tikoさんの作品

実験の館2


 男性に導かれて着いた先は、20階ほどの高層ビルであった。
外から見た感じでは、マンションというよりオフィスビルといった感じだ。
この中の1室にサナエはいるのであろうか・・・。
ビルに入ると、ロビーが広がっており、背広姿の男性が忙しそうにしていた。
どうやらオフィスビルのようだ。
男性はまっすぐにエレベーター乗り場へ向かい、ボタンを押す。
しばらくしてやってきたエレベーターに男性と共に乗り込むと、何故だかとても緊張してきた。
男性は迷わず10階のボタンを押し、エレベーターは上へと上っていく。

 途中止まることもなく10階にたどり着いたエレベーターは、静かにその扉を開けた。
と、開いた先はなんとも薄暗く、ミカは一瞬にして恐怖に駆られた。
何の疑いもせずついて来てしまったが、一体ここはどこなのだろう?
10階はだだっ広く、薄暗いその先では何人かの人と、光を漏らすモニターのようなものが見える。

 男性「すいません。ここは実は研究所なのですが、サナエさんはこの先にいます」
ミカ「ここに?」
エレベーターから降り、男性の後をついて歩き始めると、突然男性が大きな声で話し始めた。
男性「皆の衆!!ターゲット無事到着!!」
いきなりのことでミカが戸惑っていると、白衣を着た男性達がミカに向かって早足で駆け寄ってくる。
ミカ「なな、なに??」
男性「さぁ、暴れないようにまずはおとなしくさせてくれ」
すると、白衣の男達はミカの腕を掴み、強引にミカの手を後ろに回して縛り付けた。
ミカ「!!や!いや!何するの!」
しかし、沢山の男の力にはかなう筈もなく、ミカは完全に手を拘束されてしまった。
男性「何、僕は何も嘘をついちゃいないよ。この奥に君の可愛い後輩がいるのは本当だ。
さぁ、案内してあげようではないか」

 男性と白衣の男達に囲まれるようにして、ミカは部屋の奥へと連れて行かれた。
そこには沢山のモニターが映し出されている。
11、12、13…とモニターの隅に数字が入っている。
そのうち『14』と数字の入ったモニターに確かにサナエが写っていた。
ミカ「サナエちゃん!!」
しかし、そこに写っていたサナエは、ミカがはじめて目にする姿だった。
服は着ておらず、両手を天井に結ばれ拘束されているではないか。
かなり疲れた様子で目もうつろだった。ミカは画面に釘づけとなってしまった。
これは一体どういうことなのだ。すると画面に今度は白衣の男達が映し出された。
サナエに近づくと数人の男達がサナエの足を持ち、強引に広げていく。
抵抗するサナエだが、手も拘束され、あっけなく両足を開かれてしまった。
ミカは耐えられなくなって叫んだ。
ミカ「おねがい!やめさせて!!おねがい!!!」
男性「ああ。そのつもりでいたんだ」
ミカ「?」
男性「彼女はもうボロボロだ。僕たちはもっと強い女性を望んでいてね。」
ミカ「な、何言ってるの?」
男性「彼女のお薦めなんだよ、君は」
ミカ「?!?!」

 男性が合図をすると、サナエに群がっていた男達は離れ、代わりにミカの周りの白衣の男達が
ミカを担ぎ始めた。
ミカ「いや!下ろして!」
足をバタバタさせてみたが、その足を複数の男性に抑えられてしまっては、
もうミカの抵抗は全く効力がなかった。

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