ゾロさんの作品

すばらしい女性になるために


《登場人物》

 湯川久美 23歳 165p 47s ミツバ建設の新入社員

 園田美佐子 27歳 ミツバ建設総務部研修担当

 坂本麻衣子 24歳 ミツバ建設総務部勤務、受付嬢 入社2年目

 盛田恭子 26歳 174p 55s 誠心女学園バレーポール部監督。
美佐子の高校の後輩。

 川本美香子 17歳 178p 56s 誠心女学園バレーポール部キャプテン、
3年生

 高田沙紀 16歳 181p 54s 誠心女学園バレーポール部、2年生


・美佐子と恭子

 「また、お願いできるかしら。少し学生気分が抜けていない子がいるのよ。」
 美佐子は履歴書に目をやりながら、ため息交じりでもらす。
 「今年もですか?もちろんいいですよ。園田先輩のたのみですもん。
で、どんな子なんです?」
 恭子は、うれしそうに高校時代の先輩のたのみにうなずく。
 「ありがとう、この子ね、成績は上位なんだけど、協調性がないというか、
同期を見下してる感じなのよね。
配属は秘書課に決まってるんだけど、このまま配属されても先輩に
にらまれるのは火を見るより明らかだし、仕事にも支障をきたしそうだし。」
 「そんな子、採用しなきゃいいんじゃないですか?」
 「専務の推薦なのよ。(笑)美人でスタイルいいから気に入っちゃって。
でも、このままじゃ使い物になりそうにないし。」
 「そういうことですか。(笑)わかりました。」
 「2週間ほど預かってもらって教育してほしんだけど。大丈夫?」
 「ええ、ちょうど1年に欠員がありますから、寮の方は大丈夫です。ところで、去年の
あの子、名前なんでしたっけ、その後どうですか?」」
 「ああ、麻衣子ちゃんね。(笑)今、受付嬢やってる。お客様の受けがすごくいいの。
同僚にも可愛がられてるみたい。いろんな意味でね。(笑)」
 「そうですか。やった甲斐がありましたね。あのはねっかえり娘が・・・そうですか。
ふふっ」
 「じゃあ、来週月曜日からお願いね。出張扱いで許可は取ってあるから。」
 「わかりました。月曜日に寮の方に来るように伝えてください。」


