霧裡爺さんの作品

めぐの淫夢 5



「あーあっ。これはお仕置きものね」
その祐子の言葉は耳をくすぐったが、そこまでだった。
あまりに深く激しい快楽の衝撃に意識の一部を麻痺させられ、まだ回復していないのである。
頭を床に押さえつけられたままで反対に腰は高く上げさせられ、尻を左右いっぱいに開かされた。
「ファッ……」
やっとめぐが気づいたのは、何か細い異物をアナルの中に感じてからである。
(ま、まさか、これ……)
「まず1個目っと」
楽しげな祐子の言葉と同時に、冷たい薬液が注入されてゆく。
覚えのある感覚に、すぐに理解した。イチジク浣腸だ。
「い、いやっ。許し、勘弁して――」
「だーめっ。ふふっ。懐かしいでしょ」
哀願も空しく残らず注入され、つぶれた空の容器が床に転がる。
「1個じゃ物足りないだろ。はい、次」
アナルに2個目の先端が当てられた。
「だめっ……これだけは。お願い……」
身体はピクリとも動かせない。
さっきまで全身を弄りまくっていた無数の手に押さえつけられ、腰を持ち上げられ、尻を開かれているのだ。
「何、逆らってんの。力抜きな、めぐ」
入れられまいと必死にアナルを締めて抵抗する尻を、祐子の平手打ちが襲う。
「へー、そう。そんなに嫌。なら、ますますやりたくなったなー」
親指と人差し指で丸い輪を作った祐子の右手が、めぐの股間へと伸びる。
「ヒギッ!」
まだ硬さを残して頭をもたげているクリトリスに千切れるような痛みが走った。
「あははっ。おもしろい声」
爪で弾かれたのだ。
その痛みは、地下鉄の中で最初にそうされたのとは比べ物にならないほど強くて容赦が無い。
浣腸して欲しくなったら言ってね――と、祐子はおもしろい遊びを見つけた子供のように、
鼻歌混じりにリズムをとりながらクリトリスを弾き続ける。
「ヒッ、アアッ! ……くっ、あっ、あっ――」
それを見た、めぐを押さえつけている手の持ち主たちは、
勝手に思い思いの方法で性的な拷問を開始した。
乳首をつねる者。引っ張る者。
尻や背中を平手打ちする者。
ところかまわずつねる者。
陰毛を引っ張る者までいる。
耐えられるはずがなかった。
「!」
痛みとともに、陰毛が数本まとめて引き抜かれた。
「や、やめて。お願い……ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさぁい――」
拷問をしていた手が離れ、再びイチジク浣腸の先端がアナルに当てられた。
這わされて床しか見えていないはずなのに、自分を囲んで見下ろしている乗客たちの姿が
はっきり頭に浮かんでいる。
服装も年齢もばらばらの男女だが、1つ共通しているものがある。
顔がないのだ。
輪郭はある。髪も見えている。
だが顔は影がかかっているようで見えないのだ。
服を着た影法師の群れである。
ただ、なぜか口だけは見えている。
その口が笑っている。薄く、ニヤニヤと。
男も女も老いも若きも子供までも、自分を見下してあざ笑っているのだ。
「さあ、どうするの?」
祐子が、からかうように尋ねる。
屈辱をかみしめてアナルから力を抜いた。
それを見た乗客たちが、くすくすと笑う。
(うっ……うっ……)
焦らすようにゆっくりとプラスチックのノズルが侵入してくる。
が、充分に深い位置まで到達するも、そこからは薬液は射出されず、
嬲るようにかき回されるだけだった。
(ど、どうして……?)
今度は逆戻りにノズルが抜かれてゆく。
もう少しで完全に抜けるというところで一旦停止し、また侵入してくる。
繰り返し行われるそれは、いわゆるピストン運動だった。
「ウウッ」
その動きは次第に速さと激しさを増してゆき、アナルを犯しているように見える。
女の乗客たちがクスクスと笑う。
