みなぎさんの作品

奴隷になった女の子

突然の闇(1)


いつもと変わらない授業でした。
一生懸命先生の話を聞いている人、とりあえず聞いている人、まったく聞かないで騒いでいる人。
私はとりあえず聞いている人でした。
中学生になって どきどきしていた気持ちもなくなり、ちょっと憧れていたセーラー服も普段着になっていました。
その日は家庭のゴタゴタかあり 少し滅入っていたし ひとつ下の妹ともうまく行っていなくてイライラしていました。
そんな時、授業中に騒いでいる人「かおり」の声が耳障りでした。
かおりは同じ小学校でしたが暮らすが一緒になったことは ありませんでしたが
いろいろ問題を起こす子でした。大学生の彼氏が居るとか噂が絶えず 喧嘩や遊びで問題になっていました。
中学になってさらにパワーアップしていました。
そんなかおり達を先生たちは無視するようになり見て見ぬふりをしていました。
私はずっと人事と思っていましたが その日はなぜか疎ましく感じていました。
かおり達の笑い声が高まった時、思わず私の口から「ちぇ!」と出ました。言った私のほうがドッキっとしました。
慌ててかおりを見ると向こうもこちらを見ています。
視線が合い かおりの視線が冷たく突き刺さって来ました。
私は下を向き視線を外しました。
気まずい雰囲気を感じていました。
頭の中で 何であんな事をしたのだろうと疑問ばかりが回っています。
普段の私は まじめに勉強するタイプではないけど 不真面目に遊び呆けるタイプでもありません。
どちらかと言うと大人しいタイプです。
特に親しい友人も居ないけど 孤立するほどでもありません。
本当にその他大勢といった感じでした。

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