霧裡爺さんの作品

恥罰学園 37



 びっくりしたせいかしら――と、麗美はファイルに視線を走らせながら言った。
「たくさんの人が憶えてたみたい。先生のおしっこ。『笑えた』だの『バカみたい』だの『すごかった』だの。でも誰も同情してくれてないのね」
そういう雰囲気の学校だった。
幸運にも転校によって難を逃れたが、もしも卒業までいたらと思うとぞっとする。
「お! と!」
刺すような麗美の声。
香織はいつの間にか止めてしまっていた指を慌てて動かし、性器から恥ずかしい音を鳴らした。
「も、申し訳ありません……麗美様」
言葉で謝罪すると同時に、2本の指を激しく出し入れさせ、媚びるように音を大きくする。
(あぅ! くぅううう。だ、だめ……)
少しも肉の昂りは衰えてくれておらず、それどころか飢えが強まってる気がした。
気を抜くと呑み込まれそうな、自分を投げ出してしまいそうな誘惑に駆られる。
「今さらダメよ! 言ったでしょ。今度勝手に止めたら極太バイブだって。
……ああ、もしかしたら期待してわざと止めたのかしら。意外に先生って淫乱ですから」
「そ、そんなこと……」
麗美は、全裸のままで後方に控えさせていた理沙に命じ、幾つかの男性器型のバイブを持ってこさせると、
黒くて大きな1本を選んで香織の足の間に落とした。
「自分で入れなさい」
それは香織の手首よりも太そうに見えた。
「……はい」
香織は恐る恐る手を伸ばしてバイブをつかむと、腰を軽く浮かせて膣口へ先端を当てる。
麗美の口調や態度が、許しを求めても無駄だと言っていた。
そういうときに下手に逆らったりぐずぐずしてると、かえって怒りを買って酷い目に遭わされるのが経験上分かっている。
(従うしか……ない……)
つかんだ両手に力を入れて、太すぎる淫具を呑み込んでゆく。
「ふぅ! あ、あ、あ――」
女の肉が無理に押し広げられ、ふさがれてゆく感覚に呻きが漏れる。
痛みなら覚悟をしていた。
しかし、それをはるかに超える悦楽に襲われたのだ。
床に着いた膝がぶるぶると震え、口を大きく開けたまま息が詰まる。
「欲しかったんでしょ。遠慮しなくていいから、きちんと奥まで入れて楽しみなさい」
「は……い。麗美、様……ウクッ!」
バイブの底に右手を当て、自分から迎え入れるように腰を落とした。
決して指では届かない限界まで挿入して、麗美の表情を盗み見る。
そこに微笑を浮かべて小さく頷く姿を見つけて安堵した。
我ながらなんと惨めで情けないのか。
湧き起こるその思いを香織は甘んじて受け入れ、バイブとコードでつながっているリモコンを両手に載せた
恭しい仕種で麗美に差し出した。
躾けられた奴隷の作法である。
麗美の手に渡ったのを見て取ると、バイブを体内深くに咥えたまま慎重に腰を落として、
膝を広げた正座の姿に戻り、さらに両腕を背中にまわして深く組むという姿勢をとった。
如何様にも弄んで下さいと、言わんばかりに。
「んっ……ひっ……」
その隷従振りに満足したのか、麗美は受け取ったバイブのリモコンで香織の勃起しきっている乳首を優しく1つずつ弾き上げ、
甘い声を出させてから、
「いい子ね、先生。最強にして泣かしてあげようと思ってたけど、上手にできたご褒美に優しくしてあげますね」
楽しんで下さい――と、香織のあごを摘んで上げさせ、バイブのスイッチを入れた。
「ヒゥッ! あっ――」
香織の内部をいっぱいに満たしているバイブが、小さな身震いを始めた。
「先生ったら、姿勢が悪いわ。ほら、ちゃんと背筋を伸ばして」
もし麗美にあごを持たれていなかったら、腰を引いて突っ伏していたかも知れない。
痛みにではなく、痺れるような甘い愉悦に。
――カエルさんのオモチャみたーい。これ、楽しいー。
そう言って笑った桃子の言葉を、香織は不意に思い出していた。
あれは理沙と並んで、この地下室1周のレースをやらされたとき。
2人とも全裸で這わされ、抜けないように細いゴムひもの付いたバイブを性器とアナルに挿入されて歩かされたのである。
そのリモコンを持って香織の後ろには桃子が、理沙の後ろには文恵が立って歩く。
