霧裡爺さんの作品

めぐの淫夢 6



(お、お腹が……)
地下鉄の長い座席のちょうど真ん中で、めぐはひどい姿勢をとらされていた。
極端に浅い位置に腰かけさせられ、背中を倒しているその角度は座っているというよりも
仰向けに寝ていると言ったほうが近い。
両足ともにかかとを座席に載せられていて、急角度に折りたたまれた両膝は
無残なほどに大きく離され、清めることもできずに悦びの痕跡を残している股間のありさまを、
余すところ無く見る者にさらけ出されていた。
これでもかと言うほどの丸出しM字開脚である。
膝を閉じたくとも、両脇に座っている男たちにしっかり押さえられている。
「いいかっこう。でも、ひどいな。ベッチョリじゃない」
正面に立っている祐子が羞恥の部分を見つめて笑う。
その背後には大勢の顔の無い乗客たちが、やはり口だけでニヤニヤと笑って見ている。
目が無いのに視線だけは、はっきりと感じられた。
それも無理のないことだろう。視線が集中しているそこは、
ただの大股開きにはとどまらず左右に座っている男たちの指によって、
膝といっしょに大きく開かされているのだ。
左右から摘まれて引っ張られている秘唇は、本来の柔らかそうな縦長の姿ではなく、
横長のひし形のような姿にまでピンと伸ばされ、男性のみならず同性ですら見たことのない
女の内部構造を、しかも果てた直後の、まるでそこだけが別の生き物であるかのような
動きを見せるサーモンピンクのぬめった柔襞までも剥き出しにされていた。
それはすでに露出というより、解剖と呼ぶに相応しかった。
「こーんなとこも丸見え」
祐子の指が何かのスイッチでも押すように、トントンとめぐの秘芯を突っつく。
「あっ、うっ……」
本人の意思とは無関係に反応して動く女の構造を見て、乗客たちから笑いが上がった。
「見ているとなんかイジりたくなるんだよねー。これ、引っ込めておきなよ」
ぐりぐりと指の腹で捻られ、押されてゆく。
「ヒィッ――」
――何が「ヒィッ」よ。感じてるくせに。
――バカな変態女。いい気味よね。
どこまでも女の乗客たちは辛辣である。
しかし今回の主役は、弄られる秘芯ではなく晒される秘奥でもない。
むしろそれらはメインまでの時間潰しに過ぎないのだ。
「どう? めぐ」
祐子の手が秘芯からさらに上へ這い上がり、下腹部をさする。
「ゆ、許して……本当に、お願いです。と、トイレに――」
涙目でイヤイヤと首を振って哀願する。
注入された浣腸液は確実にその役目を遂行して、痛みとともに排泄の欲求を訴え、
それは時が経つにつれ耐え難いほどに大きくなっていた。
「何言ってんの。地下鉄にトイレなんてあるわけないでしょ」
しかもこの地下鉄は、めぐたちが乗ってから今まで、1度も駅に止まることなく走る続けている。
逃げ場のない閉鎖空間のようなものだった。
あなたはね――と、祐子が口を近づけて囁く。
「ここで漏らすの。何もかも全部。みんなの見ている前でね」
それは予言のような響きをもっていた。
答えるようにギュルギュルと、めぐの下腹部が悲鳴を上げる。
祐子がその鳴り続けている下腹部に、そっと右足を乗せた。
「あ……う、う、う」
徐々に重みが増してゆく。
「なーに? この手」
抵抗を諦めてだらんと下げていた両手が、祐子の足首を反射的につかんでいた。
さらに体重を加えられてゆく。
「邪魔」
そのまま右に左に捻られた。
「グウッ!」
「目障りだから後ろで組んで、動かないように背中でつぶしておきな」
そうしないと――と、無言の圧力が足から伝わってくる。
「は、はい……」
そのとおりにすると、少しだけ下腹部を踏まれている重みが軽くなった。
が、ホッとしたのも束の間、あざ笑うように強烈な便意の発作に見舞われた。
(つぅ……だ、ダメ、いやっ、だめ!)
「もうダメ?」
頷いて答えるのでやっとだった。
「じゃあ、ちゃんと挨拶してからね。私がいいと言うまえに漏らしたりしたら、そうだなあ……。
出した物といっしょに、ここに置いて行こうか」
「そ、そんな……」
その姿を想像した。
汚物にまみれて独りぽつんと車内に取り残される自分。
(独り……独りは嫌、嫌、嫌)
「ほら。漏らすまえにさっさと始めな」
「……み、みなさん――」
強要される挨拶の言葉が、頭の中に浮かべられている。
このとおりに言いなさいと渡された原稿のように。
「あの……さ、さきほどは私の、いやらしい身体を……い、弄っていただいて
ありがとうございました――」
正面に立っていた祐子が下がった。乗客たちにめぐの身体をよく見せるように。
「おかげさまでご覧のとおり……お、オマンコをベチョベチョに、ぬ、濡らして――」
