丸岡 凛。さんの作品

【イジメ、カッコイイ】《えりさんへの手紙:1通目》(1)


【※作品の中で、いじめ、暴力、差別等を肯定する表現がありますが、あくまでフィクションと捉えてお読みください。
えりさん同意の上、送られてきたメール文面を引用しています。尚、個人情報に関わる部分は加工修正した上で投稿しています。】



【いじめ】【性的】と書いて検索すると、13万件近い項目にヒットする。
他人の不幸は蜜の味…わたしはいつも寝付けない夜、不謹慎と知りつつも携帯画面を眺め、
いじめ被害者の実体験を読んでは身体を熱くする。
…胃に穴が開き円形脱毛になる程の精神的苦痛…遊び半分の暴行、拷問で受ける肉体的苦痛…中でも
性的ないじめの体験談はわたしの脳をとろけさす。そこにはわたしの渇望する世界があった…

わたしは中学生時代【犬】と呼ばれていた。飼い主はわたしの幼馴染み。後にクラス共有のペットになった。
わたしが投稿した作品の主人公『高阪瑞穂』は、願望で脚色したかつてのわたしの姿である。
いじめっ子役『百瀬紅音』は、願望で脚色したかつての飼い主の姿である。

その日も何気なく開いた『いじめられっこ正木のページ』はわたしの目を釘付けにした。
心抉られる小説の数々は、わたしの指を勝手に操っては膣内を掻き回し、肉芽を激しく摩擦した。
かつての“飼い主”はきっと嗤うだろう…自分達が気紛れで与えた屈辱の想い出を、あろうことかマゾの悦びに転化し、
自慰行為を貪る大人になった“犬”を視て。…『やっぱりねw』と。

【いじめ、カッコワルイ】というちゃんちゃら可笑しい標語がある。
いじめ撲滅を叫ぶ方々がいじめっ子に対し、上から目線で『カッコワルイ』と言っているが、下には下がいるのだ。
いじめっ子のための“集金マシーン”と化し、“人間サンドバッグ”と化し、“芸を披露させられるピエロ”になった私たち…。
卒業しても、その地獄の日々にしか存在を見いだせず、それが人生の全てとなったダメ人間…それこそが一番【カッコワルイ】に決まっている。

いじめは『カッコワルイ』人間と、いじめをする『カッコイイ』人間の落差そのものだ。
だから、“いじめがカッコワルイ”わけがない。本当にカッコワルイのなら、こんなワザとらしい標語を無理に作る必要はないのだから。
皆、心の奥底で思っているはずだ…


実は【いじめ、カッコイイ】と。


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