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えりの体験A


今朝も美佳はいじめグループに囲まれ、ねちねちといじめられていた。
始業前の教室に登校してきた生徒達が次々と入ってくる。
いじめグループの輪の中央で正座させられている美佳を見ても、その風景にもはや違和感はない。
毎日のことなのだから、感覚が麻痺しているのだ。
いじめグループのリーダー格である藤井早苗が机の天板に腰掛けて突き出した足を美佳が両手で支えている。
早苗がはいている皮靴に美佳は舌を出していた。
美佳のピンク色をした舌が茶色の革靴をていねいに舐めている。
革靴の汚れを舐めとっているといった表現がぴったりだろう。
美佳の心にはどのような屈辱感が渦巻いているだろうか。
次々と同級生が登校する中で、同級生の早苗の靴を舌で舐めさせられているのだ。
無表情で舐めている美佳には屈辱感を心の奥底に深く沈めて、理不尽な命令に従うしかないのだろう。
そうしなければ自分が惨めすぎて耐えられないのだ。
早苗のもう片方の足は正座している美佳のスカートから覗いている剥き出しの太腿に置かれている。
早苗が時折、苦痛にゆがむ美佳の表情を楽しむかのように太腿に置いた靴をグリグリと捩らせている。
美佳はかすかに眉間に皺を寄せただけで、早苗の革靴の底さえも舌を這わせて丁寧に舐めている。
囲んでいる女子生徒達が美佳の頭を左右前後から小突いて、もっと丁寧に舐めるように指示を出す。
華奢な美佳の首がぐらぐらと揺れて、そのたびに早苗の靴から舌がはずれてしまう。
何やっているんだよ!と正座した臀部や背中を靴先で蹴り上げている者もいる。美佳のスカートやブラウスが、
そのたびに靴痕で汚れていく。
 絵里は自分の席に座って、教師が来るのをじっと待った。
まだ15分ほど時間がある。
その間も美佳はいじめられるのだ。
心の中では「もうやめて」と願うのだが行動に移すことなどできない。
美佳の味方をした途端、絵里はいじめられる側の人間になるのだ。
そんなことなどできるはずもない。美佳が時折苦しそうにうめき声を上げている。
振り返ってちらっと見ると美佳が教室の中央で腹部を押さえて状態をくの字に折り曲げている。
きっといじめっ子の固い靴先が美佳の柔らかな腹部に深く入ったのだろう。
嘔吐すればさらにひどい仕打ちが待っている。
絵里はすぐに視線を、机の上に出した教科書に落とした。
美佳の苦しむ声を聞きたくなかった。耳をふさぎたかった。
しかし目立つ行動をすることなどできない。
自分にできることは、机の上に出した教科書に目を落として無視をすることだけであった。
クラスには美佳がいじめられているのをおもしろそうに眺めている者もいれば、
何事もないような表情で友達との会話に興じている者もいる。
しかしどの生徒にも当てはまるのは誰ひとり美佳を助けようとする者などいないことだった。
 美佳に犬の散歩が命じられた。男子達が騒いでいる。
「ケツをもっと上げろよ」
「おまんこ、丸見えだぜ」
「美佳!顔も上げろ!」
「犬らしくワンって鳴けよ!美佳!」
ワンワンと鳴いている美佳の声が聞こえてくる。
教室中を美佳は犬になって這い回っているのだ。
とうとう絵里の席の前まで美佳が膝立の四つん這いで這ってきた。
羞恥と苦しさで顔が真っ赤になっている。
耳たぶまで真っ赤だ。
絵里は美佳のみじめな犬の姿を見た。
たくし上がったスカートの下に下着はなかった。
登校する前から下着を穿いてなかったのか、教室で脱がされたのか絵里には分からない。
女性として一番恥ずかしい姿だろう。
下半身を丸出しにしながら犬のように這わなければならない美佳の気持ちを思った。
教室でみんなに見られながら犬になっている美佳はどんなにか辛いだろう。
ふと美佳を自分に置きかえてみた。
頭の中で教室を這っている犬の自分が生まれた。
想像を絶する羞恥が襲ってきた。
このクラスにはあこがれの気持ちを抱いている男子もいる。
その子の前で美佳のように犬になって恥部をさらしながら這い回るなど絶対にできない。
ふと想像してみただけなのにこんなことをするくらいなら死んでしまうほうを選択すると思った。
そして死ぬくらいならこんないじめに立ち向かえるだろうと思った。
立ち向かう勇気も出さずいじめられるがままになっている美佳に対して軽蔑の気持ちが生まれた。

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