広げられた肉裂の奥に覗けている濡れた襞が、
多くの視線を意識したように恥ずかしそうに小さく収縮して、見ている者たちの笑いを誘った。
「とても……気持ちよく、その……い、イッて、イカせていただきました。クッ――」
下腹部の痛みに呻きながら話し続けるも、今までの経験上もう長くはないことが分かっている。
「お、お礼と言ってはなんですけど……私の、は、恥ずかしい芸を見てもらいたいと、
つまり……その――」
見てなんかもらいたくない。絶対に嫌だ。
が、迷っている時間はもう無い。
「…………い、今から、私……う、ウンチを、漏らしますっ――」
血を吐くようなめぐの宣言に、ドッ――と、乗客たちが大笑いした。
しかし、まだ先を続けねばならないのだ。
「……これは高校生のときに、よくさせられた芸で……何度もいろんな人の前で漏らしていて。私は…
…お、お漏らしめぐちゃんと呼ばれていました――」
そのときの辛い思いが、臭いや音とともにまざまざと甦る。
「と、当時から……私のは、私のウンチは人一倍臭いと評判で……今回も、今回は特に、
特別臭いもの、ああっ! いやぁ――」
必死に締めていたアナルから音が漏れた。
プピピピピッ――と、湿った高い音が車内に響く。
乗客たちの爆笑がそれに続いた。
――やだ。ほんっと臭ーい! 信じらんない。
――ケツ突き出して屁ぇこいてんじゃねえぞ!
漏れてしまったその気体は、めぐに突きつけられた最後通牒である。
崩壊へのカウントダウンが始まっているということだ。
(も、もう……)
「こ、今回は特別臭いものが出そうなので、みなさま鼻を摘んでご観賞下さいませ――」
焦るめぐは、早口で挨拶を続ける。
「お、オマンコを広げて丸出しにしてもらいながら……恥知らずにも地下鉄の車内で、
く、臭いウンチをひり出すバカな……バカで惨めで淫乱な変態露出マゾ女の見苦しい姿を、
どうか……お、お笑い下さいっ、ウゥアッ!」
とっくに限界は越えている。
めぐは真っ赤に染めた顔に汗をにじませながら歯を食い縛り、
身体をけいれんのようにブルブルと震わせている。
「まだよ、めぐ。まだだからね」
その、どうにもならない排泄の欲求に苦しみ悶えているめぐの姿を見て、
祐子の声は実に楽しそうである。顔も笑みがこぼれていた。
M字開脚のまま座席から中空に向けられているめぐの股間の下に、
祐子は手にした服を広げて敷き始めた。
なぜかそれはめぐが高校のときに着ていた制服であった。
「まあ、こんなもんか。床に直接じゃあ、後がたいへんそうだし」
「く、あ、あ……もう、許して……」
「じゃあ、顔をちゃんと上げて。『ウンチ漏らしまーす』って言いながらやるんだよ。
いいね。はい、始めっ!」
もう、物理的に不可能だった。
(いや……だめ、や、いや……)
が、それでも数瞬持ちこたえてみせたのは、女としての人としての恥じらいと
誇りの成せる業であった。しかし――。
「ヒッ! あぁっ!」
無情にも薬に強制された肉体の生理が、意思による儚い防波堤を打ち砕き、
屈辱の熱いドロドロした塊が体外へと噴出されてゆく。
(いやぁ! み、見ないでぇ)
湿った独特の破裂音が連続する。
まず鋭い悲鳴が、次いで大きなどよめきが、そして弾ける笑いが、
めぐの裸の身体と心に浴びせかけられてゆく。
「ヒッ……う、ウンチ……ウンチ漏らしま、ごめんなさぁいっ――」
なぜ言うのか。なぜ泣いているのか。なぜ謝るのか。
もう、何もかもが分からなくなっていた。
「だめ! はっきり言い直しな、お漏らしめぐ!」
そう、祐子に叱られている間も噴流は止まってくれない。
「はい……ウッ、ウンチ漏らしますー。う、ウンチ漏らしてますー……いやぁぁぁ――」
――きったなーい。バッカじゃないの。
――あはははっ! くっせぇー。
「フアッ! あっ、だめ!」
全ての排出がやっと終えたと思いきや、今度は前から勢いよく液体が放出され始めていた。
斜め上方に向けられ、しかも左右に座っている男たちに秘唇を思いっきり引っ張られている
剥き出しの性器からは、でたらめに角度を変えながら水流が高く上がり、
緩やかな放物線を描いて床に落ちてゆく。
長々と続いて乗客たちの目を楽しませるそれは、珍妙さと卑猥さを併せ持つ水芸のようでもある。
芸に応えるようにパラパラと拍手が起こり、口笛を吹く者までいた。
(ああっ、あ、あ、あ、あ、あ……)
全てが押し潰されそうな屈辱に包まれ、焼けるような羞恥に焙られ、
めぐは水流の出続けている部分のわずか上にある小さな肉粒に、
妖しい疼きが生まれてゆくのを感ずるともなく感じていた。


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