えりさんの作品

えり 断章〜16〜 上(3)



  「ええ、実は友人の加藤という女子学生が行方不明になっていまして…
えりさんと親しいのでなにか知っていればと…はい…」
 小笠原くんは、まるでわざとのように、二本のおちんちんにご奉仕中の私の耳のそばでしゃべります。
 一瞬ご奉仕が止まった私ですが、河本くんがぐいぐいおちんちんを突っ込んできます。
 私の頭の中は真っ白になりました。
 
 私は母と一緒に住んでいませんでした。
 けれど、小笠原くんの電話に出ているのはたぶん間違いなく母です。
 それには、こんなわけがありました。

 私の家庭は、一家離散になっています。
 大学に通いながら、私はひきこもりの弟と一緒にマンションに住んでいます。
 父と母は別れ、父はいまどこにいるかわかりません。
 母は時々連絡を取っており、私が長く留守をするときには来てもらっているのです。
弟の世話のためです。
 私は今日ご奉仕で家に帰れないことを覚悟していました。だから母を呼びました。
 ちょうど今日は母の日だったので、カーネーションを花瓶にさして、私は家を出たのです。
 「お母さん、身体大事にね」というメッセージを添えて。

 涙目でご奉仕している私の腰を抱えておちんちんを出し入れしながら、
江田くんはお尻の穴にも指を出し入れしてきます。
 小笠原くんはそんな私の背中に腰掛けながら電話を続けます。
「そうですか…えりさんはサークルの打ち上げですか」
 
 こういういじめは、中学時代のときからありました。
 後ろから胸を揉まれたり、貫かれながら受話器で帰りが遅くなる言い訳をしたこともありますし、
鞭を打たれたり、画鋲を刺されながら電話をさせられたこともあります。
 母は、私が受話器の向こう側でなにをされていたか、具体的にはわからなくても、
いじめられていたぐらいのことは想像がついていたと思います。
そのいじめが、性的なものであることも。
 でも母は、後でなにも言いませんでした。
 母はそういう人なのです。
 私が父からセクハラを受けていることを知っていても、見て見ぬふりをしていた人ですから。
 いやなことは、平気でないことに出来る人なのです。


メニューへ 妄想小説へ 次へ進む

動画 アダルト動画 ライブチャット