イオンさんの作品


ATLAS ASHAMED 〜未来社会の恐怖〜


御無沙汰をしております。旧作に少し手を加えてみました。御目汚しにどうぞ。

 ATLAS ASHAMED 〜未来社会の恐怖〜

 サトミさん、お元気ですか? ユキノです。
 あなたもいよいよ来年は高校3年生ですね!
 進学先のことも本格的に考えなければならないでしょう。
 さて、先回のあなたのお手紙では、専門学校に入学して写真のお勉強をなさりたいということでしたが、
私は賛成できません。あなたはとても成績が優秀ですし、その気になれば国立の大江戸大学だって夢ではありませんよ。
 ぜひ大江戸大を受験することをお薦めします。あなたの元家庭教師として、心からそう思います。
 今日はあなたに、私からのアドバイスを書いておきたいと思い、筆を執りました。
 いま、この国では「学歴よりも実力を重視する」といわれていますが、そんなのは嘘です。学歴イコール実力なんです。
 たとえ大学を卒業しても、2流3流の私立ではダメ。短大や専門学校なんてもっとダメ。
ましてや高卒なんて論外。
これからはそういう劣った人たちは単純で過重な「疎外された労働」に従事するか貧困層に転落するしかないんですよ。
 ほら、あなたも高校の世界史の教科書で見たことあるでしょ。
産業革命期のイギリスで、子供がトロッコを引いて狭い坑道の中を這っている絵。
これからは大多数の人がああなるのよ。
 昨年も大きな行政改革があって、公務員も安泰ではなくなったことは知っていますよね。
当たり前です。
あなたもご存知のとおり、公務員にはキャリアとノンキャリアがありましたが、
これからはキャリアの高級官僚だけが公務員の身分を与えられることになったのです。
ノンキャリアってほとんど高卒ですよ。
外国語はおろか、日本語で書かれた民法の条文さえ満足に読めないような無教養な人たちが、
誰でもできるような単純な事務仕事しかできないくせに公務員だなんて威張っていたのがおかしいのです。
 ノンキャリアの公務員はみんな非常勤の「現業職」にまわされることになりました。
ごみ集めとか草むしりとかトイレの掃除とかをやる職種です。当然ですよね。


 でも、民間はもっともっと厳しいのよ。
 私は大江戸大学の法学部を卒業して、女性スタッフだけで運営されている外資系の
「オデコ・スタッフ」という人材派遣会社の総合職として、企画・立案に携わっています。
オデコ・スタッフは世界中に支社を持っていて、私もこの4年の間、ニューヨーク、ロンドン、パリの各支社で仕事をし、
とても充実した毎日を送ってきました。有名な自動車会社の「タヨト」の社長・億田硯さんとも仕事の関係でお会いしたことがあります。
 私は来年から、国際弁護士資格取得のためにアメリカのアイン・ランド大学のロー・スクールに留学することになりました。
サトミさんともしばらくお別れしなければなりません。
ですから、私はサトミさんに考えを改めてもらうために、
私の目撃談を書いておこうと思います。


