マルティニークの子供さんの作品

もみじちゃん 3



なるべく早くやらなくてはならないのは、立花秋子本人と話すことだ。
しかも他人のいない、二人だけのところで。
私がこのクラスになじまないうちに。
まだ新参者といえるうちに。
しかし朝から放課後まで、無残で淫靡なショーを行い続ける彼女と二人きりになることは難しかった。
いっそ、自宅まで押しかけようかと考えている矢先、偶然にもチャンスが訪れた。
親の都合でこの市に引っ越してきた我が家だが、転入手続きに不備があり、
学校に提出する書類が揃えられなかった。
昨日に連絡があり、ある朝市役所に寄ってから登校した私は
二時間目のチャイムがなってから教室に入った。
二時間目の化学は特別教室で行われるので誰もいないと思った教室に、
立花秋子が一人のろのろと動いていた。
10分の休み時間のショーがエスカレートして、どうやら予想外の排泄をしてしまったらしい。
床を拭いた雑巾とバケツ、手には消臭スプレーを持っていた。
そこで私は確かに見た。
彼女の無表情でも作り笑顔でも苦痛にゆがんだのでもない、始めてみる顔を。
泣いていたのかも」しれない、悲しみに満ちた、諦めの表情を。
でもそれも一瞬で、振り返って私を見た秋子はすぐに作り笑いを浮かべ土下座した。
「二時間目の授業に遅れてしまって申し訳ありません。
このお詫びは放課後必ずいたしますので、お許しください」
私は彼女に近づくと、まだ異臭の残る床に膝をついて小声で話しかけた。
「ねえ立花さん、私転校してきたばかりでまだクラスについてよくわからないの?
教えてほしいんだけど。
あなた誰かに無理やりやらされているのじゃない?
こんな、、、こういう事、いじめられたり脅迫されたりして仕方なくやっているんじゃないの?」
額を床にこすり付けていた秋子は、頭は上げたが視線はまだ床を見つめたままだった。
「そんなことありません。私はどうしようもないマゾで変態なんです。
私がみんなにお願いして付き合ってもらっているんです。誰にも脅されてなんか、、、、いません」
「ねえ、もし万が一あなたが強制されているんだとしても、私にすぐにあなたを助けることが
できるかどうかわからない。
でも、クラスの誰とも関係の無い私があなたの味方になれれば心強くないかしら?
例えば、この学校じゃなく市や県の教育委員会とか警察とか、あなたが望むならこういうことを
やめさせるために何か出来ることがないかって」
秋子はそれを聞いて視線を私に向けた。
「ね、私を信じてみてくれない?本当のことを言ってほしいのよ」
秋子は無表情のまま「本当にもみじはヘンタイなんです。
お願いですからあなたも私のことをいじめてください。今ここでオナニーショーをやりましょうか」
私はため息をつきたかったが、我慢してこう言った。
「いつでも気が変わったら言ってね。さあ、化学室に行きましょう」

私はこの日、確信した。教室に入っていった時の、諦めきったあの顔をみて。
彼女はあんなことはイヤなのだ。
やりたくないが、やらなければならない。
そうしないと、、、。もう絶望しきった人間の顔だ。
いったい誰が彼女に何をしたのだろう?何があれば人間があんなになってしまうのか?
17歳の女の子が、信じられない恥ずかしい痴態を晒し続ける理由。
いきなり「私を信じて」という私も私だが、万が一という希望さえ、
彼女の心には浮かばなかったのだろうか?
彼女に何があったのか、絶対に突き止めてみせる!


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