ゾロさんの作品

セブンティーン

<17>

 数日後、彩は智美と街を歩いていた。
 若者が集まるこの通りは、いつも人通りが多くて歩きづらい。
「ねえ、彩、あの人素敵だよね、あんな風になりたいよ」
 智美が指差す方向に絵里がいた。彩は、面白いことを思いついた。
「そうだよね、スタイルいいし、美人だし、あこがれるよね」
「うんうん、あこがれる」
「あのお姉さんと知り合いになったら何したい?」
「何したいって、知り合いになれるだけでいいよ」
「奴隷にしたくない?」
「え〜?そんな趣味ないけど、できるものならしてみたいね、へへ」
「じゃ、行くよ」
「え?行くって……まさか」
「へへへ」
「あの人……」
「そう、お姉ちゃんの友達の美咲さんの奴隷」
「うそ……」
 智美は、雑踏の中をすいすい歩いて行く彩の後をあわててついて行った。
「絵里」
「ん?あ、彩さん」
「何してんの?絵里」
「あ、はい、ちょっとぶらぶらと…」
「そうなんだ、ちょっと来てよ」
「あ、はい……」
 絵里は、彩の後について路地裏に出て、例の廃工場に入った。
「絵里、紹介するね、この子智美、私の友達」
 絵里は、いつの間にか彩の隣に立っている小柄な少女にお辞儀をした。
「あ、絵里です」
「智美です…」
「智美、何緊張してんの?」
「だって……」
「絵里、智美ね、絵里のこと素敵だって言ってたよ」
「ちょ、ちょっと、そんなこと言ってないよ」
「いいって、いいって」
「彩……」
「智美ね、絵里と知り合いになりたいって言ってたから、紹介しようと思ってね」
「あ、はい……智美さん、私でよければ…」
「智美、絵里がいいって言ってるよ」
「うん、でも、なんだか幻滅……」
「なんで?」
「だって、絵里さんって美咲さんって人の奴隷なんでしょ?」
「どうなの?絵里」
 彩は、わかりきったことを絵里本人の口から言わせようといている。
「は、はい、私は、美咲さんの奴隷です」
「でも、美咲さんがこの街を占めてるとは思わないよ」
「何言ってんの?智美」
「別に……」
「まあいいや、絵里、パンツ脱ぎなよ」
「え、ここでですか?」
「そう、ここで、智美にオマンコ見せてあげて」
「でも……」
「智美、見たいよね」
「あ、う、うん」
「見たいって、ほら、命令だよ」
「美咲様が……」
「げっ、美咲様なの?」
 智美が、驚いたように絵里の顔を見上げた。
「ご主人様だから様で呼ぶんだよね?」
「はい」
「美咲さんのお許しが必要だって言いたいの?」
「はい」
「大丈夫だよ、絵里は、姉ちゃんにも逆らえないよね?」
「はい」
「妹の私にも逆らえないよね?」
「はい」
「じゃあ、命令された通りにしなさいよ」
「あ、はい」
 絵里は、うつむいて、制服のスカートの中に手を入れてパンティーを膝まで下ろした。
「はい、スカート持ち上げて」
「はい」
 絵里は、スカートを持ち上げて、二人の中学生に陰毛を晒した。
 智美は、どきどきして絵里の股間に釘付けになっている。
「ね、絵里の体、きれいでしょ?」
「う、うん」
「絵里、後ろ向いてお尻突き出して」
「はい」
 絵里は、二人の中学生に尻を突き出した。染みひとつない白い尻が高い位置にあった。
 智美は、信じられない気持ちで絵里の縦に割れるすじを凝視している。
「足広げて」
「はい」
 絵里が足を広げると、尻肉の少ない絵里の股間にピンク色の肛門が露わになった。
 薄いピンクのクレヴァスの下に薄い陰毛が張り付いている。
 智美は、震えが止まらなくなっていた。
 猛烈な、ジェラシーのような意味不明な感情が沸いてきて、この美しい女性を自由にし
ている美咲という女に得体の知れない憎悪を感じていた。
「彩、ごめん、帰る」
「え?智美、ちょっと」
 智美は、廃工場から走り去った。
 彩には、さっぱり意味がわからなかった。
「絵里、もういいよ」
「はい」
「智美、どうしちゃったんだろうね」
「さあ、私にも…」



 智美は、それから数日、気持ちの安定を失っていた。
 あの美しいお姉さん、絵里を自由におもちゃにする人間がいる。
 美咲という女に猛烈なジェラシーを感じていた。
 それも、この街を占めているのが美咲だと聞いて、尚更嫉妬を感じる。
 自分の不良仲間の先輩は美咲以下なのだろうか、高校生の先輩が中学生の美咲より下な
のだろうか…
 彩にも嫉妬を感じている。でも、彩は数少ない馬が合う友達だ。
 美咲という中学生の下に自分がいるという事象は許せない。
 自分が世話になっている先輩がこの街を占めるべきだ。
 彩だけは、私が言って許してもらおう。
 バランスを失った智美は、不良の先輩に美咲や絵里のことを告げた。
 この街で、美咲に逆らったら生きていけないと告げた。
 A学院高等部2年の先輩、笠木真理子は、激怒した。
「チューボーがこの街を締めてるって?馬鹿言ってんじゃないよ」
「いや、私の友達が言ってたんです」
「こら、そいつ連れて来い」
「いや、その子は、何も知らないんです、美咲が悪いんです」
「美咲ねえ、よし、お前も協力しろよ、そいつら焼きいれてやる」



