keikoさんの作品
圭子は肉人形２２
「それじゃあ、新郎新婦の登場よ」
紗英が大きな声で告げた。
リビングのサッシが開いて、洋子とジョンが登場した。洋子は全裸であった。
綺麗な年増の美女が全裸で登場したことに中庭の者達がどよめいた。
洋子の姿は全裸というのは正確な記述ではない。
肘までの長さの純白の手袋をはめた手に赤い花をベースとしたブーケをもち、
美容院で綺麗にアップした栗毛色の髪には銀色に輝くティアラが飾られている。
首から上だけを見ると、どこから見ても美しい花嫁である。
濃いめの化粧さえも洋子の気品ある美貌を引き立てていた。
しかし、その細い首には犬用の赤い首輪がはめられていた。
赤い首輪は新品なもので、艶々している。
そこから伸びる鎖はジョンの首輪と連結され、その鎖を紗英が持っていた。
リビングの戸口に立った洋子は、中庭の少女や少年達のあまりの多さに動揺した様子がありありと見られた。
つぶらな瞳が一瞬見開かれ、次に視線を自分の足下に落とした。
紗英達からジョンとの結婚式をさせられることは前日に言われていた。
心の中では覚悟していた。
少しでも嫌がれば、娘の圭子に代役をさせると常に脅かされている。
母親として圭子を守ることだけが今の洋子にとっての生きる糧であった。
洋子はまさか、圭子が身体を売らされていることは知らない。
自分の犠牲によって圭子を紗英達の悪魔の手から逃れさせていると思っている。
覚悟していたが、紗英達の他にこんなにも多くの少女や少年達がいるなかで辱められることに心が波立った。
足がすくんでしまって前に踏み出せない。
思わず股間を花嫁らしい白い手袋をした手で隠した。
その手を紗英が黒革製の鞭でぴしゃりと打った。
手を股間から離すと、それまでの洋子の全裸を知っている少女達が、身体の変化に気が付いてにやりとした。
洋子の股間の飾り毛がまったくないのだ。
漆黒の艶やかな恥毛はすっかり剃りとられ、まるで童女のごとく、つるつるの割れ目を晒していた。
紗英が鎖をグイッと引いた。
首輪を手前に引かれた洋子はよろめきながらリビングから芝生に降りた。
あまりの恥ずかしさに脚がもつれてしまう。
ジョンの隣を洋子は目を伏せたまま従うしかなかった。
二手に分かれた観衆達の間を通って中庭に設定された会場の正面に向かった。
かかとの極端に高い白いヒールを履いた洋子の大きな尻がプリプリ動いて観衆達が盛んにはやしたてた。
プリプリと左右に揺れる重量感のある双丘から尻尾が垂れていた。
アヌスに挿入された拡張プラグにつけた洋子の手作りの尻尾だ。
もちろん、洋子が好き好んで作った尻尾ではない。
今日の日のために前日に強制的に作らされた、花嫁への正装用の小道具なのだ。
隣を歩く大型の洋犬と同じように尻尾を揺らしながら観衆の間を歩く洋子に、
冷やかしの声があちこちから飛んでくる。
雄犬との結婚式を迎える洋子に祝福の言葉をかけている少女もいる。
祝福の言葉をかけた後で腹を抱えて笑っている。
洋子は目もくらむような恥ずかしさで全身を朱に染めながらも、もう、股間を隠すようなことはしない。
顔を上げて歩くように命じられれば顔を上げ手前を見すえ、多くのギャラリー達に美しい顔を
鑑賞されながら歩いた。
もっと尻を振れと言われればその肉感的な臀部を、腰を起点に左右に淫らに振って歩いた。
尻尾が洋子の股間で臀部の動きに合わせてよく揺れる様を観察されもした。
洋子の陰毛がすっかりそり落とされて、童女のように無毛の股間になっている様も近くで見られ、
さらに冷やかしの声を全身に浴びた。
テーブルの正面にジョンと洋子が立った。
圭子は２週間ぶりに母親と会った。
淫蕩な美しさを母親に感じた。
やつれた感じはあったが、それがかえって妖艶な熟女の色香を発散していた。
洋子は少女達に混じって立っていた娘と目と目があった。
少女達に混じって娘の圭子がいるのに初めて気づいた洋子は激しく動揺した。
洋子の綺麗な顔が凍り付いたように硬くなった。
まさか娘がいるとは思っていなかった。
ジョンとの結婚式など、娘にだけは見られたくないあさましい姿だ。
こんな人間を冒涜するような惨めな姿を娘にだけは決して見せたくない。
そんな切実な思いも紗英達に受け入れてもらえないことはよく知っている。
でも辛すぎた。あああー圭子、お願いだから惨めなママを見ないで・・
「ではこれから、ジョンと洋子の結婚式を行ないます」
「いいぞ、紗英！本当の司会者みたいよ」
「あら、今日は本当の結婚式なのよ。
ジョンにとって洋子は初めての女性なの。
洋子にとっては再婚になるんだけど、それでもジョンはすごく気に入っていて、
お似合いのカップルなのよ。
今日まで、毎日交尾しているあつあつカップルなの。
今日からはれて夫婦になる洋子にみんなで祝福してあげましょ」
紗英が結婚式の開始を宣言した。