山女さんの作品


黄金の月日(第八回)


 その夜、檻はやはり小さすぎると言うことで、私たち二匹の犬には
一つの寝袋が与えられた。
狭い袋の中では抱き合うようにするほかなく、暗闇の中で互いの肌と肌を触れ合わせ
ながら、私たちは互いの息をすぐそこに感じていた。
「逃げないのか」
 メグミが言った。
「逃げたって、どうせもっとひどい目にあうんでしょ」
「諦めてるの?」
「あなたは?」
「私は、わたしは…」
 メグミは泣き始めた。
「私は変態なの」
「変態?」
「聞いても軽蔑しないでいてくれる?」
「いまさら軽蔑もないわ」
「わたし、虐められるのが嬉しいの」
「どういうこと?」
「軽蔑しない?」
「しないよ」
「約束して」
「うん」
「女の子に虐められると、胸がキュンとなって……あそこが、熱くなって……濡れるの」
「濡れる?」
「濡れたことないの?」
「ないよ……濡れるってどうなるの?」
「明日、わかるよ。もう寝よう」

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