広島のヒロさんの作品

いじめ取調室 〜えり再会〜


(1)

一日を終え、えりが一人暮らしの部屋に戻ると、飾り気のない1枚の葉書が来ていた。
『出頭命令書..○○えり殿』
えりが中学の時に起こった、ある事件について、事情を聞きたい、ついては何月何日、
××署まで出頭されたし..その葉書にはそう書かれていた。
中学..えりは胸騒ぎがした。いい思い出なんか一つもない。
3人の男子に、毎日、酷いいじめを受けていたからだ。思い出したくない酷いいじめ..
でも、警察からの葉書だし..しばらく迷った末、結局、指定された日に訪ねて行くことにした。
−−−−−−−
当日は雨になった。
えりは足元が濡れるのを気にしながら、市営バスで町外れにある××署まで来てみると、
署はずいぶんと古い建物だった。
全ての窓枠には古びた、しかし頑丈そうな鉄格子が、がっしりと嵌っていた。
中に入り、近くにいた署員に葉書を見せると、メガネの担当官が出てきて、すぐに取調室に案内された。
この時、えりは、あれ?と思った。何だか昔の記憶がざわつくのを感じたからだ。
その違和感の正体を掴めぬまま、えりの取調べは始まった。
「雨の中、ごくろうさまです。ではまず、あなたの住所と氏名と年齢から。」
「はい。△△市××町、○○えりです。24歳です。」
「実は、事情を聞きたいのは、えりさん、あなた自身の中学の頃の出来事についてなんですよ..いや、あなたに対するいじめについて、と言った方がいいかな。」
「え?」
事情が飲み込めず、えりは驚いた表情をメガネの担当官に向ける。
「ひさしぶりだな、えり。」
「あ、あなたは..」
担当官がメガネを取ると、そこには、中学の同級生の顔が..えりが中学の時、えりの弱みを握り、
えりを奴隷として所有し、いじめ抜いた3人の中の1人、木村の顔があった。
「千田と菊池もいるよ。懐かしいだろう?」
木村がそう言うと、ドアが開き、その2人が狭い取調室に入ってきた。
「あ、あなたたち..」
昔のいじめの記憶がフラッシュバックする。息をのみ凍りつくえりに、木村は言った。
「今からおまえを取り調べる。成長して大人になった今、あれからどう成長したかを見せてもらうぞ。
さあ、あの頃のように、全裸になってもらおうか。」

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