えりさんの作品
えり断章 18 下A えりの告白
「まるで、生まれてこなかった方が良かったって顔してるわね」
姉ヶ崎さんが藤本さんを見透かしたようにそう言った頃、藤本さんは日記に次のように書いています。
「姉ヶ崎奈美枝が言うことは、いちいち当たっていた。
私は彼女の前にすべてをさらけ出し、心の変化まで差し出してしまっていた。
最近では彼女のことを崇拝さえするようになっている自分を否定できない。
あんなに憎んでいたのが嘘のようだ。いや、あれだけ憎かったからこそなのだろうか」
極限までの電気ショックで卒倒し、犯されたまま目覚めることを毎日繰り返されているうちに、彼女はそれを進んで受け入れるようになってきました。
身体を揺らしながら、表情のない顔で、かすかなあえぎ声を漏らすようになったのです。
「それを洗脳と呼ぶなら洗脳でかまわない。感じるようになった自分にウソはつけない」と、当時の彼女の日記には書いてあります。
やがて、藤本さんは命令されなくても腰を動かすようになり、股の間から液を溢れさせるようにさえなりました。
「だいぶ改造されてきたわね」
姉ヶ崎さんは満足そうです。
それから一週間、3号の身体に触れることを姉ヶ崎さんは男子に許しませんでした。スカーフ月間も終わりました。
3号は反省会のたびに、目の前で、私一人が組みしかれて輪姦されるのを目撃し続けたのです。
この頃の日記は、こう書いてあります。
「抱かれもしないし、いじめられもしないこの一週間。
セックスも、暴力も、あれだけ逃れたいと思ってきた地獄だったのに、いまの私は禁断症状のようだ。
もう、激しいことにしか心が反応しなくなっている自分がいる。
同じ奴隷として仲間意識を持っていたはずなのに、2号の存在すらもう遠い。いや、相手にされている彼女が恨めしい」
そして八日後、3号に向かって足を開きながら、寝ている江田くんのおちんちんにまたがってプスリと受け入れ、
その大きさに身もだえする私を見物させられていた3号に電極が付けられ、電流が流されていきます。
「うッ……」
ビクンと跳ね上がった彼女の股を男子が開くと、その奥はぬらぬらと濡れていました。
電流が強くなると、彼女の反応には痛みだけでなく、明らかに愉悦の表情が混じっています。
3号は、電流の痛みだけで感じるようになったのです。
「実験は成功ね」
姉ヶ崎さんの言葉に、3号は頭がカラッポな顔をしているだけです。
でも私は、起き上がった江田くんに後ろから突かれながら悔しさを隠せませんでした。
自分のことだったら、感情を表に出すこともなかったでしょう。
親友をここまで洗脳できた彼らに、私は大切なものが散らされたことを知ったのでした。
「あら、2号、泣いているの?」
姉ヶ崎さんは私の目に浮んだ水分を舐めました。
「あなたたちって、仕込まれれば必ず言う通りになるのね。お・も・し・ろ・い」
翌日からは鞭、針、洗濯バサミ、そして洗濯バサミよりも強い文房具用クリップと「いびりアイテム」を変えながら、
同じような実験が繰り返させられました。
3号の反応のタイミングを覚えた男子たちは私の手を借りなくても、自分で責めるようになりました。
一度電気ショックで改造された3号は痛みを快楽に変えるのにそれぞれ一日もかかりませんでした。
「すごい成長ぶりね、3号」
姉ヶ崎さんはそう言って3号の頭を撫でました。
二ヶ月前まで姉ヶ崎さんに対してすごく反抗的だった彼女が、素直な表情にすらなっています。
藤本明子はサークルのみんなに初めて輪姦されて泣き叫んでから、
たった二ヶ月で「性処理肉奴隷・虫3号アコ」の名前にふさわしい奴隷になりました。
心も身体も作り変えられたのです。
あとは、これからどんどんエスカレートする責めにどれだけ耐えられるかということと、
それから、みんなを喜ばせるための努力を怠らないことが重要です。
でも、基礎工事はもう完了したと言っていいでしょう。
昨日の彼女の日記には、こういうことも書いてありましたよ。
「前より日記が短くなっているのに気づいた。自分の気持ちをたしかめることも、整理することもいらなくなったのか。
それでも、毎日少しでも書いていこうと思う。こんな私にも少しは理性が残っている間は……」