えりさんの作品

えりヒストリー その後@ 偽りの懺悔



 姉ヶ崎さんはサークルの男子が私やアコに性的いじめをしている時には、
つまらなそうな顔をして出ていってしまうことも多いのです。

姉ヶ崎さんは私がたとえば自分にはとてもできないひどいことをさせられているということに興奮するのです。
たとえば、私が初めてサークルの男子に言いなりになった時や、
アコが大勢に処女を奪われた時などは興味しんしんで見ていました。
しかし、毎回の行為自体にはあまり関心がありません。

 姉ヶ崎さんは私たち女奴隷の<心>を責めているのです。
もともと、私がされた中学時代のいじめに興味を持って近づいてきた彼女です。
『えりヒストリー』で書いたような私の過去はあらいざらい聞き知っています。

 いま私は<奴隷の制服>姿になって、四足でひざまづいています。
私にとって全裸は生まれたままの姿ではなく、無数の傷跡や痣の刻みこまれた<奴隷の制服>なのです。

 その私の上に座って煙草をふかしながら、姉ヶ崎さんはこう訊いてきました。
「えりは前に言っていたわね。大学に進学して卒業をして、普通の幸せを掴みたいとは思っていたけど、
中学時代に奴隷になったこと自体は後悔してないって。ホントなの?」

 私は奴隷として、どんな時にも自分の気持ちを正直に言うようにしています。

「本当です」
「いつも揺るぎないの?」
「中学を卒業してから、忘れようとしました。人間としての誇りを取り戻そうとしました。
でも、いまはこの姿が私だと知っています」
 「少しの後悔もない?」
 「私自身に対しては、ありません」
 「じゃあ、それ以外にはあるの?」
 「はい」
 「何に対して?」
 「私が言いなりになったおかげで、巻き込んでしまった人たちに対してです」
 「そういう人たちは、いっぱいいるの?」
 「何人かいると思います」
 姉ヶ崎さんがふふと笑います。
 「じゃあ、順位を付けるとしたら、誰に一番申し訳ないと思ってる?」
 私は何か悪い予感がしながらも、迷うことなく答えました。
「当時虫3号と呼ばれた真理です」
「自殺した女の子ね」
「はい。彼女は私のおかげで奴隷になったようなものです」
「じゃ二番目は?」
「弟です」
「いまだに引きこもりだっていうじゃない」
「私が弟を守れなかったからです」
「じゃ、三番目は?」
「私へのいじめを止めようとして、ある男子がひどいいじめに遭いました。
彼は学校に来なくなりました。そのことも時々思い出して、申し訳なく思います」
「それがえりの背負った十字架ベスト3ってわけ?」
「……はい」

姉ヶ崎さんは煙草の吸殻を私の背中に落しながらこう言います。
「でもえりの懺悔は、すべて偽物ね」
私はびっくりしてつい訊き返してしまいます。
「え? どうしてですか」
姉ヶ崎さんが笑顔になったのが、四つん這いになっている私にもわかります。
「だって申し訳ない申し訳ないって言いながら、十字架の人たちに順位を付けてるじゃない」
「……えっ?」
「それって、いじめっ子たちがあなたたち女奴隷に番号を付けたのとどう違うのかしら」
「そ、それは……」
「ふふ」
「……順位を言えとおっしゃったのは、姉ヶ崎さまです」
私はうっかり言い返してしまいました。
姉ヶ崎さんは煙草の火を思いっきり私のお尻に押し当てました。
「ぐううううううううううううううう」
「そんなのお前の言い訳よね」
「あ、姉ヶ崎さま!」
「私はえりを試しただけ……」
私は、その通りだと観念しました。
「わ、私、懺悔していると言いながら、偉そうに順位をつけていました」
「えり? お前はホントは優位に立っているのよ」
「は、はい……私は偉そうに優位に立っていました」
「なぜ自分が優位になっているような気がしたのかしら」
姉ヶ崎さまはクリップを取り出し、私の左乳首に挟みました。
文具用の中でも、もっともバネがきついクリップです。
「はあああああああああああああああああああああ」
私は激痛の中で、必死に、自分が偉そうに優位に立った理由を探しました。
一番正直な理由を。

「は、はい、私は、大学に進学して、人並の幸せを得ようとした時の気持ちが、
まだ、抜けていないんだと思います」
 姉ヶ崎さんはクリップに自分の指で加圧してきます。
「はあああああああああああああああああ」
「そうね、お前は、その大学に居続けるために、こうして同年代の私の慰み者になったり、
サークルの奴隷になったりしてるんじゃない」
「あ、はあ、はい、その通りでございます」
「結局お前は、奴隷としての覚悟も足りず、人並の大学生ですらない、そうよね?」
「は、はい…その通りでございます」


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