どらごんさんの作品

性奴系図外伝(藤田浩二篇)(改定判)


第2章  童貞の供宴



山野建設の社長室で、藤田浩二は書面に目を通しながらも、目は文字を捉えていなかった。
昨晩のことがまだ強烈に脳裏に残っていた。
圭子の透き通るように白い肌の吸い付く感じがまだ浩二の肌に残っている。
さらに、まだ熟れきっていない青い果実のような静江も抱くことができ、
浩二はまだ夢を見ているかのようであった。
書面は今度の幹部研修及び宴会のスケジュール・内容についてであった。
ドアがノックされた。
浩二は椅子に座りなおすと、「入ってきなさい」と呼びかけた。
「社長、お呼びでしょうか」
まだ30歳になるかならないかという青年が浩二に深々と頭を下げた。
「あー、川上君。これについてなんだけどね」
浩二は手にしていた書類を示した。
川上悟は総務部長として今度の幹部研修及び宴会の責任者であった。
つい最近部長に抜擢されたばかりの悟は、社長の浩二から直々に呼び出されて、
何か企画に手落ちがあったのではないかと緊張した様子である。
「実は、今度の宴会に前社長の奥様である圭子さんがコンパニオンとして参加してくれることになった」
社内ではめったに笑顔を見せない浩二の口元が緩んだ。
「えっ、奥様がですか?
前社長が自殺未遂してから、家族は離散状態になったと聞いていたのですが」
悟の言葉に浩二は笑みで返した。
「そうですよね、社長。
社内では、山野会長の愛人になっているという無責任な噂もあったのですが。
あの気高い圭子奥様が金のために愛人になるなんて信じられないですよ」
悟が力を込めていうのを浩二はおかしそうに眺めていた。
研修兼宴会は1ヵ月ほど先である。
「そこでだ、川上君。申し訳ないが、今晩、奥様のところに行ってもらいたい。
そこで、もう一度コンパニオンの件をお願いしてきてくれないか。連絡先は教えるから」
悟はかしこまりましたと言って、社長室を後にした。



「ほう、そうか。それは面白そうだな」
慶蔵は山野グループの広大な会長室で、金色に鈍く光る受話器を取っていた。
漆黒の高級執務机の下では、慶蔵の秘書兼愛人の倉沢知香が慶蔵の怒張したモノを咥えている。
「ほう、その川上君っていうのは、まだ童貞なのか?へえ、総務部長なのにね」
慶蔵がおかしそうに腹をかかえる。
「はい、慶蔵さん。仕事はできる男なんですが、特に女性が苦手なところがありまして」
藤田浩二の声が受話器に甲高く響く。
「川上君は、藤川建設時代からの社員で真面目な努力家ですが、
地味な外見のせいか前社長時代にはほとんど光があたっていなかったんですよ。
ただ、潜在的な能力は高いですからね。だから部長に抜擢したんです」
(藤田は、部下に対しては冷酷という評判も聞くが、能力のある部下は年齢にかかわらず
取り立てているという話だな…………)
慶蔵は受話器を持ちながら、頷いている。
「川上君はおそらく童貞だと思いますよ」と浩二の声がはずんでいた。
(その川上って言う奴は面白そうだな…………)
その童貞君を圭子にぶつけたらどんなことになるのか想像するだけで、慶蔵は愉快になってくる。
「川上君は、一時期、前社長の運転手をしていたので、圭子も当然覚えているはずですよ」
社長夫人の圭子が元運転手にどんな顔で抱かれるんだろうかと想像すると、
慶蔵の加虐心がかきたてられる。
「はっはは、楽しみだね」
慶蔵は大声で笑った。



「今晩久しぶりに奥様にお会いできるのか」
タクシーの中で、悟は緊張と期待と不安とが入り混じった心境にあった。
山野建設のオーナーである慶蔵邸に伺うのは初めてである。
圭子の連絡先として慶蔵邸を示された悟は噂が本当だったと知って愕然とした。
そういう関係がなければ、これと言って特徴のない単なる中小建設会社に過ぎない
藤川建設を山野財閥が傘下に収めるわけがなかった。
藤川建設は創業者である圭子の夫のバイタリティーである程度大きくなったもの、
副社長の浩二がいなかったらもっと早い時期に倒産していただろうと悟は思っていた。
そして、傘下に銀行や鉄鋼、電気、商社などを抱える山野グループの一員となることで、
ほんの数ヶ月にも拘わらず、山野建設の事業は急速に拡大する方向にあった。

