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性奴系図96


 圭子に衣服があたえられた。衣服を着るのは何ヶ月ぶりであろうか。
厚手のベージュ色のシックなワンピースを着た圭子は、どこら見ても上品そうな人妻ふうであった。
ワンピースの妊婦腹は、大きくせり出し、妊娠7ヶ月のぼて腹である。
膨らんだ腹部に手を添えて、重そうに佐藤の運転する車の後部座席に坐った。
佐藤が車を発進させると大排気量の外国産の車は、静かに走り始めた。
しばらく走った車の窓ガラスから見える外の景色が新鮮であった。
もう冬の景色模様である。
道行く人達はコートにマフラー、ロングブーツなどの服装であった。
圭子は無言で外の風景を眺めていた。
親子連れで歩く幸せそうな家族を見ると、ふと子どもたちや夫のことが思い起こされ、心が痛んだ。
視線をそっとずらし冬空を見る。運転する佐藤も無言であった。
本来、無口な佐藤は前を向きハンドルを握っているが、時折ミラーを通してきれいな圭子の横顔を見ていた。
佐藤の運転する大型外国車は、いつの間にか、高速に乗り、北へと進んでいく。
「佐藤さん、ごめんなさい・・・おトイレに・・・」
圭子は運転する佐藤に声をかけた。トイレに行きたいと伝えた。
佐藤は最寄りの高速のSAに車をすべり込ませ、駐車すると、胸ポケットの煙草を吸った。
後部ドアを開けて、圭子は妊婦腹を重そうに揺すって下りた。
身を切るような冷たい外気が圭子に突き刺さる。
ワンピースの下には下着など一切身につけていない。
ワンピースの裾を揺らして、圭子は女性用トイレに向かった。
ワンピースのスカートの中で鈴がコロコロと鳴っている。
どんよりと曇った天気で雪交じりの小雨が降り出していた。
手が凍えそうだった。
圭子は両手を腹にそえてゆっくりと歩いた。
トイレの個室で緩やかなワンピースの裾を腰までたぐり寄せた。
下着を許されていない圭子の白い臀部が女子トイレの個室に剥き出しになった。
股間から鈴がぶら下がって揺れている。
汚れた和式便器にしゃがんで、尿道口を緩めた。
妊娠してから小水の間隔は短くなっている。
膀胱が胎児で圧迫され、尿意をおぼえるのが早いのだ。
圭子は尿道口を緩めると、ふっと息を吐いた。
我慢していた小水が放出され、和式便器にほとばしり出る。
レモン色のきらきら光る小水は、一条の線となってだんだんと水流が激しくなる。
便器のたまり水に跳ねた小水の音が個室に響く。
圭子はふと忘れていたことを思い出し、一人恥じた。
水を流しながら、小水の音をかき消していた女性のたしなみさえも忘れていたことに圭子は、
自虐的に笑った。
人間らしくトイレで排尿できたのは山野家の奴隷となって初めてであったことに今さらながら気づいた。
奴隷としての圭子は常に恥ずかしい生理現象である小水さえも見られながらさせられていた。
排便でさえも鑑賞の対象であった。
個室で排尿をしていることが不思議な感覚である。
 トイレットペーパーで局部を清め、ゆっくりと身重の身体を起こして立ち上がり、スカートの裾をなおした。
個室を出た。鏡の前で髪をなおした。
鏡に写った圭子は、人妻そのものであった。
奴隷として飼われていることなど今の圭子からは推しはかれない。
トイレに入ってきたセーターにマフラーをした初老の夫人が、鏡を見ている圭子に話しかけてきた。
いかにも話好きそうな夫人である。
何ヶ月ですか?と初対面の圭子に向かって聞くのだ。
「ええ、7ヶ月です」
圭子は鏡を見ながら答えた。
「薄着のようだけど、寒くなりますから風邪など引かないようにね」
初老の夫人はそう声をかけると個室に入っていった。
圭子は膨らんだお腹に手を添えた。


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