のっぽさんの作品
デジャブA
次の日の授業中に私の所に折りたたまれたメモ用紙が回ってきました。
「昨日はお疲れ様でした。今日は俺の家にみんな集まるから真弓も集合ね」
中に書いてあったのは私の望んでいない招待状でした。
何が起こるのかもすぐに推測がついたし、行きたくなかったけど行かなければ
もっとひどい事になるので断る事はできませんでした。
男子の家に着くと、昨日とは違うメンバーがいました。
「ひどい・・誰にも言わないって言ったのに」
こんな事が何度か続き、学校では女子からみると男子と仲が良いように見えていたのかもしれません。
やっかみもあったのかもしれませんが一部の女子からは陰口を言われていたようです。
秘密を共有する男子も大分増えてきてしまったある日、朝教室に入ると
クラス全員から冷たい視線を感じました。
席に着こうとすると、私を避けるように取り巻きが出来て、遠くから突き刺すような視線を感じます。
4時限目の家庭課の時間に携帯を手に持った女子が眉間に皺を寄せながら私に近寄って来ました。
「これって、真弓ちゃんだよね」
差し出された携帯の画面を見るとジャージと下着を膝まで下ろし自分で体操着を捲くって
胸をだしている私の写メが写っていました。
「私じゃない顔が写ってないし」
そう言って誤魔化そうとすると
「じゃあ、これは?」
そこには制服を着たまま口でしている上目遣いの私の写メが写っていました。
言い訳もできず黙っていると
「キモイんだよ、そこまでして男子に好かれたいの?」
そう言いながらその場から立ち去りました。自分の恥ずかしい姿を見られた事と知られたくない
秘密を知られてしまったショックで涙が溢れてきました。
そんな私をかばってくれる女子がいるはずもなく、
その後は私はクラスの中でどんどんと孤立していきました。