sinさんの作品
えり 断章〜16〜 終章
そろそろ肉奴隷反省会の終わりが見えてきた。
姉ヶ崎奈美枝の目には、金田えりの身体が一回り小さくなったように見える。
実際には五時間前、この宴が始まった時に白く柔らかだった肌は全身、
赤くまたはドス黒く腫れていて、むしろズングリと不健康に大きくなっている。
最後の、母親と友人への強制電話で心まで壊されてしまったことで、
力なくうずくまるえりは小さく見えるのだろう。
だが、島純一は意に介さない。
「おい、なんだよ、ダチにカミングアウトしてイっちまったことがそんなに悔しいのか?
それとも、ダチのサークル参加が心配なのか?」
「最後に今日の記念写真を撮って終わりにしてやるよ。
てめえの実家やダチの家、大学の掲示板に張り出してやろうか?」
河本太が言うと、藤巻五朗がニヤリと笑いながら、
ネームプレートを取り出しみんなに見えるように掲げた。
安全ピンで服地につけるようになっているそれには太い字で『サークル肉奴隷 金田えり』と書かれていた。
「どこにつけるかはわかってるよな」
間髪を入れず左乳首に、ブスリとピンを突き刺す。すっ裸のえりの胸に名札が固定される。
土井隆がマジックでえりのお腹に『性処理女 ちんぽ奴隷』と落書きをする。
小笠原智広がえりの後ろにまわり太ももを抱え上げ、幼児におしっこをさせるように大股開きにした。
「さあ、記念撮影だ。笑え!」
デジタルカメラのシャッター音がする中、えりの口元がわずかに歪んだ。
「おい、まんこも開いて中の精液も写るようにしろよ」
「なんだよ、その死人みてえなツラは。笑えって言ってんだろ」
何度も何度も、えりの笑顔に男子達のOKが出るまで撮りなおされて、
長い長い肉奴隷反省会は終わった。