えりさんの作品

再会 その11 えりの気持ち編



私ははっとわれに帰った。
私と一緒に座っていた木村君の手を馬場君が引いていた。
木村君の身体がグッと引き上げられる。馬場君が耳元でなにか囁く。
私の身体に悪寒が走った。
 木村君は振り返って、私を見た。
その顔は、昔の木村君だった!
私は両手で口元を押さえ、震えながら動けずにいる。木村君の背後から馬場君の声がする。
「よぉう、虫2号よぉ、お前はどうするよぅぅ?戻りたかったんだろぅ?あの頃にぃ。」
私はとっさにどう言っていいかわからないながらも口を開こうとすると、馬場君の声が遮る。
「虫に選ぶ権利はねぇ。ユウよ、復帰第一戦だぁ。えりを、虫に相応しい姿にしてやれよぅ。」
木村君の身体が自然に動く。
私の頭をわし掴むと、その場に引きずり上げ、もう片方の手を服の襟口にかけようとした。
私は、つい抵抗のそぶりを見せてしまった。
数年ぶりのことで、身体がついていかないのだ。
木村君はそんな私のおなかに間髪入れずに拳をえぐりこんでくれた。
「うぐっ。」
私の身体に実感が走った。
そのショックはあまりに重い。
呻きと共に腹を押さえ、その場にしゃがみ込もうとした。
すかさず服は剥ぎ取られ、私は床に突き倒された。
そして上半身を足で蹴られた。
私はまた、蹴られた箇所を庇う様に蹲ってしまう。
まだ、身体がついていかない。
もう一歩なのに……。
木村君は、私が穿いていたスカートを脱がし終えると、頭を踏み付けながら大声で言った。
「えり、お前、虫2号に戻りたいって言ったよな?どうする?自分の意思で戻るか、
ボコされて嫌々戻るか、好きな方を選びなよ。ま、どっちみち奴隷には代わらないんだけどな。」
言い終わると、彼は私の顔に唾を吐き掛け、数歩下がった。
温かくて、なつかしかった。
 下着姿の私は、起き上がると残り二枚の下着を脱ぎ始めた。
後から木村君に聞いた話では、私はこのとき涙をすごく流していたらしい。
でもそんなこと、自分ではわからないくらいだった。
全裸になったとたん、私の頭に、さっきのルリ母娘のごあいさつが浮かんだ。
私は躊躇なく腰を前に突き出すと、陰唇を両手で開閉しながら口を開いた。
「私、虫2号のえりは、再び木村様並びに馬場様の奴隷になる事を誓います。
一生懸命御仕え致します。何でも致しますので、どうか捨てないで下さい。お願いします。」
 とっさの言葉で、このとき何を言ったか覚えていなかったけれど、後でビデオを見せられた。
後から考えると「捨てないでください」なんてヘンだ。
久しぶりに拾われた身なのだから。
でもそれが、あさましいぐらいの私の本音だったのだろう。
 そして私はその場で、木村君ばかりでなく、馬場君の共有奴隷になることも誓ってしまったのだった。
それがどんなに自分にとって過酷なことかを予感して、身を打ち震わせた。
 木村君は、こうなるのが当たり前だというような顔をして私を見ていた。
さっきまでの戸惑いはもう消えうせていた。
それが私の被虐心に火をつけた。
 「さぁぁ、ユウの凱旋を祝して、楽しいショーの始まりだぁぁぁ。」という馬場君の声でさえ、
おおげさに感じるぐらい、木村君はその場に溶け込んでいた。
 私はそのとき、一瞬眼をつぶったことは自分でも覚えている。
 こうして生まれたままの姿になった私を、もう守るものはない。
そう思ったら、上の歯と下の歯がガチガチと合わさって鳴った。
 えり、やっぱり怯えているのね。でも、もうショーは始まっているの。眼を開けなさい。
 私は自分にそう言い聞かせると、目をしっかり見開いた。
 そこには昔の仲間たちがいた。
 私は無言で、誰にでもなく語りかけた。
 「ただいま」


メニューへ 妄想小説へ 次へ進む

動画 アダルト動画 ライブチャット