keikoさんの作品


母娘 残菊物語 64



その表情をハンディカメラを構えたカメラマンが前にしゃがんでとらえる。
カメラは、志乃の全身をアップで捕らえているのだろう。
何度も上下に動いて、顔から胸、そしてかろうじて恥部を隠している水着の股間を露骨に撮影している。
以前の志乃であったらこのようなカメラワークを許すはずもない。
撮影する顔の角度でさえ指定した。
一番映りのよい角度だ。
 司会者が志乃が出演した代表作品をモニターで紹介しだすと会場から反応が返ってくる。
志乃の出演したドラマを、再放送で見たり、雑誌で紹介された志乃を目にしたりした者も少なくないのだ。
16年前、川上志乃の人気は絶大であった。
国民的スターといってもよかった。
連日テレビ画面には志乃の姿が映し出され、ワイドショーでもあの不倫騒動が沸き起こるまでは、好意的に扱われていた。
志乃の周りには、媚びへつらう取り巻きが群がり、まるで女王様の扱いであった。
その志乃が今、わずかに乳首と恥部を覆い隠す小さな三角の布と紐だけのマイクロビキの姿でスタジオにいるのだ。
本来なら以前の大スターである志乃の扱いは、スタジオにいる水着ギャルとは別格の扱いであってもおかしくない。
それが志乃だけ、マイクロビキだ。
紹介される場面はまるで見世物である。
若い女性たちに混じって、もと女優の美熟女は、艶かしい露出度たっぷりの姿を晒している。
後姿などは紐か背中で交差するだけのまるで裸体である。
「今回はセクシーギャルズとして出演ですが、それにしても大胆な水着ですね」
司会者が志乃の着用している水着に話題を向けると、ハンディカメラがさらに近寄って水着の姿を舐めるように撮影しだす。
カメラレンズはその距離を1mにまで接近させてきた。前から後ろから志乃の恥ずかしい水着姿を撮っている。
 女優であったころの扱いからは雲泥の差である。
女優川上志乃は、カメラの取る角度も指示をしていた。
インタビューでも、受け答えの細部にまで神経を使った。
その志乃が、なめまわされるようにカメラで全身を視姦される。
 志乃はカメラの向こうにいる何十万何百万という視聴者を意識した。
そして会場の観客の突き刺さる視線を意識してしまう。
死にたいくらい恥ずかしいのだ。
恥ずかしくてこの場から消えてしまいたいのだ。
これは公開処刑に等しいことであった。
この放送が流れたら志乃は日本中に「マゾ女」としての刻印を刻まれるのだ。
それなのに志乃の体に変化が現れている。
これまでも何度も味わってきたあの感覚だ。
子宮が熱く疼くのだ。
乳首がしこってきているのだ。
体中が敏感になり、肌に触れるすべてが愛撫となってくるのだ。
カメラに向かって足を開いている自分がいた。


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