「どう。気持ちいい? 後ろも好きなんだよね」
息を止めて小さく頷いた。
めぐの中で肉体の快楽と精神の恥辱がよじり合い、太くて強靭な愉悦に成長してゆく。
「口に出して言わないと分かんないよ」
そうっと、優しすぎるほど優しく、痛みのまだ残っているクリトリスが撫でられた。
「ハウッ――」
その優しいタッチとは正反対に、イチジク浣腸のノズルは乱暴とも思えるほどの
激しさでアナルを攻め立てている。
「あぁっ! わ、私――」
言わねばならない恥ずかしい言葉が、頭の中に示されている。
「お、お尻の穴が……気持ちいい。か、感じるんです、とても……アッ、アアッ!」
言い終わると同時にノズルが最奥まで挿入され、アナルを犯す男性器の射精さながらに、一気に勢いよ
く薬液が注入されていた。
浣腸器に犯され、甘い声を漏らして尻を震わす姿に、乗客たちの蔑みの笑いが降りかかる。
あまりの惨めさに涙を流すめぐを見て、祐子の声は昂ぶっている。
「いいねぇ。もう1つ、おかわりが欲しいだろ」
「……は、はい」
逆らっても無駄だと思った。それにすでに2個も受けている。同じことだ。
が、祐子はさらに残酷だった。
じゃあ、ほら――と、3個目のイチジク浣腸の先端がアナルにそっと当てられた。
「欲しいんだろ。持っててやるから自分でお尻突き出して咥えなよ」
「はい……」
のそのそと這ったままバックして、自分からアナルに挿入してゆく。
乗客たちの拍手が聞こえる。
「最初からそうやって素直にしてれば痛い思いもしなくてよかったのにねー。ほら、自分でお尻振って
楽しみなさい」
「あ、あんまりです……祐子さん」
だが、逆らわずにお尻を振った。左右に、そして前後にも。
――ちょっと。見てよ、あの腰。やっらしー。
――あんなとこで楽しむなんて、どうかしてるわ。
女たちの聞こえよがしな声。
「ヒァッ!」
ほんのわずかイチジク浣腸の球の部分が祐子の手で握られ、薬液を内部にかけられた。
「ほら、ほら。もっと一生懸命お尻振らないと、イチジク君は射精してくれないよ」
その祐子の言葉に、今度は男たちが笑った。
――遠慮すんな。もっとクイッ、クイッといけ! はははっ。
――夢中になって汚えもの出すんじゃねえぞ。
(た、助けて……お腹が……)
すでに2個注入されている薬は、残酷にもじわじわと効果を現し始めていた。
「お、お願い……早く。もう、終わりに――」
「しょうがない。手伝ってやるか」
固定されていただけのノズルが、祐子の手で動き始めた。
「くうっ……」
せつないような刺激に揺さぶられ、こらえられない快楽に蝕まれてゆく。
「ほら。こっちも」
秘唇が撫でられ、秘芯がこすられ、秘奥に指が侵入してくる。
「あああっ」
後ろの動きも止まらない。
同時に前後の恥ずかしい器官を攻め立てられ、抗う術も無く高められてゆくのだ。
「だ、だめ……もう、もう……あ、あっ――」
「いいよ。イキなさい、めぐ」
顔の無い乗客たちが自分を見て大笑いしているのが見える。
指を差して手を叩き面白がっている。
惨めで淫乱な変態女が性器とアナルを弄られて昇りつめるところを。
地下鉄の車内で全裸で這って鼻を鳴らし、同性の指と浣腸器でアクメに陥るところを。
匂いでも嗅ぐように顔を股間に近づけて覗き込んでいる男もいる。
乳房を揉んでいる者も乳首を弄ってる者もいる。
携帯で写している者もいる。
たまらなく惨めで、たまらなく恥ずかしくて、たまらなく悲しくて。
そして――、そして――。
「イッ! あっ、あ、あ、あああああ――」
頂点に達すると同時に、笑いに包まれ、携帯のシャッター音が鳴り、
全ての浣腸液を一気にアナルの奥に注ぎ込まれていた。


メニューへ 妄想小説へ 次へ進む

動画 アダルト動画 ライブチャット