丸岡 凛。さんの作品

【イジメ、カッコイイ】《えりさんへの手紙:3通目》(2)


【※作品の中で、いじめ、暴力、差別等を肯定する表現がありますが、あくまでフィクションと捉えてお読みください。
えりさん同意の上、送られてきたメール文面を引用しています。尚、個人情報に関わる部分は加工修正した上で投稿しています。】



【※メール続き】


『…と、眠れないので長々と書いてしまいましたが、無理に返信なさらないでくださいね。で、チャットで再会したらまたいろいろお話したいですね♪』

『…ようやく眠くなってきました。おやすみなさいっ!ぐー!(-.-)zzZ』

【丸岡 凛。より】


遠足前夜の子供のように、結局ひとり興奮したまま一睡もせず出勤することになった。
あと3時間程で家を出なければならない。わたしは睡眠をとることを諦め、珈琲を淹れた。寒い。

窓を開けると外は雪…仕事はもとより外に出ること自体が好きでないわたしは暗澹とした気持ちで出勤の準備をした…。
車のボディに積もった雪をおとし、エンジンが暖まるまでの間、携帯を眺めた。えりさんから返信が届いていた。


【題名:】【金田えりです】

【本文:】【自分からお誘いしておいて、先に寝てしまってすみませんでした。
凛。さんが私のことを“いじめっ子に無条件で服従してしまう”とハッキリ書かれていることに、自分の正体がガッと掴まれてしまったような気分です。】

【これまで少しやりとりさせていただいただけでも、あまりにも「ツボ」な発言に、すっかり心が持って行かれてしまってます。
言いたい事を遠まわしでなく前置きも少なく、一番核心に連れてきてくれる凛。
さんに、既に信頼感さえ抱いています。ごめんなさい無礼なことを言って。】

【現実には、もじもじしたり優柔不断だったりする私ですが、ハッキリした現実に惹かれます。
思い知らされる瞬間が好きなのです。その瞬間に向けて小説を書いているのかもしれません。
自分の書いているものが「小説」だなんて偉そうに言えませんが、でもそんなことはどうでもよくて、その瞬間が書けているかどうかが自分にとってすべてです。】

【幼児のような傲慢さ、残酷さを持つ健全ないじめっ子たちと、そのたびに現実を思い知らされる虫けらたち。
気持ちの中ではいじめを簡単に受け入れているわけではないのにもかかわらず、でも決して逆らえない自分だけはわかっています。】


【もうひとつ、凛。さんがはっきり示してくれたこと…それは“いじめられっ子は、いつも「自殺」の隣りにいる”という現実です。】


【※メール続く】


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