自分を落ち着かせようと考えてのものだった。
もしかしたら結果が悪いかもしれない検査を受けるのも、検査の時に裸になるのも、
どちらも少女にとっては辛いことだった。かといって、それから逃げ出すわけにもいかない。
だから、指示に対して一つ一つ「はい」と返事をすることで、自分なりに覚悟を決めていたのである。
 少女は少しためらいながら、背中に手を回した。
 看護士は自分の後ろにいる。
大丈夫、すぐに見られることはない。少女はそう自分に言い聞かせた。

背中のホックを外すと、少女はブラジャーを胸元から引き離した。
その瞬間、少女のお椀型の膨らみが露わになった。
 鼓動が激しくなっているのを少女は感じていた。
動作そのものは単純なのに、かなりのエネルギーを消費したような感覚だ。
顔の辺りが熱い。肩から下に感じる寒さが、より一層羞恥心を増幅させる。
 元々色白の少女だが、ブラジャーに包まれていた部分はより一層白くなっている。
その先端のピンクの部分は、まだ少女が成熟しきっていないことを示していた。
 脱いだ衣服を簡単に畳んでベッドの上におくと、少女は両腕で乳房を隠してから、
若い看護士の方を振り向いた。
 看護士は、さっきまでと表情を変えていなかった。
口元に笑みを浮かべた柔らかな表情で少女を見つめている。
「それじゃあ、まず身長から測ろうね」
 看護士はそう言うと、少女の肩をそっとつかんで、身長の測定器の方に少女を導いた。
 裸の肩をつかまれたので、少女はドキッとした。
それでも、看護士の心遣いは少女にもすぐに伝わった。
「はい」
 少女は素直に返事した。
 足の裏に床を踏む感触が伝わってくる。
測定器の上に上がって、目盛りの部分に背中をつけると、背中がとてもヒンヤリしてびくっとした。
 看護士が少女に指示を出す。
「かかとを揃えて、あごをひいて」
「はい」
 少女は看護士に言われたとおりの姿勢を取った。
「それから、腕は体の横につけて」
「えっ??????は、はい」
 さすがにこの指示にはためらった。腕を下ろすと、乳房が丸見えになってしまう。
 少女は恥ずかしそうに頬を赤くして、うつむいた。
 看護士が声をかける。
「平嶋さん、大丈夫?」
 少女ははっとして顔を上げた。
「あ、はい。大丈夫です」
 少女はそう答えると、すぐに両腕を下ろした。
 ついに、少女の乳房が完全に露わになってしまった。
すぐ目の前には、看護士がいる。人に胸を見られてしまっている。
少女はそのことを、意識してしまっていた。
 恥ずかしさをこらえようと、唇をきゅっとかみしめる。
 検査のためなんだから、我慢しなきゃ。
何度も何度も、心の中で自分に言い聞かせる。
 それでも、恥ずかしさを忘れることはなかなかできなかった。
「えっと??????154センチ??????」 
 少女が心の中で葛藤している間に、看護士は測定をすませていた。
「じゃあ、次は体重計に上がってね」
「はい」
 少女は身長の測定器を下りて、体重計に上がった。
 体重計は古く、上がると足の裏にさびついたざらざらした感触が伝わってきた。
 少女は腕を、また胸のところに持っていった。
「はい??????41キロね??????」 
 看護士は目盛りを読み上げ、カルテに数値を書き込んでいく。
 そのてきぱきとした姿を見ていると、少女は自分が恥ずかしがっていることが、
何だかばからしいことのように思えてきた。
考えてみれば、医師や看護士は、患者の裸は見慣れているはずなのである。
そんな相手に見られても、そんなに大したことではないのだ。
 少女は、何だか気分が楽になったような気がした。
 看護士はカルテを書き終えると口を開いた。
「それじゃあ、次は心電図検査をしようね。そのまま、ベッドに仰向けになってくれる?」
「あ、はい」
 少女はそう返事すると、思い切って乳房を隠していた両腕を下ろした。
 少女の目に、自分のまだ膨らみの小さい乳房が飛び込んできた。
さすがにドキッとしたが、それでも思ったよりは平気だった。
 少女はベッドに上がると、枕に頭をのせて仰向けになった。
両手は組んで、おなかの上においた。
 看護士は、そんな少女に静かに言った。
「先生を呼んでくるから、しばらく待っていてね」
「はい」
 少女が返事すると、看護士はカルテを手に処置室を出ていった。

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