再会

再会・シーン4『虫』



 この国のとある地方都市での出来事。
 人の一生というものは、ふとした切っ掛けにより、時として大きく変わる時がある。
今ここに退屈な日々が変わろうとしている青年が一人、夜道の坂を上っていた。人生の分岐点とも知らずに。
 青年は、小高い丘に一棟だけ建つ社宅の四階にいた。
ドア脇のチャイムを鳴らすと、重い鉄の扉が開かれ中から同年代の女性が一人現れた。
「いらっしゃいユウ君。さ、中に入って」
ユウと呼ばれた青年は、その家の食卓に通され、勧められた席に着いた。
「しかし最初見た時は驚いたよ。真逆あの頃の物が残っていたなんて」
ユウは弾む息を整えながら、温かい料理を運んできた幼馴染の恭子に話しかけた。
「そうでしょうね」
恭子は料理を並べながら妖しく微笑んでみせる。
「まだ他に何本もあるのよ。後で纏めてあげるから、先に夕飯にしましょ。どうせ普段からちゃんと物食べて無いんでしょ?」
食卓に数々の品が並べられ、恭子はユウに箸を勧めた。
ユウは久しぶりに一人以外で食事をすることに懐かしさを感じていた。
昔はよく集まって食事をした事を思い出していた。
その頃と違うのは、傍らに虫達が這い蹲っていないという事だった。懐かしさからか、自ずと会話が弾んだ。
幼馴染と楽しい夕食の一時を過ごしていると、玄関の重い鉄の扉が開く音がした。
程無くして、一人の女性が食卓に現れた。
彼女はユウがいる事に躊躇いながらも、着ているコートのポケットから札束を出すと、それを恭子に差し出した。
「恭子様、今日の稼ぎです。どうぞお納め下さい」
差し出された紙幣を数えながら恭子が叱責する。
「カス、お客様にご挨拶なさい。私に恥をかかせる気?」
恭子の言葉にビクっとなった女は、慌ててその場に平伏した。
「恭子様と仲よくさせてもらっているカスミと申します」
恭子は平伏すカスミの髪を掴み引き上げると、語気が強まった。
「あんた馬鹿?よく見なさいよ。ユウ君はあんたの御主人様の一人でしょ。そんな事も忘れたの?ほら、虫の挨拶」
カスミは弾かれた様にコートを脱ぎ捨てた。コートの下は涎掛けにオムツという奇異な出で立ちだった。
首から下げた涎掛けの端からは、彼女の固い膨らみが垣間見える。
カスミは自らオムツを脱ぐと、仰向けに寝そべり不毛の恥丘を晒した。
両足を開いた彼女の秘壺からは、今日相手した客から搾り取った
たんぱく質を納めたコンドームの端がちらついていた。
「お久しぶりです木村様。虫4号のカスです。
木村様に再びお会いできたことが嬉しくて、汚い両穴からイヤラシィ汁が溢れてきます。
これからも目一杯御奉仕致しますので、宜しくお願いします」
カスミは昔虫達全員に仕込まれた服従のポーズをとると、普通の人なら口にできない台詞を躊躇することなく述べ上げた。
 ユウは虫4号の姿を見て一瞬驚いた。
あの頃から月日は流れているのに、何等変わっていない現実が目の前に現れたからだ。
それまでのモノクロだった生活に色が付き始めた気がした。
 ユウが現状に対応しようとしている最中、お金を数え終わった恭子がカスミを詰問した。
「金額が合わないけど、どうしたの?」
カスミは慌てて起き上がると、その場で正座をして平伏しながら理由を述べた。
「申し訳御座いません恭子様。金額が合わないのは、香織様が遊びに行くからと、持って行かれたからです」
ブルブルと震えたままで平伏しているカスミに、恭子は蹴りを振りかざした。
「それならいいわ。さっさと今日集めたザーメンを処理しなさい」
恭子は空の哺乳瓶をカスミに投げつける。
コンっと頭に当たった哺乳瓶を拾ったカスミは、四つん這いの姿勢になり小振りなお尻を高く掲げると、強くいきみ始めた。
「んんんっ」
するとカスミの秘所から淫汁に塗れた幾つものコンドームがポタリポタリと床の上に産み落とされた。
 カスミは産み落としたコンドームを床に這い蹲り一つ一つ口に含むと、噛み千切っては中の精液を哺乳瓶に移し変えた。
その移し変えた白濁を両手で持ったカスミは、
「虫4号カスミ、お客様から頂いた精液を、これから飲ませて頂きます」
と言うと、貪るように飲み始めていた。
 虫4号の恥態を横目にユウはポツリと呟いた。
「そう言えば、まだ理科室なんてあるのかな?」
それを聞き逃さなかった恭子は、
「稀にやっているわ。昔ほどじゃないけどね。今はカス一匹しかいないからね」
と顔に妖しい笑みを湛えながら答えた。
「じゃあさ、今度開く時に誘ってくれよ」
ユウの顔にも妖しい笑みが点る。
「いいわよ。だけど、今は虫達の数が足らないからいつになるかは判らないけど数が揃ったら、また昔みたいに楽しみましょうね」
と、恭子は何かを思案するかの様に快諾した。
 その後DVDを貰った木村は、あまり変わっていない周囲の状況に喜び、変わり始めた人生に期待しながら帰路に着いた。


メニューへ 妄想小説へ 次へ進む

動画 アダルト動画 ライブチャット