丸岡 凛。さんの作品

【イジメ、カッコイイ】《えりさんへの手紙:3通目》(4)


【※作品の中で、いじめ、暴力、差別等を肯定する表現がありますが、あくまでフィクションと捉えてお読みください。
えりさん同意の上、送られてきたメール文面を引用しています。尚、個人情報に関わる部分は加工修正した上で投稿しています。】


わたしが彼女の本質を言語化できるのは…恐らく同じ階級を生きる最下層の【虫】だから。
そしてえりさんが、わたしの本質を鋭く言語化してくれるのも、同じ階級にいる最下層の【虫】だからに違いない…

【>たとえ何年後であろうと、いじめっ子達が健全な嗅覚で探し当てた“狙いの正しさ”は自然界の摂理として必ず証明されると思います】

わたしが人生を終える時…その手段は【自殺】だと決めている。死に場所はまだ決めていない。
できるなら、かつてわたしをいじめていた“飼い主”と再会し死に至るまで苛み、追い込んで欲しいと思っている。
勿論、彼女らを告発することも恨み言を吐くこともなくわたしは逝くだろう…

自然界の摂理に逆らい、おめおめと生きてきた償いとして。
遺書すら遺さず飛び降りた【虫3号真里】のように…その時【新虫3号】ことわたし丸岡 凛。は、真里さんのように腹を括って飛べるだろうか…

…職場の昼休みを告げるベルが鳴った。わたしは喫煙所で煙草を1本吸い、昼食代わりのヨーグルトを食べながらえりさんに返信をした。
スーパーの特売で買ったヨーグルトは、寒天で固めたような安っぽい食感だ。
それは中学校の教室の床…顔をぐちゃぐちゃに汚し、這いつくばって食べさせられたプリンやヨーグルトの食感に似ていた…


…ぶはぁっ、はふぅ、ぶ、はふぅ、っふ、ぶふぅっ…

【はいっ、追加〜w】(…バシャっ)
【ぎゃははっ、おいしいかあ?w】


…んふぅ、ふはっ、はふぅ、ぶふっ…


食べても食べても床に落とされる給食のヨーグルト。
…野次、嘲笑、罵声の中で、首輪を付けたわたしは必死に犬喰いをさせられている。少しでも静止すれば定規で容赦なく太腿を打たれるから。

【ねえぇ、聞いてんだけどぉ?w】
(…ぐしゃッ)

後頭部に革靴の感触を感じるや、床と顔に挟まれた軟らかく白い乳製品が、にゅっと横からはみ出した…どっと嗤いに包まれる。
わたしは顔面をヨーグルトに漬けたまま犬らしく『わん』と返事をした。また爆笑に包まれた…

『…みんな死ねばいいのに』と当時は思った。しかしそれは間違いだった。
今思えば、いじめっ子たちはわたしに教えてくれていたのだ…“オマエは淘汰されるべき人間なんだよ”と。

這いつくばって床を舐めるわたしの後方で【生きてる価値ないよねコイツw】と誰かが言った。
その通りだったと思う。生かしていただいてる代償は、彼女らを愉しませることで支払うしかなかないのだ。


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