 さらに数日後、絵里は、例のごとく通りを流していた。
 羨望の眼差しを感じながら、何事もないように視線を心地よく感じながら店をひやかし
ていた。
「絵里さん」
「あ、えっと……」
「智美です」
「あ、智美さん」
「えへへ、智美ちゃんでいいですよ」
「あ、はい、でも彩さんのお友達だし」
「絵里さん、お願いがあるんです」
「何かしら」
「私に合うアクセサリー探して欲しいんです」
「いいですよ、私でよかったら」
「ああ、よかった、絵里さんみたいな素敵な人に選んで欲しいんです」
「素敵だなんて……」
 悪い気はしない絵里である。
 のん気な絵里は、智美の後をついて、アクセサリーショップへ入った。
「これなんかどうですか?」
「それもいいけど、智美ちゃんには、これがいいかも」
「え〜、これですか?似合うかなあ」
「似合うよ、ほらね」
 鏡の中の智美に合わせてみて微笑む絵里。
「へへ、恥ずかしいな、それ第一候補にしていろいろ見てみますね」
「そうね」
 絵里もいつの間にか自分のためにいろいろ探し始めた。
 気がつくと、智美が店の外にいた、そして突然走り去った。
「ちょっと、智美ちゃん」
 あわてて、店の外に追いかけて行ったが、見失ってしまった。
 ああ、行っちゃった、なんなの?
「ちょっと、いいかしら」
 いきなり肩を叩かれて振り向くと補導員の腕章をつけた女性が立っていた。
「はあ、何か」
「まあ、度胸が据わってること」
「?」
「ねえ、ポケットの中に何が入ってるの?」
「え?ポケットって」
 絵里がスカートのポケットの中に手をやると何か入っている。
「え?何これ」
「こっちが聞きたいわよ」
「え、でも」
「これは何?」
「ピアスです」
「万引きの常習なの?」
「ま、万引きって、私じゃないです!」
「じゃあ、何であなたのポケットに入ってるのよ」
「知りません!」
「あなた、無責任なこと言ってるんじゃないわよ」
「だって……」
「いいから、こっち来なさい」
 店の脇の路地を入って行った。
「違います!」
「話聞くから、ついて来なさい。補導員の腕章をつけた私と一緒に表通りを歩く?」
「……」
 仕方なく、意味もわからずに、補導員らしきこの女性について行く絵里。
 あ、智美? 智美が私のポケットに入れた……
「あ、あの、智美が、あの子が入れたんです」
「はいはい、いいから、来なさい」
「本当です、智美が私を罠にかけたんです」
「そんな子はいなかったわよ、うそばっかり言わないで大人しくついてらっしゃい」
 ああ、何を言っても信じてもらえない。
 路地を一本入ると、人通りが一気に少なくなる。
 いつも来ている街だが、知らないビルに連れて行かれた。
 6階立ての小さな古ぼけたビルの4階の部屋に連れて行かれた。
 さらにドアを入ると、小さな事務所のような部屋だった。
 絵里のポケットから出てきたピアスをデスクの上に置いて、その女は言った。
「私は、A学院高等部の教諭で小川静江と言います。万引き犯としてあなたを補導しまし
た」
「万引きなんかしてません!」
「素直になりなさい!」
「だから、やってません!」
「あなた、これだけ証拠を突きつけられても白を切るつもり?」
「だから、これは、あの子にやられたんです」
「どの子よ」
「A学院中等部の智美って子です」
「まあ、あなた、私の学校の中等部の子のせいにするの?」
「だって……」
「いいからあなたが盗んだこれを指差しなさい」
「盗んでません!」
「いいから指差しなさい!」
「こうですか」
 ピッ
 静江の持つデジカメのストロボが光った。
「ああ、写真撮らないでください」
「犯罪者のくせに何言ってんの、証拠写真よ」
「私は、してません」
「あなたもそうとう強情っパリね」
「事実ですから」
「他には、隠してないの?」
「人の話聞いてるんですか」
「何よ、その口の聞き方は!」
 絵里は、真っ赤な顔をして怒鳴るこの女の顔を見てうんざりしている。
 普通にしてれば、きれいな人なのに、かなりの性格ブスなんだと思う。
「すみません、でも、私の言うことも聞いてください」
「はい、はい、で、他には隠してないの?」
「もう……隠してないです」
「あなたの言うことは信用できないわ」
「信用するつもりなんか無いんでしょ」
「あなた、言っていいことと悪いことがあるのよ、何その態度」
「ああ、ごめんなさい、だって、話聞いてくれないじゃないですか」
「お話にならないわ、あなた、ごまかしはいいから、服を脱ぎなさい」
「何でですか」
「そんな態度だと、まだ、他に隠してるはずだわ」
「隠してません」
 絵里は、あまりにも理不尽な対応に涙が出てしまった。
「脱ぎなさい」
「隠してません」
「親を呼ぶわよ」
「こんなばかばかしいことで親を呼ばないでください」
「ばかばかしいとは何よ、脱ぎなさい!」
「ああ……」
 何でこうなるのかと思いながら制服を脱ぐ絵里。
 絵里が脱いだ服を一枚一枚チェックする静江、この融通の利かない女に何を言っても無
駄なのか……
「ブラも取って」
「パンティーも」
 とうとう全裸にされた絵里は、泣きはらした顔で大人の理不尽な行動に怒っていた。
「どこに隠したのよ」
「隠してませんって」
「後ろ向いて、お尻突き出しなさい!」
 このヒステリックな声を聞いたら、肛門でもなんでも見せた方がいいと思える。
「自分で開きなさい!」
 もう、逆らう気力のない絵里は尻肉を左右に引っ張って肛門を晒した。
 その瞬間、ドアが開いて数人の足音がした。


つづく

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