山野邸で門鈴を押す悟の指は緊張で微かに震えていた。
門が開けられ、広い庭を歩いていく悟は、圭子がどんな気持ちで暮らしているのかと想像すると、
胸が痛かった。
「いらっしゃい、君が川上君かね。藤田君からよく聞いているよ」
なんと玄関のところで、当主の慶蔵が悟を迎えた。
悟はグループ総帥と初めて直に対面し、身体を硬直させた。
悟は座敷に通された。
「川上君、すまないね。ちょっと仕事があるので席をはずしますが、まあ、今晩はゆっくりしていくといい。
ちょっと圭子を呼んできますね。」
慶蔵はそう言って悟一人を残し、座をはずした。
出て行く慶蔵がくくっと笑ったような気がした。

座敷の障子が開いて、和服姿の圭子が食事の膳を持って入ってきた。
久しぶりに会った圭子がかえって妖艶さを増しているのに悟は当惑した。
圭子も来客が悟と知って、ちょっと驚いた顔をしている。

かつて悟が総務部付きで社長の運転手をしていた頃、悟は毎日のように夫を玄関で送迎する圭子と
顔を合わせていた。
ときどき、英会話スクールやスポーツジムに通う圭子を送迎させられることもあった。
悟が圭子を送迎するとき、圭子と悟は狭い車内で二人きりの時間を共有していたのであるが、
後部座席に座っていた圭子と悟との間では全く会話はなかった。
せいぜい悟が後部座席のドアを開けるときに、「ありがとう」といわれるだけである。
しかし、悟はそういう風に使われてもいっさい不満を覚えることはなかった。
悟は家計の都合で、優秀な成績だったにもかかわらず大学進学を断念し、就職していた。
小さい頃から何不自由なく育った圭子を見ても、反発どころか住む世界の違う人という認識を持っていた。
むしろ、社長や社長夫人の圭子に畏敬の念を覚えていたほどである。

その圭子夫人が目の前に座っている。
悟は、小さな声でお久しぶりですと言ったきり、赤面してただ黙々と食事をした。
「どうぞ」
圭子がお酌をした。
悟は丁寧に頭を下げた。
圭子がどういう事情でここにいるのか、童貞の悟にもある程度は推測できた。
ただ、かつての社長夫人がどういう気持ちでいるのかを慮り、何も口に出せずにいる。
コンパニオンの件はいつ切り出せばいいのだろうかと、悟は心中悶々とした。
食事が終わった。
お茶を飲んでいる悟に、圭子はお風呂を勧めた。
「いや、あの、実は、今度の幹部研修の宴会の件で」
悟は立ち上がろうとする圭子を押し留めた。
「その話しは後にしましょう」
圭子は押し留めようとする悟の手の上に自分の手を重ね、悟の手を取って立ち上がらせる。
悟は結局、顔を伏せたまま顔の後をついて浴室に向かう。
浴室についた。
「どうぞ」
圭子が悟に服を脱ぐように勧め、和服の帯止めをするすると外していく。
悟は状況が分からずパニックになった。
圭子が真っ赤な首輪をしているのが眼に入った。
圭子が脱ぎ終わり、恥丘が露出され、陰毛が剃られていることにショックを受ける。
さらに、乳首や陰核にもピアスが施されているのを見て、頭をバットで叩かれたような感覚を受けた。