 先日、オデコの東京本社の女性上司といっしょにオデコの教育施設を見学に行ったときの話です。
オデコの教育施設は東京都下にあるのですが、そこでオデコに登録している派遣社員の教育が行われているのです。
 派遣社員の職種は「清掃スタッフ」です。
今、一般事務職のスタッフとかマックドーナッツの店員さんの仕事とかは英語が堪能なインドや中国の人に奪われてしまっていて、
多くの日本人の女性は職にあぶれてしまっている状態です。
事務職として働いていた短大卒や専門学校卒、そして高卒の女の子たちが、清掃スタッフに転落してきたのです。
 私たちは彼女たちの教育が行われている体育館に案内されました。
 体育館の天井が妙に低いなと思っていると、「教育係」の女性があれは天井ではなくてアクリル板を天井からワイヤーで
吊ってあるのだと教えてくれました。
アクリル板はなんだか薄汚れていて、体育館の中が薄暗くなっていました。
 やがて、研修生の女の子たちが、ガールスカウト風の制服に身を固めた3人の指導員の女の子に厳しく号令をかけられながら
入場してきました。まるで兵隊のように腕を振り、膝を高くあげながら、
19歳から27歳くらいの10名の女の子たちが行進してくるのです。
「床清掃とトイレ清掃」の研修ということなので、きっとみんな箒やモップをかついで、
「掃除のおばさん」が着るような野暮ったい作業服を着て研修を受けるのだろうなと想像していたのですが、
そうではありませんでした。
 サトミさん、清掃員の研修を受ける女の子たちは、みんな全裸だったんですよ!
 作業服を支給すると、汗で汚れたりして洗濯代がかかるでしょう。
そういう無駄なコストを削減するために、女の子たちは全裸で、化粧も禁止、アクセサリーをつけることも禁止、
髪型も作業の邪魔になるので後ろできつく束ねたいわゆる「ひっつめ頭」以外は禁止なのだそうです。
それから、トイレも自由に行ってはいけないのよ。女の子たちはトイレに行きたいときには、
指導員の女の子たちの前に全裸で「気をつけ」の姿勢で立って、みんなに聞こえるように大きな声で、
「おしっこをしに行ってもよろしいでしょうか」「うんこをしに行ってもよろしいでしょうか」って言わされるの。
恥ずかしいでしょ?
 女の子たちはすっぱだかで行進してきて、私たちの前に横一列に整列させられました。
 「気をつけ!」
 「胸を張って!」
 「顔を上げて!」
 指導員の女の子たちに厳しく指導され、全裸の女の子たちは私たちの前で直立不動の姿勢を取らされます。
いろいろなはだかが並びます。色白の子、地黒の子、おっぱいが大きい子、
不格好な子、乳輪が大きい子、あそこの毛が濃いい子、みんな隠しようもなく体をさらけ出しています。
 上司の女性が全裸の女の子たちにカメラを向け、盛んにシャッターを切りました。
 「後ろを向いて!」
 指導員の女子に叱咤され、全裸の女の子たちは後ろ向きにさせられます。
いろいろなお尻がずらりと並びます。
上司の女性は女の子たちのお尻の写真も撮りました。

 女の子たちは再び正面を向かされ、「作業実技研修」に入る前に、全裸で準備体操をさせられるのです。
全裸の女の子たちは指導員の女の子の号令と手拍子に合わせて、私たちの前でからだをひらき、
飛んだり跳ねたり、のけぞったりガニマタになったり、さらには逆立ちやブリッジをさせられたり、
延々と恥ずかしい全裸体操をさせられるのです。
すっぱだかの女の子たちのからだがくねり、おっぱいが揺れます。
中には泣いている子もいたわよ。
サトミさん、あなたも一流大学に入らないと、こういう恥ずかしいことをしなければならないのよ。


