霧裡爺さんの作品

恥罰学園 9



 歴史ある私立女子高の明光学園が変わり始めたのは2年まえのこと。
原因は長年の財政難。
前理事長は生徒数減少による赤字を削減するため、
周囲の反対を押し切り男子学生も募集して共学校への大転換を行った。
しかし、それも焼け石に水のような効果しか得られなかった。
そこにきて理事長夫妻の急死。
もともとが理事長個人の信用や人脈による出資者が大半なので致命的な大打撃となり、
学園を継ぐことになった神埼千鶴は金策に奔走することが急務となっていた。
必死の努力の甲斐も無く破産寸前にまで追い詰められた千鶴の前に現れたのが、
麗美の一族である天王寺グループ。
そこでどんな密約が交わされたのか、当事者以外に知る者はいない。
以後、強力なスポンサーを得た学園は命拾いし、校舎の増改築までも行えるほど豊かになった。
そこまでは良かったのだが支払うべき代償も大きい。
学園の運営から教育方針に至るまであらゆる注文をつけられ、
事実上天王寺グループに支配されるようになっていった。
表向きは千鶴を理事長として立たせ、あくまで裏からの支配である。
学園の空気が徐々に変えられてゆく。
以前は理事長によって厳格に禁止されていた体罰が黙認され、認知され、
遂には奨励されて頻繁に行われるようになったのだ。
学園のあちこちで立たされたり、正座させられたりする生徒の姿が目立つようになった。
しだいに罰はエスカレートしてビンタ、尻叩き等の暴力的なものへ変わり、
脱衣などの辱めを目的としたものや、陰湿な連帯責任を課すものまで増加してゆく。
新しい方針に馴染めずに抵抗する教師たちは次々と学園を去ってゆき、代わりに天王寺の息のかかった
教師が増えていった。
――明光学園は天王寺にレイプされているのさ。
いや、自分からパンティを脱いでおっぴろげて誘う娼婦ってところだ。
辞めさせられてゆく教師が酔って吐き捨てるように言った言葉は、
ある意味で的を得ているのかも知れない。
  
 生徒指導に懲罰を用いるということを定着させるため、
利用されたのが臨時教師として入った外園理沙である。
麗美が以前に通っていた高校の担任であった理沙は、ささいな理由でオモチャにされ尽くされたあげく
、現在は麗美のメイド兼マゾ奴隷として飼われている身だ。
拉致して調教中の現担任教師、田村香織の代わりに麗美が送り込んでいる。
麗美に命じられるままに理沙は罰を与えまくった。
ヒステリックに無慈悲に、生徒の肉体と精神に罰を下した。
例えば生徒自身の手でスカートをめくり上げさせ、露出させた下着越しに叩くなんてことは
日常茶飯事である。
それでも謝らないと下着までも下ろして、裸の尻を直に叩いた。
他の生徒が見ているまえでもやる。
「見なさい。素直に言うことが聞けないとこうなるの。あなたたちもよ」
見せしめとして利用するのだ。
「反省のできない人には私の授業を受ける資格はありません。
終わるまでそのまま廊下に立ってなさい。その猿のような赤いお尻を出したままでよ。
もし、少しでも隠したりしたら……ぜ、全部脱いでもらいますからね」
泣くまで許さなかった。
クラスメイトの前で裸の尻を出させたまま土下座をさせ、その頭を踏みにじった。
「聞こえません。文句を言ったときみたいに大きな声を出しなさい。全員に聞こえるようにです」
惨めな謝罪を繰り返させた。
最近まで女子高だったとはいえ、今は男子も少数ながらいる中でだ。
理沙を操っている麗美は吹き出しそうになるのを精一杯こらえた。
あまりの理沙の暴虐ぶりに、理事長の千鶴に訴える生徒まで出てきた。
だが以前の、天王寺の支配下に入る前の生徒思いの理事長はもういない。なにもできない。
隠しカメラの監視の下で千鶴にできることは、罰せずに追い返すことだけだった。
その後、訴えた生徒たちは残らず言いがかりのようなことで厳しく罰せられ、
逆に理沙が咎められることは一切無かった。
その事実が学園の方針転換をはっきりと示すことになり、
嗜虐癖のある教師たちは安心して理沙に追随して厳罰主義に傾いてゆく。
生徒たちはたまったものではないだろう。
明るく風通しの良かった学園が、陰湿で殺伐とした雰囲気に変わってゆく。
さらに麗美は影で糸を引いて理沙や理事長や教頭を操り、
生徒たちにストレスを与えるよう仕向けた。

「連帯責任です。全員机の上で正座。授業が終わるまでです」
「這いつくばりなさい。あなたは犬にも劣ります。全員でしてもらいましょうか。連帯責任です」
「はい、連帯責任です。あなたのせいで全員が迷惑を――」
生徒の間に亀裂を入れて、そこに憎しみをすり込んでゆくのだ。
その結果、今まで奇跡的にこの学園に無かったものが急速にはびこりだした。
いじめ、が。


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