再検査

再検査6


導尿の検査が終わった後、少女はまた少しだけ診察を受けた。
 問診の時、少女が生理不順気味だという話をしたため、女性としての機能に異常がないか、
念のために調べた方がいいということになったのである。
 女医は、少女の乳房に触れて触診をした。
その後、足をもう一度広げて性器も少しだけ診察した。
 どちらも恥ずかしい検査なのだが、少女はあまり動揺することはなかった。
裸を見られるのは、今までの検査ですっかり慣れてしまっていたのだ。
 それが終わって、少女はようやく服を着ることが許された。
「ありがとうございました」
 服を着て処置室を出る時に、少女は女医と看護士に礼を言った。
 きびすを返して出ていこうとするその背中に、若い看護士が言った。
「平嶋さん」
 少女は少し驚いて、振り向いた。 
「はい」
 看護士は、何だかいたずらっぽく微笑んで言った。
「あなたの体、キレイだったよ。成長したらもっとキレイになれるよ」
「えっ・・・・・・」
 少女は思わず赤面した。



 翌日、少女は「異常なし」の検査結果用紙を手に保健室を訪れた。
 養護教諭にその紙を手渡して、「何ともなかったみたいです」と明るい声で言った。
 しかし、養護教諭はなぜか浮かない顔だった。
 少女は少し不安になった。
「あの、どうかしたんですか?」
「平嶋さん」
 養護教諭は、何だか心配そうな顔で言った。
「この・・・・・・○○小児科医院って、女医さんがやっているところよね?」
「はい、そうですけど」
「ここ、あんまりいい噂を聞かないんだけど、大丈夫だった?」
「えっ・・・・・・」

 少女は絶句した。


 保健室を出た後、少女は屋上で一人佇んでいた。
 少女は結局、あの小児科医院の良くない噂がどんなものなのかを知ることはなかった。
自分が知らず知らずのうちに毒牙にかけられていた、そんなことは考えたくなかったのだ。
 確かに、再検査のために全裸にされて導尿をするというのは、今考えればおかしい。
もっと楽な診察方法もあったのではないか。
 ここまで考えて、少女はかぶりを振った。もう、いいじゃない。
終わったことなんだから。あの女医さんと看護婦さん、そんなに悪い人じゃなかったし・・・・・・。
「うぅ・・・・・・」
 その時、少女はまたうめき声をもらした。
 股間に、ひりひりとした痛みが走った。前日の導尿の痛みが、まだ消えずに残っていたのだ。
 周りに誰もいないことを確認して、少女はスカート越しに股間をそっと押さえた。
すると、痛みは徐々に引いていくような感じがした。
 少女はその時、妙なことを思っていた。
 自分は、この痛みを忘れることができるのだろうか。もし痛みを忘れられないなら、
自分は一体どうなってしまうのだろうか。
 少女は、少しだけ不安になった。



                            (完)。 

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