霧裡爺さんの作品

めぐの淫夢 3



 いったい、いつまで続くのだろう。
自分はそれほどまでに罪深い存在なのだろうか。
指が止まらない。
のみならず、肉体があさましく反応してしまう。
いったい衆人環視の中で、小さく、大きく、何度昇りつめてしまったのか。
それは打ち寄せる波のように終わりがなく、断続的に、いやときには連続して襲いかかり、
精神も肉体も丸ごと快楽に呑み込んでいった。
しかも回を重ねるごとに、その熱量は上がり、感度は研ぎ澄まされてゆく。
(もう……もう……あっ、あ……)
マットの上に両膝をつき、見世物のように掲げている白い尻がプルプルと震える。
蔑みを含んだ笑いが上がった。
だが辱めの嘲笑も、軽蔑の視線も、心無い野次も、それらは全て官能の燃料へと転化されてしまうのである。
這った姿勢で横顔をつけているマットは、すでに汗と涙と鼻水と涎でベチョベチョになっていた。
(ふぐっ!?)
突然、お尻に痛みが走った。
それは高校のときに何度か受けた覚えのある衝撃であった。
(ボール……バレーボールが……)
学校の体育館で無理矢理にオナニーをさせられた記憶が、まざまざと甦る。
背中にも足にも頭にも、次々とボールがぶつけられた。
(い、いやっ……許して……)
許しを請う指が、いっそう激しく秘肉を弄りまわす。
膝が開く。尻が上がる。
媚びる腰が左右に踊る。
――あははっ。見てよ、あのかっこう。ブッサイクー。
――おもしろーい。私にもボール貸して。
――おらっ! サボってないでやれよ!
「痛い……やります。しますから……痛っ、ごめんなさい。します、してます……
お、オナニーしています、オナニーを――」
支配された声帯が言わせているのか、それとも自分から言っているのか。
だんだんと境界が怪しくなってきている。
「あっ! ああっ、あっ、あっ、あうあああああっ――」
――またか。底無しだな、この女。
野次馬の男が呆れ声で呟く。
手を叩いて笑う女たちの声。
悲鳴に似た声音で喜ぶ少女たち。
(もう……無理……終わりにして――)
秘肉を弄り続けていた右手が、やっとそこから離れた。
が、ほっとしたのも束の間、両手が動いて這ったまま突き上げている尻肉を外側からつかんだ。
(まさか……)
嫌な予感は当たり、両手が思いきり開いて、後ろの小さな口を野次馬たちの目に晒したのだ。
ドッ――と、弾けるような笑いが起こった。
(や、止めてぇ……そんなとこ見せないでぇ)
「見て……これが××めぐの肛門……アナルです――」
少女たちが楽しげに甲高い悲鳴を上げる。
――私、こんなとこ初めて見たー。
――なんか臭そう。
――今、ほらっ。ヒクヒクしてるー。アハハハハッ。
そこが多くの人に観察され、興味本位の批評を受ける。
「い、今からここを弄って……気持ちよくなるところを……めぐのアナルオナニーを見て下さい」
ざわめく野次馬たちをよそに、右手が両膝の内側から股間を撫でさする。
2本の指がたっぷりと愛液をすくって、それをアナルに塗り込めてゆく。
(お願い。止まってぇ……こんなところ、誰にも見られたくない)
気がつくと、目の前に1本のボールペンが転がっていた。
右手がそれを握って股間へ持ってゆき、底の部分でアナルの表面を突っつき始める。
そのとき野次馬たちとは違う、1つの異質な視線を感じた。
這ったままそちらに目を向けると、いつもは優しく微笑んでくれる彼が、
(ひっ! どうして……見ないで……)
信じられないものでも見ているように、呆然と立ち尽くしていた。
この世で1番と言ってもいい、最も見られたくない人である。
まだ赤の他人である野次馬たちのほうがマシだった。
ノーマルなオナニーでさえ見られたくない。知られたくない。
それがよりによってアナルオナニーをしているのだ。
残酷な指は止まってくれない。
むしろあざ笑うように活発に動き、ボールペンをアナルの中へと沈めてゆく。
「あうっ」
――すげぇ! 入れやがったぞ!
後ろで見ている野次馬たちから歓声が上がった。
彼と目が合う。
そのままアナルの中を、グリグリとボールペンが回る。出し入れをする。
「……ごめんなさい……私……私ね――」
