山女さんの作品


連載小説『MOMO' Passion』第九回 

あれからひと月が経ち、ミチもどきの名が聡美であることや、サエラの本名が千里で
あること、その他の人間関係もわかってきた。
 聡美と、その忠実な子分に見える二人、洋子と秋子は明らかなビアンで、
奇妙な三角関係。残りの3人は男が好きなのだろうが、とにかく今は女の子を
虐めるのが愉しくてたまらないと言ったバカ女だった。
恵美の親友で、私たちの前にこいつ等の餌食になっていたのが美香という美少女。
 あの日、午後になって現れ、千里と私の姿を見るなり泣き始めた。
「おい、美香、千里がな、浮気してたからお仕置きしてやったぞ」
 美香は何事かわからず、泣き続けていた。
「そこのババアと」
 そう言われた私たちは、その時、二人並べてYの字に逆さ釣りにされていた。
この部屋は聡美の父がワルノリで作ったもののほとんど借りられることのない、
ハードSM対応の特別室なのだった。
その天井からぶら下がる鎖に足首を留められ、私たちは信じられないような格好で
拘束されていたのだ。
「このホテルで、デートしてたんだぜ」
「違う〜〜〜」
 と千里は抗議した。
「じゃあ何してたんだよ。言ってみなよ」
 言えるわけもなかった。
それにもう、私も、そして千里もきっと、あらがう気力は失せてしまっていた。
 数時間前、千里の歌とヘア抜きが終わり、次に裸にされた私が、
主人がいるからヘアを抜くのは勘弁して、と言うと、
「へぇ、ビアンのくせに男を知ってるんだぁ。バイか。おいみんな、
男のモノを毎晩くわえ込んだら、アソコってどうなるんだろ。
なあ、ちょっと比べてみようぜ」
 そういって後ろ手に縛った千里と私をYの字にして、
「おいおばさん、汚えよ、人に見せるモンだろ、きちんと洗えよ、ほら」
 などと、襞の奥の白いものをひとさし指につけて私の鼻先に持ってきて嗅がせ、
「くせえだろぉ、なあ」
 そう言って今度は千里のところに行って
「お前味わってみろよ」
 と言うなり、その指を千里の口に突っ込んだのだった。
 はき出すかと思われたのに、千里は言うがままに指先を舐めているらしかった。
 同世代に虐められるというのは、私が今味わっている以上の恐怖なのだろう。
「よしいい子だ。お前はちゃんときれいにしてきてるしな」
 千里はすべてがわかっていてここに来たのだ……。
 そしてそれから数時間、定規を当てたり、つまんだり、引っ張ったり、
鉛筆を入れて深さを比べたり、
「やっぱり、少し、黒ずんでるだろ? オバサンのこの辺り」
「そうだな、でも千里のこの辺も、少し黒いだろ。おい千里、お前処女だろうな」
「処女、です」
「だろうな、ビアンだもんな、千里は」
「クリトリスの大きさは同じぐらいか?」
「そうだな、ちょっと大きくしてみようぜ」
 などと責められ続け、足首の痛さ、全身の辛さに何も考えられなくなって来て
いたのだった。
 そんなときに現れたのが美香だった。
「おい、おばさん」
 と、私に入れた指を折り曲げたりしながら聡美が言った。
「この美香はな、オレの愛人になれって言ってもいやがるんだ。
ビアンはイヤなんだと。奴隷の方がいいってよ。
同じビアンとして侮辱じゃないか? だから、美香の親友と二人して、
女の良さを教えてやってくれないかな。今日、これから」
「い、イヤよ」
「じゃあ、このままの格好で、あと5時間くらいほっとこうか」
「ほどいて、もうイヤ、何でもするからほどいて!」
 と音を上げたのは千里だった。
「よし、千里はほどいてやれ、どうする? オバサン」
「……ほどいて……」
 どさりと床に落ちた脚にはまるで感覚がなくなり、しばらくは動くことも
出来なかった。
 そんな私たちを、美香は恐怖の目で眺めていたのだった。(続く)
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