大学生のゆみ
＜１＞
私は、以前お話したように推薦で某Ｋ女子体育大学に入学しました。
もちろん、奴隷としてですが……
全国から優秀な選手が集まる大学なので、選手として、
私なんかが入学できるはずもありません。
私が卒業した高校のテニス部が取り入れた奴隷制度を昔から実践している大学です。
普通の体育会系と違って、実力主義で、学年は関係ありません。
強い選手が弱い選手を奴隷にするという簡単な序列があるだけです。
私は、最初から奴隷として入学したので、選手の皆様に快適にクラブ活動を
行っていただくために頑張るだけです。
高校のときと違って、テニス部は全寮制なので、授業を受けるとき以外はいつでも奴隷です。
私の高校からは、キャプテンの英子さんが入部しました。
彼女くらいの実力がないと、私の高校からは入部できません。
私は、奴隷として入部したので、部活動には直接参加しませんが、用具の管理や、寮内で、
みなさんの身の回りのお世話をしています。
時々、機嫌の悪い部員に呼び出されて、意味もなく叱られたり、お仕置きを受けます。
私は、部員のみなさまに気持ちよく部活動を行っていただくために存在するのですから、
当然のことなのです。
４年生になった今でも待遇は変わりません。他に奴隷として入部する人はいませんので、
今も、私の身分は一番下です。
この制度に慣れない他校から入部した子たちは、最初は先輩に対して命令したりするの
を躊躇していたのですが、今ではすっかり慣れて、私のことを奴隷扱いしています。
私のような、マネージャーのような立場で、最初から選手の奴隷の身分の他にも、
高校のときと同じシステムで、月例会に負け続けた部員は、先輩後輩にかかわらず、
奴隷として扱われます。
私よりは、身分は上ですけど……
英子さんは、入部したての頃から、月例会で勝ち進んで、先輩に一目置かれる存在でした。
同部屋だった関係で、私は英子さんといつも一緒でした。
高校のときから、同級生の私に対してはやさしくしてくれていたので、大好きな人で、
憧れを感じているくらいです。
英子さんには、部屋の中では、いつも私は全裸でいることを命令されていました。
別に英子さんにいじめられたりしたわけじゃないですけど、身分の違いを教え込まれていました。
美しく、輝いている英子さんに裸を見られながら、いつもドキドキしていました。
奴隷には、隠し事はゆるされません。体の隅々まで見ていただくのが当然なのです。
私は、英子さんにいつ雑用を頼まれてもいいように、全裸で正座して待機していました。
トイレに行くときは、英子さんにお許しをもらわなければなりません。
英子さんは、時々、先輩の奴隷を部屋に呼び出して、悩み事を聞いてあげていました。
私も聞くように言われているので、先輩の横に正座して聞いていました。
３年生の美和子さんは全裸で後輩の１年生の英子さんの前に正座して、説教を神妙に
聞いています。
大体は、奴隷の上級生がレギュラーの後輩のいじめが耐えられないと言う悩みでした。
この大学のテニス部は、特待生扱いなので、退部が許されていません。
退部は、退学を意味していて、免除されていた多額の入学金や授業料を
一括返納しないと退学できません。
ほとんどの部員は、奴隷になっても、卒業まで我慢するしかないのです。
「美和子」
「はい」
「あなた、そんなこと最初からわかってたでしょ？」
「あ、はい……」
「後輩にいじめられるのが辛かったら、実力で勝つしかないのよ」
「……」
全裸の美和子さんはうつむいて、唇を噛んでいます。
「美和子、わたしもいじめてあげようか、うんと恥ずかしいことさせてあげようか」
「いや、いやです、英子さん、許してください……」
「じゃ、頑張って練習しなさいよ！」
「あ、はい」
「頑張ってレギュラーになるか、奴隷として卒業するか、二つに一つしかないのよ」
「はい……」
美和子さんは、レギュラーの後輩に注意してもらえることを期待して英子さんに
泣きついてきたんだと思います。
でも、英子さんに一喝されて、しょんぼり帰って行きました。
その後も、英子さんの女王時代は続きました。
私たちが３年生になったとき、うちの高校から紗枝さんが入部しました。
紗枝さん、高校時代の初めは春奈さんの影に隠れてましたけど、３年のとき全国大会で
