Gさんの作品
妹の犬6
朝、目が覚めるとゆりが人間としての生活をしていた。
顔を洗い、化粧をする。
私は何を?そう私は犬、服は何も身に着けずご主人様を注視しおすわりの体制で命令を待つ。
私が犬になってから1週間が経った。
私とあおいももう犬としての生活になれてきた。
まず、ゆりが私達のリードを握る。
ゆり「ピンク、キャンディ、ついておいで」妹にリードで引っ張られるほどの屈辱はない。
しかし私もあおいもそのゆりの堂々とした態度に興奮する。
かつて、私が育ててきたゆりに犬としてしつけられている自分に興奮している。
私たちはリビングのテーブルの足にに繋がれた。
ゆりがそのテーブルに座り朝食を食べる。
私とあおいはおすわりでゆりの食べている姿を注視する。
これは半分ゆりのいじめ的な部分で本当に犬という立場を実感する。
ゆりがおいしそうな顔で私たちを見る。
自由にご飯すら食べれない。
私たち姉は狂ってる。
ゆり「ピンク?キャンディ?お腹すいた?」
その声に私たちはワンワンと吠える。
ゆりがにっこりと笑う。
ゆりは朝食のパンをちぎり、ほら!と床に落とした。
私とあおいはそれに食らいつく。
それが私達の朝食だ。
餌用の皿すら使えない。
ゆり「ご飯食べれて嬉しい?」
その1声に私たちは必死でお尻を振る。
ゆりが笑う。本当に悔しいけど嬉しいのが現実。
いまさら姉には戻れない。
ある日の午後、妹は買い物に出て帰ってくると二つの小さな檻を買ってきていた。