感じてはいけない――戒めの思いは逆効果を生み、背徳の悦楽が性感を揺さぶる。
――おい、見ろよ! こいつケツで感じてるぞ。
――ヒャハハッ! マン汁垂らしてやんの。
「お、お尻が……○○さん、ごめんね……き、気持ちいい――」
右手がボールペンを使ってアナルをいじめながら、左手はズキズキと疼いている
クリトリスを撫でまわす。
「アアッ!」
たまらなかった。
口の端から涎が出ていた。
彼の姿が徐々に涙で滲み、まるで台車にでも載せられて移動させられるマネキン人形のように、スーッ
と音もなく遠ざかってゆく。
悲しみが、切なさが、自棄の念が、性器とアナルを弄る両手に力を与えた。
(あ、あ……私なんか、私なんか、私――)
彼の姿は完全に消えていた。
あさましいほどに腰が揺れる。
脳天から股間までを電撃のような快楽が貫く。
「ヒッ! あああああ――」
アナルに挿さったままのボールペンが「今、イッてます」と報せるように、
野次馬たちの目の前でブルブルと震える。
――すっごーい。お尻でもイケるんだ。
――なんてことでしょ。穢らわしいったら。
やがて力尽きたようにボールペンがぽとりとアナルから抜け落ちた。
(もう、どうにでも……いっそのこと……)
「お、犯して――」
勝手にこぼれ出るその言葉を止める気力はすでに無い。
「お願いです。私を犯して、メチャクチャに――」
それを本心から望んでいるのかも知れない。
何も考えたくない。
「もう自分で……お、オナニーでなんてイキたくない――」
2本の指がぬかるみのようになっている蜜まみれの秘奥を、わざと音が出るようにかきまわす。
「指は嫌……嫌――」
彼の失望したような表情が頭に浮かぶ。
私は罰せられねばならない。
うんと穢れてしまえばいい。
「お、おチンポを下さい……どなたでもかまいません。オマンコして! 
いっぱい、いっぱい犯して、お願い!」
その願いはすぐに叶えられた。
「アウッ!」
腰が後ろから荒々しく抱えられ、肉棒が当てられたと思うと呆気ないほどに簡単に挿入され、
深々と犯されていた。
それも1人では済まない。
入れ替わり立ち代わりに、終わることなく犯され続けた。
しかも誰一人として避妊具を使わず、めぐの体内や体外に熱い濁液をぶちまけてゆく。
その様子を見て女たちが言葉で嬲る。
携帯で写して笑う。
――やだー。こいつ自分から腰振ってるよ。
――アハッ。突っ込まれてるとこアップで写してあげるね。
――信じられないわ。こんな人前で。どんな教育を受けてきたのかしらね。
――見ている方が恥ずかしくなりますね。
同時に口も犯された。
這ったままで上下から侵入されて、自分が肉棒で串刺しにされてる気がした。
それで良いと、いや相応しいのだと思えた。
――おら! もっと舌使え!
――ケツ振れ、ケッツ。ふはははっ。
鼻を摘まれて口に咥えさせられた。
頭をつかまれて、無理矢理に前後させられた。
尻を叩かれながら、痛むほどに激しく犯された。
左右の乳房が別々の男の手で奪い合うように揉みくちゃにされた。
乳首を強く吸われ、噛まれもした。
秘奥に、喉奥に、顔面に、髪に、背中に、尻に。あらゆるところに射精を受けた。
「あっ、あっ、あっ、ううあああ――」
――見ろよ。こいつ犯されながらイッてやがる。
――気持ち良いかい。変態ねーちゃん。
頷いた。咥えさせられながら何度も、何度も。
口の端から精液と涎がこぼれる。
――きったないなー。もう人間辞めちゃってるね。便器ちゃんだよ。
1人の女子高生の言葉に、女たちが声をそろえて高らかに笑い出した。
見下して勝ち誇ったように。
(壊れてしまえばいい。壊して……)
不意に、優しく髪が撫でられた。
(えっ?)
その手が、頬に溢れ続けている涙を拭った。
ある予感はあった。でも見るのが恐い。違っていたら――。
「んっ!」
優しくさすってくれていた手が、頬を抓り始めた。どんどん強くなってゆく。
それで確信した。
「ゆ、祐子さん」
目をやると、消えた彼が最初に立っていた位置に、かつて自分を高校でよくいじめていたその人が、
少し恐い顔をして見つめていた。


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