ベスト４に入るなど、優秀な実績を引っさげて、難関のこの大学のテニス部に入部してきました。
紗枝さんは、入部と同時に、やはり力を発揮して、英子さんに迫る勢いです。
５月の月例会が終わった時点で、英子に次ぐナンバー２の存在になっていました。
部室で奴隷の全裸整列がありました。
奴隷は、４年生２人、３年生３人、２年生８人、１年生紗枝ともう一人を除く全員です。
当然、私も全裸でその中に入っています。
強気の紗枝は、全裸の奴隷たちを全員ビンタして恐怖を植え付けました。
「ゆみ先輩、お久しぶり」
「紗枝さん、お久しぶりです、よろしくお願いします」
少し大人になった紗枝さんに声を掛けられて、ドキドキしてしまいました。
紗枝さんは、全裸の奴隷の中の４年生の二人の奴隷の前に立ちました。
「おまえ、名前は？」
「はい、理沙です」
指名された４年生は、直立不動で少しおびえた様子で答えました。
「おまえは？」
「はい、麻衣子です」
麻衣子さん、少し震えています。
「おまえら、４年にもなってレギュラーになれなくて奴隷なの？」
「はい、すいません」
「すいません」
紗枝さんは、うつむく４年生を蔑んだ感じで交互に見ています。
「奴隷なら、奴隷らしくしろよ！おまえら」
「はい！」「はい！」
完全におびえ切った理沙さんと麻衣子さんは、入部したばかりの後輩に頭を下げています。
「目を見て返事しろ！こら」
「はいぃ！」「はい！」
理沙さんと麻衣子さん、恐怖で引きつった顔で紗枝さんを見てます。
ぱち〜ん！ぱち〜ん！
「ひっ、あう、すいません」「すいません」
紗枝さんの平手打ちを受けた二人は、完全に恐怖でがくがく震えています。
「紗枝、そのくらいでやめときなさい」
英子さんの助け舟です。少しほっとしました。
「はい……」
さすがの紗枝さんも高校の先輩でもある英子さんの注意には耳を傾けました。
紗枝さん、ほっとしている二人の４年生を睨んで仕方なく自分の席に戻りました。
理沙さんと麻衣子さんは、ずっと奴隷なんですけど、後輩の英子さんには、
やさしくしてもらっているので、英子さんのこと慕ってるみたいです。
高校のときは、そこそこの選手だったみたいですけど、体も大きくならず、
どんどん後輩に追い抜かれていきました。
いまさら、逆転も無理だと思っているみたいで、後輩に尽くしていじめられないように
していたんです。
でも、紗枝さんのことは、本当に怖いみたいです。
ミーティングが終わり、キャプテンの号令で解散しました。
レギュラーたちは、自分の用具をロッカーにしまったら、それぞれクラブハウスに帰って行きました。
私たち奴隷は、部室の掃除をして寮に戻ります。
レギュラーたちのシャワーが終わると、脱ぎ散らかされたユニフォームや下着やタオルを洗濯します。
地下の洗濯室でレギュラーや自分たちの選択を済ませて、１階の食堂に走ります。
遅れたら、お仕置きが待っているので、みんな必死です。
食事は、業者が入ってやってくれているので、高校のときに比べると楽です。
食事の後は、洗濯物を乾燥機に入れて乾かします。
大きなガス乾燥機が何台も設置してあるので、早く乾きます。
すばやくたたんで、間違えないようにレギュラーの部屋に届けます。
２階は、部員の部屋になっています。各部屋２人部屋で勉強机とベッドがあります。
２階は、外部の人間が入って来ないので、奴隷は全裸が義務付けられています。
階段を上がると脱衣コーナーがあって、衣服を籠に入れて全裸になります。
全裸になってから、各自の袋に入れられた洗濯物をレギュラーに届けます。
奴隷とレギュラーは大体１：１になっているので、同部屋のレギュラーに届けることに
なります。
月例会の後は部屋割りが変更されます。
奴隷とレギュラーの組み合わせは、未来のある下級生に配慮されています。
１年生奴隷は屈辱の少ない４年生または３年生レギュラーと組みます。
２年生奴隷は３年生または２年生レギュラー、３年生奴隷は２年生レギュラー、４年生
奴隷と最下級奴隷の私は、２年生または１年生レギュラーと組みます。
奴隷は上級生になればなるほど、屈辱が増すようになります。
ちなみは、私は紗枝さんと同部屋になりました。
高校時代のことが蘇ります。