 全裸体操が終わると、女の子たちは指導員の女の子たちに叱咤され、
小突かれながら体育館の片隅に取り付けられた鉄梯子を上らされるの。
 そしてアクリル板の上に乗って、床清掃の訓練をさせられるのよ。
 サトミさんは床清掃のやり方を知らないでしょう? ただ単にモップで拭くだけではないのよ。
オデコではアメリカで開発された新しい清掃技術を取り入れているの。
 すっぱだかの女の子たちは両手にグローブみたいなものをつけさせられて、
両膝にも丸いスポンジをつけさせられるの。
そして四つんばいになって、「平泳ぎ」の動作をして床を移動しながらお掃除をしなければならないのです。
首には犬の首輪をつけられて、リードでつながれて、全員声をそろえて
「ワン!ツー!ワン!ツー!ワン!ツー!ワン!ツー!」って大声で掛け声をかけながらアクリル板を拭かされるのです。
掛け声の「ワン!」のところは、犬が吠えるように特に大きな声で「ワン!」って言わされるの。
手足のグローブとスポンジで拭ききれない隅っこのところは舌で舐めて拭かされるの。
 「もっとお尻を突き出して!」
 「もっと股をおっぴろげて!」
 指導員の女の子たちに叱られながら、全裸で首輪をつけられた女の子たちはアクリル板の上を平泳ぎで移動して行くのよ。
そしてアクリル板の端から端まで拭き終わると、指導員の女の子が首輪につけられたリードをツンツンッて引っ張るの。
そうすると女の子たちは方向を変えて、元きた方向に平泳ぎしながら戻って行くの。
そうやってアクリル板の上を何度も何度も往復させられるのよ。
 サトミさん、これってエッチだと思う? そうではないのよ。
オデコでは、人間を徹底して「機能」として捉えているの。
すっぱだかで作業をさせるのは作業着代を浮かせるため、ということはもう書いたわよね? でもそれだけではまだ足りないわ。
普通のお掃除のやり方では、モップや掃除機も必要になるでしょ?そういう清掃用具や備品代も削減するために、
人間そのものを掃除機として使えばいいのよ。つまり、「人間掃除機」ってわけ。すごく合理的なシステムだと思わない?
 そしてもう一つ、全裸の女の子たちを指導する指導員の女の子たちは、17歳から18歳のアルバイトの女子高生で、
恐喝や暴力事件などの非行歴のある子たちばかりなの。これにもちゃんと目的があるのよ。
 人間を単なる「機能」と化さしめるためには、人間誰しも持っている「自尊心」や「反抗心」を徹底的に打ち砕くことが必要です。
そのための重要な要素が「屈辱」なのです。
そして「屈辱」を与えるためには、着衣を全部脱がせて「はだかんぼう」にするのが最も効果的なの。
そして自分と同年代か年下の女の子に下の名前を呼び捨てにされ、恥ずかしいポーズを取ることを強制され、
お尻の穴まで丸出しにさせられることで、悔しさと恥ずかしさをたっぷり味わわされ、
自分の惨めさ、身分の低さを骨の髄まで思い知らされるの。
こうして女の子たちはだんだん反抗の意志を失い、「言いなり人間」になって行くのよ。

 さて、2往復もするとアクリル板の汚れが取れて、女の子たちの様子が下から丸見えになるの。
 10人の女の子が全裸で、がにまたになって平泳ぎしている様子はほんとうに滑稽で恥ずかしいわよ。
おまんこが開いたり閉じたりするのがよく見えたわ。
そしてアクリル板の上に犬のように這いつくばった全裸の女の子たちのおっぱいが垂直に重たく垂れて、
動くたびにプルン!プルン! って揺れるの。
 それと体育館にはモニターが設置してあって、
アクリル板の上の女の子たちが恥ずかしい訓練を受ける様子があらゆる角度から撮影されるの。
後ろから撮影した画面には、女の子たちのおまんことお尻の穴が隠しようもなくさらけ出されていたわよ。
お尻の穴の周りに毛が生えている子もいたわ。
 床掃除は全身の力を使うでしょう。だから体に力が入りすぎて、おならをしちゃう子もいるの。
プウッとかブリブリッていうおならの音があちこちから響きわたるの。私、思わず声を出して笑っちゃった。
 私たちがクスクス笑いながら下から見上げていると、アクリル板の上で全裸がにまたで掃除をさせられている女の子と目が合うのよね。
アクリル板の上に悔し涙をポタポタ垂らしながら怖い目をして私たちを睨みつけている子もいたわ。ふふ。


 こういう屈辱的な「全裸研修」が終わると、10人の女の子たちはオデコ東京本社の1階ロビーの床掃除をさせられるのよ。
すっぱだかで首輪をつけられて、床に這いつくばってお尻の穴とおまんこを丸出しにさせられて、
おっぱいを左右に揺らしながら床を拭かされるの。
そして私たちエリート女子社員は惨めな「人間掃除機」が汗だくになりながらのろのろと這い回っている中を、
ビジネススーツに身を固め、ハイヒールの靴音高く颯爽と出勤するの。


 サトミさん。これがこの社会の実相なのよ。
強い者が弱い者を支配するのが自然の正義なの。
競争に負けた子・能力の劣った子は自由を奪われ、人間としての誇りも失って、屈辱と服従を強制される運命なのよ。
 だから、あなたも考えを変えなさい。あなたならきっとできるわ。
あなたもエリートにおなりなさい。
 長々と書いてしまってごめんなさいね。
私は来週アメリカに旅立ちます。それでは、しばらくごきげんよう。


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