いわば香織と理沙は”馬”で、桃子と文恵が”騎手”のようなものである。
ただし先にゴールした方が負けとなる変則ルールなので、互いにバイブを動かして歩く妨害をするのだ。
――ほら、あれだよー。ゴム球握ると足が伸びてさ、ピョンピョン跳ねる緑のカエルさん。
文恵には最後まで分からないようだった。
(そう。私たちは……私は、オモチャなんだ)
「だめですよ、先生。下向いちゃ。私ね、先生の表情が気に入ってるんですよ。言われません? 
困った顔がセクシーだって。恥ずかしがったり、我慢したり、耐えてるときなんかとっても可愛らしくて――」
だから、つい――と、あごを摘んでいた麗美の手が滑り降り、きゅっと乳首を摘む。
「フゥッ――」
「こうして、いじめたくなっちゃうんですよねー」
敏感になっているそこを優しくこすられ、円を描くように回され、
つまみのように左右に捻じられ、弄ぶようにピンピンと弾かれてゆく。
快楽から痛みへ、そして1段高い悦楽へ。
「ほら、その顔。どっちを我慢しているんです? 痛いんですか。イキそうですか」
自分にも分からなくなっていた。あえて言うなら。
「……りょ、両方、です」
麗美が笑った。
笑われる惨めさに肉が反応して、より強くバイブを食い締めてしまう。
その結果、小さいはずのバイブの振動を敏感に感じ取り、危険な状態をさらに高めてしまうのだ。
改めて自分の肉と心のあさましさを思い知らされる。
「ウグッ――」
左の乳首が真っ直ぐ前方に引っ張られ、限界まで乳房が伸ばされた。
「こんなふうに引っ張られて学校の中を歩かされたのね」
「は、はい……そうでした……」
「摘みやすく勃ててるから悪いのよねー。こんなの目の前にあったら誰だって……
あ、当時はこんなでもなかったのかなー」
麗美は独り言のように呟きながら、まるでゴムひもでも扱うように、香織の乳首を引いては離し、を何度も繰り返す。
「あ、そうだ! 楓にやってもらえばいいのよ」
突然、瞳を輝かせて言い放つ麗美に嫌な予感が走る。
「うん。楓にやらせようっと。素っ裸の校内引き回し。で、最後はやっぱ立ちションかな。でも、どうせならもっと――」
「そっ、そんな……立花さんは、もう許してあげて下さい。お願いします。麗美様」
「じゃあ先生がやってくれます? 今の学園で。みんなの見てる前で。素っ裸で、立・ち・ショ・ン。
ハハッ」
なんてことを。でも?
「わ、私は学園に戻れるのですか?」
長い監禁生活の中で、かすんでしまっていた希望。
「そうよ。言わなかったかしら。明後日からまた私の担任として学園に復帰してもらうって。
そのためにも今のクラスの雰囲気を知ってもらおうと、ビデオを見せてあげてるんじゃない」
その大画面の映像は、すでに昼休み後の授業に変わっていた。
世界史の西城史子教師が、指示棒で楓を叩いている。
教卓の前で立たされている楓は、パンティーを頭から被せられたままで、両手でスカートをめくり上げ足も広げて、
陰毛も性器も晒されていた。
よりによってそこを無慈悲にも打たれている。
(ひ、ひどい……)
香織と教育方針を巡って良く対立していたその女教師は、性的な体罰を与えることを楽しんでいるように見える。
「分かりました。私が……やります――」
気がついたときには言っていた。
香織の乳首を弄んでいた麗美の指が止まる。
「へぇ。本気ですか、先生」
口を真一文字に結んで耐えている楓が、画面に映し出されている。
誰を守ろうとしてそうしているのか、香織が1番良く分かっていた。
(今度は私が……私の番)
「は、はい……ですから立花さんは、楓ちゃんはもう許してあげて下さい――」
そのためなら恥辱にまみれても、身体を投げ出してもかまわない。
「何でもやりますから……その代わりに、ウッ――」
性器に挿入しているバイブの振動が、急に鮮明になった気がした。
「お、お願いします。麗美様――」
1人の生徒を救う。そのことに気持ちを縋り付かせる。
忍び寄る淫らな快楽を振り払うかのように。
「楓ちゃんは助けて、解放してあげて下さい」


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