R子さんの作品
手記(8)
「下も、脱いでしまいなさい。短パンも、パンツも」
私がそう命じると、ゆか子は一瞬何を言われたのか分からないという顔をして、
少しの間ぼんやりとつっ立っていた。
だから、追い打ちをかけた。
「聞こえなかったの? 短パンとパンツを脱いで、何も着ない格好になりなさいって言ってるのよ」
「えっ、あっ・・・はい。でも・・・」
少女はうろたえているようだった。
無理もない。
今まで出された指示の中で、たぶん最も酷なことを要求されているのだ。
思春期の少女が、複数の人間が見ている中で全裸を晒し、しかもその姿をビデオに撮られるなんて、
耐えがたい恥辱に違いない。
それでも、おさげの似合う素直な少女は、こちらの過酷な要求にどうにか応えようとしていた。
頬を真っ赤に染めて、唇をきゅっと結びながら、少し腰をかがめて、
短パンのゴムの部分に両手をかけて、ゆっくりと下げていった。
愛らしい純白の下着があらわになる。
「かわいいパンツ」
「ゆか子ちゃん真面目そうだもん、白い下着よく似合ってるよ」
また3年生部員の何名かがはやし立てた。
その瞬間、ゆか子は肩をぴくっとふるわせた。
目元を見ると、また少し涙ぐんでいるようだった。
それでも唇をかたく結んで、泣き出しそうになるのを懸命にこらえながら、素足から短パンを抜き取った。
ショーツだけの姿になった少女は、下着のゴムの部分に指をかけて、また動けなくなった。
「何してるの。パンツも脱ぎなさいって言ったでしょう」
珍しく、ゆか子は返事を返さなかった。
それどころか、ますます動揺した様子で、膝をかたかたふるわせた。
いくら何でもうろたえすぎじゃないの? そう思って、ふとゆか子の股間の辺りに目をやった時、
私はその原因に気づいた。
ゆか子は私の視線に気づいて慌てて股間を両手で押さえたが、私はすでに見てしまっていた。
ゆか子の股間は少しぬれていた。
それが、ショーツに小さな染みを作っていた。
たぶん私がさっき胸をいじった時、体の方が反応してしまったのだろう。
私は、少女の耳元に顔を寄せてささやいた。
「こんなの気にすることないのよ。
女性の体は、自然に膣の部分から液がにじみ出てくるようになってるんだから。
あなたがおしっこをもらしたとか、そんなふうには誰も思わないから」
「で、でもわたし・・・こんなの人に見られるの・・・い、いやっ、いや・・・わたし、なにも」
「なにも、何なの?」
「なにも・・・いやらしいこと、考えてないです・・・」
この少女は、意外にもある程度の性の知識を持っているようだ。
知っているから余計に動揺してしまったということか。
幼いけれど、かわいらしい反応だ。
「そんなこと誰も思ってないから、早く言うこと聞きなさい。
ほら、いつまでもあなた一人にかまっている余裕ないのよ。
この後他の部員の指示に回らなきゃいけないし」
そう言うと、ゆか子は少し落ち着きを取り戻したように、こくっとうなずいた。
この真面目な少女には、「みんなもしていることだから」とか、
「周りに迷惑がかかるから」というような言い方をすると効果がある。
「ごめんなさい・・・」
涙声で、ゆか子は力なくこちらに頭を下げた。
「ちゃんと言われたとおりに・・・脱ぎます」
ゆか子はそう言って、もう一度ショーツに指をかけた。
あとはほとんどためらわずに、一気に足首の辺りまで下ろして、片足ずつ上げて下着を足から抜き取った。
少女の股間には、まだ生えかけなのだろう、恥毛が薄く生えていた。
その部分が、やはり少しぬれているようだった。
「それじゃあ、さっきの所に戻って・・・
そう、そこから、またビニールテープのラインに沿ってこっちに向かって歩いて来なさい」
「はい」
私は、ゆか子から五、六メートル離れた場所に立って、
そこからこちらに向かって歩いてくるゆか子を正面からビデオカメラに撮った。
ゆか子は、もう乳房も、股間さえも隠そうとしなかった。
両手を体の横につけて、まっすぐに歩いた。
隠してもどうせ手をどけさせられるとようやく悟ったのだろう。
「うん、今度はいい感じに撮れているわよ。今なら体のバランス具合が分かりやすいわよ」
私はあえて陽気に言った。
ゆか子が小さく「いや・・・」とつぶやく姿に、私は残酷な喜びを感じた。
「ゆか子さん、あなたすごくいい体のバランスしているじゃない。
心配したけど、事故の影響はなさそうね。これからしっかり練習すれば、すごく伸びると思うわよ」
「はい、ありがとう・・・ございま・・す・・・」
辛いのか、ゆか子はほとんど無表情で、返す言葉も途切れ途切れだった。
目元が涙で赤く腫れている。
ふふっ、入部初日の子が、よくここまで耐えてきたわね。
ほめてあげる。
でも・・・本当に辛いのはこれからよ。もっともっと、私を楽しませてちょうだい・・・。