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アナル夫人27



「さゆり、お前の夫はひどい男さ。
私の母はお前の夫に金で縛られ、愛人にされていた。
愛人と言っても、サディストの啓一にとって母は奴隷同然だった。
ついには、私の目の前で、母を責めるようになったんだ。
そして、私に母を責めさせるように強制してきた。
母は泣きながら責めてくれって私に懇願してきた。
すべて、母と娘二人が生きるためだったんだ。
母が癌でなくなると、啓一は私を引き取って住み込みの家政婦として働かせた。
でもそこでも私は抱かれたのさ。」
美紀は酔っていた。美紀はいきなり立ち上がって、さゆりの頬を叩いた。
「これはあの男への復讐さ。お前も娘も死ぬほどつらい目に遭わせてやるわ。ふふふふ」
 元社長夫人 山口さゆりのSMショー出演の初日、劇場の中は身動きできない満員であった。
ターンテーブルを取り囲む最前列には、山口産業の元役員や社員達が座って、
社長夫人の出番を待ちわびている。
 いよいよ、さゆりの出演する時刻となった。
ステージそでにひかえているさゆりは会場いっぱいに詰めかけた観客達のざわめきにおののいた。
足が震えている。この満座の中で毎日、恥を晒して生きて生きていかなければならないのだ。
空っぽのステージで連日、調教を受けてきたのとは雰囲気が完全に違う。
男性達の息づかい、淫らな笑い声、そのすべてがこれから自分に注がれるのだ。
その中で、女性のすべてをさらしものにしなければならないのだ。
観客達を喜ばせるために媚びを振りまき、媚態をみせるのだ。
すべて娘を守るためであった。
娘の亜由美にも、美紀は復讐心を燃やしている。
娘を上海の陳老人に売ってしまうと何度も脅してくるのだ。
さゆりには、このいかがわしいSM劇場に身を埋めるしかなかった。
それを運命として受け入れるのだ。
 背中を美帆が押した。さゆりはステージの中央に進み出た。
中央で立ち止まって、会場に顔を向ける。
観客席は、まばゆいばかりのスポットライトで、よく見えない。
しかし、後は立ち見で、ぎっしりと客が入っている光景が見える。
そのとき、どよめきが起きた。「やっぱり本物だ」
「山口さゆり!」
会場から聞こえる客達の驚きの声がさゆりの耳にも届いてくる。
その声に、覚悟を決めていたさゆりの心は激しく動揺した。
私を知っている者が会場にいるのだ。
会場中、さゆりの知人に思えてくる。
会社の元社員、近所で挨拶を交わしている男性。
学生時代の同級生。耐えられない羞恥がステージに立っているさゆりを襲うのだ。
さゆりはこわばった顔のまま、中央の椅子に腰掛けた。


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