keikoさんの作品


母娘 残菊物語 65



「浣腸ダイエットが、今、若い女の子の間で流行っているんですよ」
収録が始まり、今回のメインテーマを司会者が語り出した。
浣腸をして、腸内の老廃物を排泄し、それでダイエットをしようとする試みだ。
浣腸ダイエットを実際にメニューに加えているエステサロンの女性が登場する。
薄いピンクの看護師のようなワンピース姿である。
その女性が浣腸ダイエットの効果や注意事項を説明し終わると、
「では実際に浣腸ダイエットを体験してもらいましょう。希望するセクシーギャルズのなかで希望者は?」
司会者が水着の女性たちを見回す。
カメラも水着姿を順に撮影している。
 この場面で志乃には役割がある。
プロデューサーの今井達郎からこのスタジオに入る前に言われてることだ。
手をあげて、浣腸ダイエットの体験を希望する意思表示を示すのだ。
「・・・はい」
志乃は手をあげて、澄んだ声を響かせた。真正面のスタジオにいっぱいの見学者たちが志乃に視線を集めた。
ハンディカメラを肩にかついだジーンズのカメラマンが志乃の顔を写している。
司会者が志乃に前に出るようにうながした。
志乃は椅子から立ち上がると、司会者のコメディアンの横に立った。
「まさか志乃さんが浣腸体験をしてくださるとは思いませんでした。本当にいいんですか?」
司会者もアシスタントの女性も川上志乃が浣腸体験をこのスタジオでして見せることは、
打ち合わせ時に今井達郎から聞かされている。
しかしスタジオでは、志乃が手を挙げたことに驚いて見せているのだ。
マイクロビキニ姿の志乃は、顔をうつむき加減にさせ、
「やらせくてださい」
と答えたが、心なしか震える声である。
「志乃さんは昔の栄光など捨て去って、体当たりで浣腸ダイエット体験をさせてほしいと言っているのに、
あなたたちはだれも体験希望なしだなんて、だらしないよな。
それでもセクシーギャルズのメンバーなのかい?」
司会のコメディアンが、水着の若い女性たちをなじる。
しかしその顔は、笑みを浮かべたものだ。
すかさず、水着の若い女性たちが一斉に文句を放ってきた。
「浣腸だなんてできるはずがないでしょ」
「そうよ。そんなこと若い女性にさせないでよね。最低の企画よ!」
「こんな企画を考えるなんて最悪ね」
「私たちに女性を捨てろって言うの?」
司会のコメディアンが苦笑する。
これは自分の企画ではないのだが、番組上は司会者であるこのコメディアンの発想となっているのだ。
それにしても浣腸を実際にスタジオで女性に体験させるという今井プロデューサーの提案には驚かされた。
しかも、その体験をさせる相手は、元女優であった川上志乃なのだ。
川上志乃がそんな破廉恥な企画を承諾するはずがないと思った。
一世を風靡した人気女優であった志乃に浣腸を体験させるなど、考えられないことである。
しかし、予想に反して志乃が承諾したという。実際、打ち合わせのときに、
「浣腸体験をさせてください」
と川上志乃ははっきりと言ったのだ。
美しい顔であった。
女優時代の清楚さと華やかさに、熟した女性の色香がにじみ出て、男心をくすぐるには十分な魅力であった。
その女性が、浣腸体験を自らさせてほしいというのだ。
羞恥に頬を赤く染めながら、川上志乃は番組スタッフの前で浣腸体験を懇願した。
どのような事情があるのだろう。そこまでして芸能界に復帰したいのだろうか。
いや、そのようなことをして復帰しても、色物芸能人としてのイメージが定着してしまうであろう。
バラエティ番組での汚れ役をするにはあまりにも、美しく魅力的である。
川上志乃がどんな格好で浣腸を受けるのかと思わず想像して股間を固くしてしまった。
実際、これからスタジオで志乃は浣腸を施されるのだ。


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