・寮

 「監督〜!お客様です。」
 寮の監督室へ1年生部員が来客を伝えた。
 「わかった。部屋に来るように伝えて。」
 「はい!」
 1年生部員は寮の玄関に下りていった。
 「監督室でどうぞ。」
 「あ、そう。」
 横柄な態度の女は靴を脱いで、2階の監督室へ向かった。
 「こちらです。」
 こん、こん
 「お連れしました。」
 「ありがとう。下がってよし。」
 「はい!」
 1年生部員は、きびきびとお辞儀をして去っていった。
 「お入りなさい。」
 1年生部員を見送った久美は、無言で部屋に入った。
 「湯川久美さんね。」
 微笑を浮かべて久美を見た。だが、座れとは言わない。
 「どういうことなんですか?会社命令で来たんだけど。ここ、女子高の寮みたいだけど。
私、ここで何をすればいいの?」
 「あら、園田主任に聞いてないの?」
 「園田主任?ああ、あの口うるさいおばさん?やんなっちゃう、細かいことぐちぐち。
それより、座るとこないの?立ちっぱなし疲れちゃう。」
 恭子はゆっくり立ち上がって、久美の前に立った。
さすがに元バレーボール選手の恭子は、長身でスタイルのいい久美さえも見下ろすほどだ。
 微笑みは残したまま、
 「あなたねえ、座りたければ正座なさい!何勘違いしてんの!」
 少しひるんだ久美は、
 「何よ。なんで、正座なんかしなきゃいけないの?ばかみたい。それより人をこんなと
こに呼び出しといて・・・」
 ぱち〜ん!
 「きゃっ!」
 何が起こったのか理解するのに少し時間が必要だった。
 左のほほを今まで経験したことのなかった力ではられたのである。
くらくらして膝をついてしまった。
ひりひりするほほを押さえながら、<何これ?>お嬢様育ちで何でも自分
の思い通りだった久美には経験したことのない、理解できないことであった。
 「知らなければ教えてあげる。ちゃんと正座しなさい!」
 今度は左手を振りかざすと、久美は
 「ひっ、やめて!するから、正座するから待って!」
 「園田主任はね、あなたのそういう態度を改めて欲しいからここに送り込んだの。
わかる?」
 「なんで?そういう態度って、私が何をしたって言うの?」
 ぱち〜ん!
 「いった〜い。」
 今度は、左ほほを張られて涙目になって恭子に反抗的な目を向けた。
 「かなり重症だわ。(笑)2週間で間に合うかしら。」
 「とにかく、あなたはここで教育されるの。性根を叩きなおすの。わかった?」
 「わかんな〜い。あ、いや、叩かないで。だって、こんなの。いやよ。」
 「その言葉遣いから矯正しないとね。」
 「・・・?」
 「あなた、今日からうちの部員達と一緒に生活するの。
インターハイまでみんな一所懸命頑張ってるの。
その手助けをしながらあなたを人間的に成長させてあげようと思ってるの。言ってることわかる?」
 「うん、でも私、秘書課で働くことになってるのになんでここにいるのかわかんない。」
 「その秘書課で期待されてるみたいよ。そのためにも頑張れば?」
 「やっぱ、期待されてるんだ。わかる気がする。」
 「根本的はとこから矯正が必要ね。(笑)ま、いいわ。すぐに泣きが入ると思うから。」
 「あなたは、インターハイに出るわけじゃないから、部員のサポートをしてもらいます。
部員の邪魔にならないように、部員の助けになるように頑張るのよ。
そのうちその言葉遣いも治ってくると思うわ。わかった?」
 「もう、それでいいです。脚がしびれちゃった。足くずしていい?」
 <この子大丈夫かしら(笑)この調子だと毎日泣かされることになりそう>
 「いいわよ。じゃあ、これから2週間あなたが寝起きする
<それだけじゃないけど>
部屋に案内するわ。いらっしゃい。」
 「は〜い。私のお部屋?テレビある?」
 「ここよ。あなたのベッドは一番手前のこれ。」
 「うそ〜。なんでベッドが3つもあんの?相部屋なの?」
 「あんたね、ここはバレー部の寮よ。部員と一緒に決まってるでしょ。」
 「え〜っ、だって高校生と同じ部屋?」
 「その高校生にいろいろ教えてもらいなさい。」
<いろいろとね>
 「ま、いいか。私がいろいろ教えてあげる。」
 「はいはい」
 <こいつ完全なばか>
 「荷物ここに置いて着替えなさい。あと20分でそこの体育館に集合。
部員に紹介するから。わかったわね。
 「わかったら、お返事は?」
 「あ、はい、はい」