悟が服を脱げないでいるのを見て、圭子は悟のワイシャツのボタンを外し、悟の軽い抵抗もかまわず、
ズボンも脱がした。
「この子は全く経験がないのかしら」
茫然自失状態の悟の様子を見て、自分が社長夫人だった頃の思い出が蘇った。
そのときの悟は真面目だが、所作にどことなくかわいらしさがあり、圭子は悟のことをまるで
可愛い弟のようにも感じていたことがあった。
社長夫人である自分を見るときの悟の恥ずかしげな仕草が可愛らしかった。
圭子は全裸になった悟を洗い場に連れていく。
もじもじしている悟を椅子に座らせ、全身にソープをつけて洗ってやった。
「川上様は昔と何も変わっていませんね」
圭子の口からつい軽口めいた言葉が出た。
悟は恥ずかしいのか、うつむいて無言である。耳まで真っ赤だった。
悟の身体を洗い終わると、圭子は悟の正面にかがんで、悟のモノを口に含んだ。
悟が、あっと小さく声を上げた。
圭子は洗面器にローションをたっぷり入れると、それを水で溶き、そのぬるぬるする液体を
悟と自分にかけた。
圭子の自らの乳房を悟の背中や肩、胸にこすりつける。
「川上様は総務部長になられたんですってね。おめでとうございます」
圭子は自らの陰部や乳房で悟の身体を洗いながら、笑顔を見せた。
圭子には昨晩藤田浩二に抱かれたときの肌の感触が残っていた。
体内に浩二の汚液が注がれたにもかかわらず、身体を清めることもできないで調教部屋に
戻された圭子には、浩二の感触を少しでも悟の身体にこすりつけることで洗い落としたいという
気持ちもあった。
浩二にこの身体を汚されるくらいならば、可愛い弟のような悟の慰み者になる方がましであった。
圭子が山野家に囲われてから、慶蔵の性的欲求をすべて満たす生活を余儀なくされ、
ある日、慶蔵からソープランドでの研修を命じられたのだ。
慶蔵と親しい暴力団が実質的に経営するソープランドで意地の悪そうなベテランソープ嬢から、
山野家で剃られた陰毛の跡をしげしげと観察され、
性奴隷に堕ちたことをからかわれながらも、慶蔵の言いつけどおりに主だったテクニックを
一通り教えてもらったのであった。
山野邸に戻った圭子は慶蔵の求めるまま、ソープ嬢のテクニックで喜ばせ、
ときどき慶蔵の来客にも浴室でソープで学んだテクニックを披露したのであった。

圭子が慶蔵に性の玩具として扱われていることに許せないのか、
「ちょっと許せないです。ひどい、こんなことって」と悟が言った。
「もうしかたないんです。これが運命だと思ってあきらめています」
圭子は、悟の身体についたローションをシャワーで落としながら嘆息した。
「いいえ、奥様。人の運命は最後までわからないですよ。あきらめないで」
悟の力強い言葉に、圭子はあの可愛かった悟のどこにそんな力強さがあったのかと感じ、
悟の向ける力強い視線に心の底からぐらっと来るものがあった。
悟の視線を受け、圭子は自分が裸であることに気づき、赤面した。

「旦那様のお言いつけですから」
浴室から上がった圭子は悟の手をとって部屋まで連れて行く。
すでに寝具が準備されてあった。

「ビールでもどうですか」
圭子が悟のグラスにビールを注ぎ、悟が圭子のグラスにも注いだ。
乾杯する。
アルコールに強くない圭子は自分の体が熱くなってきたことを感じた。
「私は奥様のことをずっと心配していたんです」と悟が熱く語りだした。
「奥様というのはもう止めて下さい。もう私は奴隷に堕ちた身ですから。圭子でいいです」
悟がじっと圭子を見つめてくる。
「圭子さん、それでもあなたは魅力的です」
悟の言葉を聞き、圭子の顔が紅潮する。
二人はどちらともなく近寄って唇を重ねた。
部屋の電気を消し、二人はお互いの身体をむさぼりながら布団に入る。
「初めてにしては上手よ」
圭子は悟に甘い息を吹きかける。
男性からこのように優しく扱われたのは久しぶりであった。
性奴に堕ちてからはもう二度とこのようなことはあるまいと諦めていたのである。
圭子は悟の身体を隅々まで舐めて、悟に肉の喜びを教えた。
悟の初体験の緊張でまだまだ完全に勃起しきっていないモノを口に含み愛撫した。
暗がりの中、悟は必死に圭子の股間を舐めた。
圭子が甘い吐息を漏らす。
悟のモノが元気に屹立してきた。
圭子は半身を起こすと、悟の上に跨り、ゆっくりと腰を沈めていった。
悟はあっけなく射精した。
圭子と悟はその晩何度も身体を求め合い、圭子は何度も歓びの声を上げた。

朝になった。

出勤の用意を整えた悟を圭子は玄関まで見送った。
家政婦の宮本明美が圭子の首にリード紐をつけていた。
明美からいろいろと嫌味を言われながら、圭子は玄関で土下座して悟に向かって深々と頭を下げた。
頭を再び上げた圭子に悟がやさしく微笑んでくる。
圭子も微笑み返す。
悟は「頑張ってくださいね」と圭子に語りかけ、玄関から出て行った。
その後姿を圭子の視線が追う。
「圭子、お前まさか今のヤツに恋しちゃったんじゃないだろうね」
明美は笑いながら、圭子の美尻を蹴って、圭子を調教部屋まで引っ張っていった。


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