えりさんの作品

いじめ裁判@


 「えりの妄想天国」は初めてえりの体験じゃなくて、妄想で書いたのですが、あまりにも非現実的すぎて、
引いちゃった人もいるみたいです。
  今回は、同じ妄想でも、現実に起ったことをもとに考えてみたいと思います。
  皆さん知っている通り、えりも奴隷になった他の子たちも、いじめの事実を訴えることはありませんでした。
  あれだけのことをされたのだから、もし訴えたらいじめっ子や学校はどれだけの罪に問われるのか、
考えたことは一度や二度じゃありません。

 1985年の9月25日、福島県いわき市で、市立小川中学3年生の甲野二郎君(以下名前は全て仮名)が、
首吊り自殺をしたという「いじめ」自殺事件判決資料があります。
 これを読んでみました。

 読んでいてドキドキしました。
 殴る、蹴るのほか他の生徒や教師の前で 顔に マジックインキでいたずら書きする、
理科室で掃除をしている時に、水酸化ナトリウムの水溶液を襟元から流し込み、やけどを負わせる、
雑草を無理やり飲み込ませる、車上狙いを強要する、などの、えりの学校でもいじめっ子が男子の奴隷に
やらせていたのと同じだったから。

 その遺族(両親・祖母・兄弟姉妹)は、裁判で、二郎君の自殺は、同級生である乙山春夫君達からの
暴力や、金銭支払いを強要されるなどの継続的な「いじめ」を苦にしたものであるとし、学校側が、
二郎君の心身の安全を守る義務があったにもかかわらず、その義務を怠り、いじめを見過ごし、
放置したため、春夫君達が悪質、重大ないじめを続け、二郎君を自殺に追いやったと主張しました。

 二郎君は、金銭強要や暴力を教師に訴えたのですが、教師達の対応が、春夫君を呼んであやまらせる、
といった表面的なものにとどまったため、かえって酷い暴力を受けることとなり、
その後は暴行や金銭強要を受けたことを一切話さなくなりました。
 三年になって担任が変わり、始めのうちは担任の大河原教諭に打ち明けていたのですが、
やはり暴力がエスカレートするばかりだったため、大河原教諭にも何も話さなくなりました。
同級生達も、教師達に春夫君の二郎君に対する暴行などを告げても仕方がないと感じ、また、
春夫君の暴力が自分に及ぶことを恐れ、教師にその事実を告げることはほとんどありませんでした。
それでも学校で強要された窃盗を大河内教諭に見つかった二郎君は真相を明かしますが、
大河内教諭は学校に盗みが他の生徒から強要されたものであることを言いませんでした。
 裁判所は後に、この教諭の判断を「いじめが小川中に存在することが明らかになるのを
恐れるような気持ちが(生徒指導主事の)同教諭にあったのではないかという疑問さえ完全には
払拭しがたいほどである」と言っています。

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