・体育館

 「はい、みんな集合!」
 部員がきびきびとした動きで集まり整列した。
 久美は盛田監督のそばで貸し出されたマネージャと同じジャージを着て立ってい
た。
 「今日から、2週間、人間矯正のために体験入部した湯川久美だ。」
 <何、人間矯正って>
 「おまえらより後輩だからびしびし鍛えてやってくれ!」
 「はい!」
 <え?後輩って?私が一番年上じゃん>
 「挨拶しな!久美!」
 「え?」
 ぱち〜ん
 いきなり後頭部をはられた。
 「あ、今日から2週間一緒に練習します。湯川久美です。」
 ぱち〜ん
 「いた〜い、ちゃんと言いました!」
 「おまえ、誰が練習しろと言った!お前は部員の邪魔にならないように、部員の役に
立つようにご奉仕するんだろうが!」
 部員がにやにやしながら久美の動向を見守っている。
 「え?あ、はい。今日から2週間君達のサポートを・・・」
 ぱち〜ん
 「あ〜ん、いたい」
 「おまえあほか。何が君達だ。お前が一番下っ端なんだよ!」
 恭子は久美の尻を蹴り上げて言った。
 <え?私が下っ端?なんで?>
 「お前の前にいる部員はおまえの先輩方だろ?先輩に対して「君達」か?
お前、立場わかってのんか?もう一回!」
 <なんだかわけわかんない>
 「あ、あの、今日から2週間、みなさんの手助けを・・・」
 ぱち〜ん
 「きゃっ、も〜」
 「川本!こいつに教えてやれ!」
 「はい!」
 川本美香子がにやにやしながら久美の前に立った。
キャプテンで県内屈指のセンタープレーヤーで、すでに実業団から誘いが来ているらしい。
 久美を見下ろしながら、
 「キャプテンの川本だ。新人の挨拶を教えてやる。」
 涙目で美香子を見上げながら
 <何よこの子、背が高いからっていばって。私より4つ以上年下でしょ。>
 「教えるよ。一回で覚えるのよ。わかった?」
 「・・・・・」
 「わかったら、返事する!」
 「は、はい!」
 思わず返事をしてしまった。
 <なんで?そんなこわい顔しないでよ〜、なんで私がこんな目にあうの?>
 「一回しか言わないからね、ちゃんと覚えるんだよ。」
 「はい」
 「声が小さい!!」
 「ひっ、は、はい!」
 <も〜、やだ。なんでこの子に怒られて返事しなきゃいけないの?>
 「わたくし、湯川久美は、今日から2週間、先輩方の命令に逆らわず、邪魔にならず、
お役に立てるようご奉仕いたします。
そそうがありましたら、びしびし罰を与えてください。 
はい、言ってみな。」
 「え?」
 <なにそれ?なんで、私が・・・>
 「いたっ」
 美香子に髪をつかまれて上を向かされて、おびえた涙目の久美。
 「言えないの?それとも覚えられないばかなの?」
 「い、いえ、言えます。」
 <なんで私謝ってんの?もう、こんなのいや。早く終わらせて>
 「わたくし、湯川久美は、今日から2週間、先輩方の命令に・・・」
 <命令?私がこの子達に命令されんの?>
 「ほら、次」
 「あ、命令に逆らわず、邪魔にならず、お役に立てるようご奉仕いたします。
そそうがありましたら、びしびし罰を与えてください。」
 「さすが大人だねえ。一回で覚えたよ。この子」
 <この子って、年上に向かって>
 「5回言ってみな。」
 「え?5回も言うの?」
 ぱち〜ん
 「あ、いたい」
 <年下の女の子にビンタされた>
 さすがの久美も悔しくて涙があふれた。
 「なに泣いてるんの?(笑)ものの言い方を知らない子が先輩にビンタされんの
普通でしょ?」
 恭子はにやにやしながら動向を見守っている。
 「すみません。」
 <ああ、また謝っちゃった>
 「わたくし、湯川久美は、今日から2週間、先輩方の命令に逆らわず、
邪魔にならず、お役に立てるようご奉仕いたします。
そそうがありましたら、びしびし罰を与えてください。」
 「もう少し、大きい声の方が好きだな。私は。」
 久美のほほをつねりながら美香子が言う。
 「あ、はい。わたくし、湯川久美は、今日から2週間、先輩方の命令に逆らわず、
邪魔にならず、お役に立てるようご奉仕いたします。
そそうがありましたら、びしびし罰
を与えてください。」
 「みんな、聞こえる?」
 「聞こえな〜い。」
 「聞こえないって。もっと大きい声でいってみよう!」
 「あああ、わたくし、湯川久美は、今日から2週間、先輩方の命令に逆らわず、
邪魔にならず、お役に立てるようご奉仕いたします。
そそうがありましたら、びしびし罰を与えてください。あああ」
 「よし、もういいだろう。(笑)川本いいな?」
 「はい!まだ教育はたりませんが。」
 「徐々に教育していってくれ。部屋は川本の同部屋だからたのむ。」
 「はい!同部屋ですか。わかりました。」
 美香子はうれしそうにお辞儀をして、久美の泣き顔をちらっと見て列にもどった。
 「それじゃ、練習はじめ!」
 「はい!」
 「久美!」
 「はい!」
 非現実的な事象を畳み込まれて、訳がわからない状態で従順になりつつあった。
 「久美は玉拾いをやれ!」
 「はい!」
 「ボールを渡すときは、「○○先輩ボールです」って渡すんだぞ。」
 「はい、でもお名前がわかりません。」
 「おまえばかか。みんなに聞け!」
 「はい!」
 久美は、鼻をすすりながらコートに向かった。

つづく

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