丸岡 凛。さんの作品

【イジメ、カッコイイ】《えりさんへの手紙:1通目》(2)


【※作品の中で、いじめ、暴力、差別等を肯定する表現がありますが、あくまでフィクションと捉えてお読みください。
えりさん同意の上、送られてきたメール文面を引用しています。尚、個人情報に関わる部分は加工修正した上で投稿しています。】



だからどんなに自殺者が増えようと、どんなに撲滅キャンペーンを張ろうとも、いじめは決してなくならない。
むしろ弱者を餌食にする行為はとても人間的な姿である。

優秀な者、カッコいい者が、自分より劣っている者、異形の者、カッコわるい者を淘汰しようとする。
動物の世界では当然の行為だ。
いじめを否定し撲滅しようとすることは、いじめられ、操られることでしか自分の価値を見いだせないわたしのような人間を否定することだ。

今でも不意に想い出す…いじめっ子の無邪気で残酷な表情を。
醜いわたしを苛むことに何の疑いもない、自信に満ちた素敵な笑顔を…わたしは性器を掻きむしって果てた後、独り想う…【いじめ、カッコイイ】

1月8日、一通のメールが届いた。


【題名:】【金田えりです。】

【本文:】【とっても素敵な小説、何度も読んでいます。凛。さんのおっしゃっていた、お話とお話の間にある気持ちを、
メールでやりとりさせていければと思いました。世の中って、感じ方一つで色んな味わいがあって素晴らしいですね。】

【私はいじめられていたからこそ見えるものがあると思います。でもいじめていた人にも見えるものがあると思います。ぜひよろしくおねがいします。】

【えり】


…送り主は、妄想小説の作者【えりさん】だった。
彼女は以前、わたしの投稿した拙い小説にコメントをくれた。
過去のいじめられ経験の延長線上にある願望…“性的ないじめ”をただただ夢想しているだけのわたしが
【“本物”にタメで口を利くのは恐れ多い】と躊躇していた…えりさんはそんな優柔不断なわたしに自らアプローチしてくれたのだ。嬉しかった。

『いじめられっこ正木のページ』を開いた日、最初に読んだ作品はわたしの心を深く抉った。
小説の主人公“虫2号えり”は、いじめグループの性奴隷となり、公開オナニーで見世物となり、
救おうとした実弟と近親相姦を強要された。トイレでは人間ウォシュレットになり、自殺した“虫3号”の遺影と
並ぶ人間生け花、理科室では乳首に針を刺され、陰唇に電流を流されていた…。
壮絶な実体験がモチーフであろう作品の圧倒的なリアリティにやられ何度も何度もオナニーをした。

わたしはその夜から、自慰行為の時にだけ虫2号になった。
囃したてられる声、手拍子の中、血の繋がった弟とまぐわい、自殺した虫3号の遺影の前で嘘のアリバイを復唱した。
黒いマゾの快楽に下半身を痙攣させ、深く逝き果ててから毎日眠った…


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